自然エネルギーと発電技術の考察

 

日本には多くの「先端技術」を持っているが、それを生かす横断的な「グランドデザイン」が確立されていない。

「幸せとは」をいう根源的な問題から「人として幸せになるにはどうしたらよいか」

を総合的に思考し、いまの「先端技術」を問い直してみることが必要だ。

 

そこから「自然エネルギーと共に生きる」ための技術が確立される。

 

1・波力発電

 

2・風力発電

 

3・燃料電池

 

4・海洋温度差発電

 

5・海上発電

 

 

 

1・波力発電

 

http://www.haryokuhatsuden.com/015/

 

 

・波力発電とは 

 

波力発電とは、海から押し寄せる波の上下動を利用し、それによって生じる空気の流れによってタービンを回して発電する方法をいいます。 

 波力発電は、環境に優しいエネルギーとして注目されており、また、発電装置が防波堤の役目を果たし、波が静まる効果があるため、マリンレジャーや養殖事業に適した海域が生まれるとの期待も高まっています。

 

・波力発電の仕組み

 

波力発電のシステムにはいくつかの方式があります。大別すると、

a)波の上下振動を利用する方式、

b)波の水平振動を利用する方式、

c)遡上波を利用して用水池に海水を貯水し水車を回転する方式、

の3方式です。また(a)、(b)の両者を併用する方法もああります。

a)の方式は波の上下振動で作った圧搾空気を送風してタービンを作動させるもので、構造が単純で耐久性に優れているため各研究機関で研究され、現在は主流になっています。この方式はタービン方式、振動水柱形とも呼ばれています。

浮体振動では、コイルを磁場中で上下させるなどの単純な方法もありますが、主流はポンプを動かすものです。また、(b)の波の水平振動を利用する振り子式のものもあります。

 

・波力発電の特徴と用途

 

波力発電の特徴として面積あたりのエネルギーが、太陽光の2030倍、風力の5倍であること、設置場所の自然環境や気象による変動があることなどがあげられる。

このような波力発電の用途については、現在航路標識ブイの電源として実用化され、全世界で数千台以上使用されています。

また、山形県の酒田港北防波堤や千葉県山武郡九十九里町片貝で定置式波力発電の試験が行われ、山形県鶴岡市由良の沖合で海明による沖合浮体式波力発電の試験が行われました。

とはいえ、荒天による損傷等、安定して運転する為にはまだまだ課題があります。

 

・波エネルギーの特徴等について

 

海の波は、その周期によって、短周期重力波( 0.1~1秒)、重力波(1~30秒)、長周期重力波(30秒~数10分)、長周期波(5分から12時間)、表面張力波(周期 0.1秒以下)、潮汐波(12時間以上)に分けられる。このうち波力発電の主たるエネルギー源となるのは重力波であります。重力波は、海面上に風が吹くことによって起こる波浪のことです。風は、瞬時に大きく変化することがよくありますので風によってもたらされる波エネルギーの変化は、瞬時の変化割合が小さく、滑らかなエネルギーとなっています。

波エネルギーは、場所によって賦存特性が異なります。また、日時や、季節によってその大きさは変化することはよく知られています。例えば、太平洋側では、季節的な変動は小さく、静穏な日の続くことは少ない。一年を通じて波高1~2m程度の波が押し寄せる傾向にあります。これに対して、日本海側では、冬の季節風による波が高く、逆に夏期は比較的穏やかな日の続くことが多いです。

波エネルギーを利用する場合、先ず候補地点を選定する必要があります。そのためには長期間、波を観測し、その特徴を十分把握しなくてはならなりません。しかしそれには多額の費用と時間を要することから、概略の検討の段階では、付近ですでに波浪観測がなされてないかを調べ、設置地点の波の概略値を推定する方法がよいとされています。近年、運輸省、気象庁、あるいは自治体などから、波浪の統計解析データが数多く公表されています。

波の観測結果は、有義周期(1/3) と有義波高(1/3) とで整理されている。通常、20分間の全ての波について、波高()・周期()をペアとして波高の大きい順に並べ替え、上位1/3 を算術計算したものがH1/3、T1/3であります。

波の単位幅当たり(波の峰方向幅1m当たり)のエネルギー(W/m)は、

W=0.5*(1/3)2*(1/3)

で表すことが出来ます。すなわち、波のエネルギーは波高の2乗に比例し、周期に比例します。

 

・波力発電のメリット

 

波力発電を採用するメリットは、

①風力発電に比べ、面積を4分の1から5分の1にできる点。1キロ平方メートルの面積で3kWを発電できます。

②景観問題が少ない点。

③波の状況は風より予測しやすいため、発電量を見積もれる点。

④保守が大変なギアボックスが不要である点。

などがあります。

 

2・風力発電 

 

http://www.nbskk.co.jp/engineering/solution/wind.html 

  


 風力発電は自然界に存在する風の力を利用して風車を回し、その回転運動を変換して電気エネルギーを作り出す発電システムです。

 「京都議定書」でも謳われている地球温暖化防止対策の意味でも、発電時に温室効果ガスを排出しないクリーンエネルギーであるこの風力発電は、今後益々注目される発電システムです。

 

京都議定書とは?

 

一言で言えば「地球温暖化を防止するための国際条約」です。2005年2月16日に発効されたこの議定書では先進国などに対して温室効果ガスの排出量を減らすことが義務付けられています。1990年の排出量を基準として2008年から2012年を目標達成期間と定めており、日本の場合1990年比6%の削減を求められています。しかし最近の報告では、2003年の日本の温室効果ガス排出量が1990年と比較して約8%も増加していたことが明らかになり、削減目標達成に向けて新たな規制が検討されています。

 

風力発電の特徴

 

1.発電時に二酸化炭素や廃棄物を出さないクリーンエネルギーシステムです。

 

2.ブレード(翼)を回す風のエネルギーは風速の3乗に比例します。風速が2倍になると出力は8倍になるということです。発電には風況の良いところが望まれますが、日本国内では設置場所が限られるというのが問題でもあります。

自然界に存在する風を利用しているためエネルギー源としては不安定です。

 

3.一般に風が強く風況の良いと考えられる場所でも夏場には全く風が吹かないこともある為、特定の場所での正確な風況を把握するには年間を通して綿密な計測が必要となります。

 


「資料」独立行政法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)より

 

風力発電の現状と今後

 

風力発電の導入量はドイツを始めとする欧州や米国で大きく、日本もここ数年で飛躍的にその導入量が増えてきており、日本は2004年3月時点で世界第9位の風力発電導入実績です。


  元々日本は国土が狭く、複雑な地形条件が影響をもたらす不安定な風況下で、風力発電を行なうことは決して容易なことではありません。また、台風や雷などの自然現象が風車に与える影響、風車建設による景観変化、鳥類などの生態系に与える影響など様々な問題があります。しかし地球温暖化問題が切迫している今、更なる普及に向けて様々な研究・開発が進められています。

 

※風車についてもっと詳しくしりたい方は
 独立行政法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)
 http://www.nedo.go.jp/kaisetsu/egy/ey04/index.html

 

風車の種類

 

風車は常に最大出力で発電できるわけではありません。風が吹かない日もあれば、毎日の風の強さも変わります。そのような風況に適した風車の選定も重要になってきます。

 

台風が来ると発電力は上がるのか?

 

実は台風等の風速25m/秒以上の風が吹くと、風車は止まるように設計(カットアウト)されています。現在、世界の様々なメーカーが開発した風車には、25m/秒以上の風を受けても発電が可能なものもあります。しかし大型台風のように40m/秒を超えるような風で発電が可能な風車は今のところありません。今、風力発電を開発する人々は、台風や雷等の自然の脅威に対する研究を日々行っているのです。

※ 「カットアウト 24m/秒」は風速24m/秒に達すると風車が止まるという意味。
※ 「カットイン 1.5m/秒」は風速1.5m/秒に達すると風車が回り出すという意味。

 

 
3・燃料電池
 
 
 

燃料電池とは水素と酸素を利用した次世代の「発電システム」です。電池には、使い切りの一次電池と、 充電すると何回も使える二次電池があります。一次電池は、家庭でよく使われる乾電池、二次電池には携帯電話などのバッテリーでよく使われているリチウムイオン電池や自動車に搭載されている鉛蓄電池などがあります。 燃料電池は燃料となる水素と酸素を供給すると電気を作りつづける発電装置なのです。

 

資料:NEDO 独立行政法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構

 

燃料電池の仕組み

 

水の電気分解と逆の原理で発電を行ないます。水の電気分解は水に電気を流すと水素と酸素を発生しますが、 燃料電池はその逆の原理を活かし、水素と酸素を利用して電気を作り出します。地球環境にやさしい「発電システム」として研究開発が進められています。


 

燃料電池の内部を覗いてみるとセルと呼ばれる板状の物がたくさん積み重ねられています。セルとセルの間にはセパレーターがあり、隣同士になる水素と酸素の通路を仕切り、 さらに電気的につなぐ役割をしていますセルは単電池とも呼ばれ、プラス電極(空気極)とマイナス電極(燃料極)が電解質を挟んだ構造をしています。空気極と燃料極は気体を通す構造をしており、 反応に必要な酸素や水素はその中を通ることになります。また空気極と燃料極には数多くの細い溝が掘られていて、ここを酸素と水素が通ることによって反応が起こります。


水素は電極中の触媒の働きで、電子を切り離して水素イオンになります。 電解質はイオンしか通さないという性質を持っているため、切り離された電子は外に出て行きます。 電解質の中を通った水素イオンは、反対側の電極に送られた酸素と外部から電線を通じて戻ってきた電子と反応して水になります。 この電子とイオンに分かれるところが燃料電池の仕組みの重要なポイントです。

 

電子が電線を移動する=電流が流れる→→→電気が発生した(発電を行なった)ということになります。

 


 

燃料電池の特徴

 

排熱を利用した総合発電エネルギー効率は既存の発電システムに比べはるかに高い。

他の発電装置と比べると低騒音・低振動である。

環境汚染物質をほとんど出さない地球環境に配慮した新しい発電システムである。

参考資料:NEDO 独立行政法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構

 

燃料電池の種類

 

燃料電池には電解質によっていくつかの種類があります。燃料電池は、水素と酸素(空気)から化学反応によって電気と熱を取りだします。その原理は共通ですが、 電解質の種類によっていくつかに分類されます。燃料電池は、その種類によって運転温度が大きく異なっており、それにともなって発電規模や利用分野も異なったものとなっています。

 

燃料電池の現状と今後

 

・燃料電池自動車

 

皆さんは、最近ニュースや新聞などの報道で「燃料電池自動車」というものを耳にしたことがあるかと思います。今、燃料電池で車を走らせる技術が日本では発達しています。

 

燃料電池自動車について詳しく知りたい方は↓

参考資料:NEDO 独立行政法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構

 

・家庭用燃料電池


家庭用燃料電池は、LPGガス、石油、都市ガス等の燃料から「水素ガス」を作り、空気中の酸素と化学反応させて発電します。 発電した電気は小容量である為、不足分は系統連係した電力会社の電気を利用します。同時に発電時に発生する熱を利用して、 温水を取り出し、お風呂や給湯に利用することができる次世代の発電装置なのです。 今、さまざまなメーカーは燃料電池コージェネレーションシステムとして新しい生活様式を考えているのです。

※コージェネレーションシステム
 熱と電気を同時に供給することができる熱電供給システムのこと。

 

 

4・海洋温度差発電

 

  http://kotobukibune.at.webry.info/200905/article_16.html

 
宇宙で電気を作るSPSに対して、海で電気をつくるというものもある。波力発電、潮力発電、海洋温度差発電などがそう。

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波力発電は波のエネルギーを利用して発電するもので、空気室を作って海水を取り込めるようにしておいて、空気室内で波が上下するときに発生する気流でタービンを回すというもの。もうすでに航路標識ブイの電源として実用化されていて、今は更なる高出力化への研究が進んでいる。

潮力発電は潮の満ち干きや海流を利用するもの。潮の満ち干きを利用する場合は、まず干満の差の大きい河口や湾に堰を作って、そこを満ち引きする海水で発電する。海流を利用する場合は、速い海流が通っている場所に水中タービン(海中風車)を沈めて、それを回すことで発電する。ただし発電部分がいつも海水に晒されるから、メンテナンスが大変なことや、堰による発電なんかだと、生態系への悪影響の懸念や近隣住民の理解を得るのが大変なこともあって、日本ではあまり流行っていない。

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そして海洋温度差発電は、海洋表層の温水(25~30 度)と深海の深層水との温度差を利用して発電するもの。低圧沸騰器(気圧が下がると沸点も下がる)で温水を引き込み気化させた後、発生した水蒸気でタービンを回して発電する。

この発電方法は、古くから研究されていて、これまでは海洋表層の温水(25~30 度)と深海の深層水との温度差が20℃程度ないと効率の良い発電は難しく、赤道から両回帰線くらいまでの間が適するとされていた。

ところが、近年になって、海洋温度差発電推進機構理事長の上原春男教授が、海水の温度差が比較的低い15℃程度でも高い効率で発電できる、ウエハラサイクルを開発して注目を浴びている。

ウエハラサイクルでは、表層水で気化された液化アンモニアでタービンを回して発電する。気体のアンモニアはポンプで汲み上げた深層水で液化して再利用することができ、二酸化炭素は殆ど排出しない。

日本のEEZ 内の表層と600m及び1000mとの年平均温度差の調査によれば、600mとの温度差では、平均14.9℃、最大22.2℃あり、1000mとの温度差になると平均17.9℃、最大28.8℃あると報告されている。1000mから取水する場合は、房総半島沖から南の地域であれば発電可能だという。

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インド政府は、1997年9月に海洋温度差発電の共同開発と実証試験のための協力協定を佐賀大学と結んで1MWの発電が可能な実証プラントを建設していて、このプロジェクトが成功すれば、積極的に海洋温度差発電の商用プラントを国内に建設する計画を進めている。その規模は5万KWのプラントを1000基建設するという。

今では、パラオ、フィリピン、スリランカ、ジャマイカなど50カ国以上の国が、海洋温度差発電の導入を検討している。

日本では、日本最南端の沖ノ鳥島周辺海域で海洋温度差発電を行う検討を進めている。

ただしここでも問題なのはやはりコスト。海洋温度差発電の1kwあたりのコストは30円程度。太陽発電衛星よりも割高。だけど海洋温度差発電には海水の温度差が要るという条件を逆手にとって、EEZを確保するというのは大きな意味がある。

 

5・海上発電 

 

http://kotobukibune.at.webry.info/201103/article_28.html 

 

 海上発電 の可能性


 原発事故をきっかけとして、その原発以外の発電方式に注目が集まっているけれど、海上で発電する方法についてエントリーしてみたい。

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自然からエネルギーを取り出すことについては、まだまだ可能性がある。たとえば、風力発電について見ると、一般によくイメージする、陸地に巨大な風車を立てて、なんてものではなくて、海上での風力発電というものも開発されている。
たとえば、洋上風力発電なんかもその一つ。
洋上風力発電とはその名のとおり、海上での風力発電のことで、大きく着床式と浮体式の2つに分かれる。着床式は深さ50m程度までの比較的浅い海底に風車を固定するタイプで、浮体式は50~200m程度の海に風車を浮かべるタイプなのだけれど、日本は海底が急に深くなる関係もあって、どうやら浮体式のほうが主流と目されているようだ。
既にノルウェーでは2000kW級の浮体式の実証実験を2009年夏に始めていて、日本では、2012年度に2メガワット級の実証機をつくって、16年度の実用化をめざしている。
この浮体式洋上風力発電というのは、簡単に言えば、海に浮かべるブイの上に風車をつけたり、船の上に風車をつけたもので、すごくシンプルな構造になっている。
地上での風力発電は、景観問題や近隣住民への騒音問題があって、あまり大型化することができず、必然的に発電コストが嵩んでしまうという欠点があったのだけれど、海上に設置することで、これらの問題を軽減若しくは無くすことが想定されることから、風車を大型化でき、発電コストも下がる利点がある。
また、浮体式だと、着床式のように、沖合で風車設置のための工事を行う必要がなく、港でほとんど組み立ててしまってから、最後に船で設置予定場所まで引っ張っていけばよいから、建設コストが割安になるとみられている。

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環境省は、沖合30キロ未満で水深50~200メートルの海域を対象に海上の風の強さなどを分析して、浮体式洋上風力発電によって生み出せるエネルギーの潜在量は、原発56基分に相当する5600万キロワットになると試算しているそうだ。
まぁ、そこまで頑張らなくても、その10分の1だけでもできれば、福島第一原発の5~6基分の発電量がカバーできることになる。
九州大学の経塚雄策教授のグループは、六角形の浮体を複数連結させるという、「風レンズ風車」を搭載する案の研究を進めている。
「風レンズ風車」というのは、普通のプロペラだけの風車とは違い、風車の前にメガホン状の筒をとりつけた構造を持つ風車のことで、いってみれば、寸詰まりの鯉のぼりの胴体にプロペラを置いた風車とでもいえようか。
この構造を持たせることで、風レンズの中心に効果的に風が集まって、風速がおよそ1.4~1.5倍になるという。通常風車による発電量は、風速の3乗に比例するから、風速が5割増程度であっても、1.5×1.5×1.5=3.375と3倍以上の発電が可能になる。
既に、実験機レベルでは、志賀島自然保護センターに高さ9.5m、定格出力1000Wの風レンズ風車が設置されている。
九州大学の案では、直径60mの鋼鉄製の六角形浮体に100kWの風車を2基載せる実証機の計画を進めているのだけれど、この六角形浮体の内側を魚の養殖いけすに使ったり、浮体の外縁に波力発電装置を備えたりすることも目指しているというから、非常に将来性があるのではないかと思われる。
また、波力発電でもこれまでのように、タービンを回す方式とは全く違った形の波力発電が研究・開発されている。その一つが、神戸大学の神吉教授らが開発を進めている、高効率ジャイロ式波力発電システム。
これは、波で海面が上下する力を利用して発電するもので、たとえば、高速で回る独楽が乗った台を斜めにしても、独楽は倒れずにそのまま回り続けるけれど、そこには、元の姿勢を保とうとする力が働いている。
この力(復元力)を応用したものが、このジャイロ式波力発電システムで、何でも、波の揺れと発電機の回転数と位相を動機させることで、発電機を駆動しつづけることができるらしい。
この発電システムの特徴は、従来の波力発電より小型で、かつ、効率良くエネルギーを得られるほか、安く作れるという長所があるという。
この発電システムでは、波の大きさが0.5mから最大4mまでであれば、常に発電し続け、2006年にテストされた試作機は直径6m、高さ1.5mで10tで、発電容量は5.5kW。次の開発機で、大きさ9m×6m、高さ1.5mで13t、発電容量は20kWにもなるという。
日本の全海岸線に打ち寄せる波のエネルギーは、国内総発電量の1/3にも上る約3600万kwもあるそうなのだけれど、これまでの実験の結果、日本海側に比べ、一定の波が得られる太平洋側の方で実用化の可能性があるようだ。
わずか、10m四方にも満たないブイのような発電機で20kWも発電できるのは物凄い。今の日本の一世帯あたりの月間電力消費量は、およそ300kW程度だから、一日あたり10kWとして、この高効率ジャイロ式波力発電システムを1基浮かべておくだけで、2世帯分の電気が賄えてしまう。
なんとなれば、沿岸部にこのジャイロ式波力発電システムを繋げて何万個も浮かべておけば、それだけで、付近の住宅の電気が供給できてしまうことになる。
このように、海上で発電してしまう、という発想に立てば、意外と大きな可能性を日本が持っていることに驚かされる。
原発をあきらめて、全部風力や波力発電にしろとは言わないけれど、今回の計画停電で困らないためのバックアップとしても、いろいろな発電設備を持っておくというのもひとつの選択肢のように思う。

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これまでの発電方法        中部電力HPより転載

 

・太陽光発電

 太陽電池

太陽光発電の特徴

波力発電のしくみ

波力発電の特徴

潮汐発電のしくみ

・風力発電

風力発電の特徴 

 

地熱発電のしくみ

 

【図解】地熱発電のしくみ

 

日本には、温泉場がたくさんあります。これは日本が世界有数の火山国だからであり、地下のマグマによって地下水が温められているところが多いからです。そしてこの地下熱を利用して発電するのが地熱発電です。
火山地帯の地下数千mには非常に高温の熱源があります。この付近にある地下水を地上にくみ上げると、高温の水蒸気をたくさん取り出すことができ、それでタービンを回して発電させることができるのです。

 

先端技術の考察

 

多くの「先端技術開発」があらゆるレベルで行われている。

日本の未来は「技術立国 日本」として「世界に尊敬される日本を創る」の視点が必要だ。

 

1・メガフロート

 

2・食糧生産技術

 

3・海洋発電技術

 

4・風力発電技術

 

1・メガフロート

 

http://p.booklog.jp/book/18099

 

 

海洋温度差発電プラントや宇宙太陽光発電の地上側の受信設備を建設する際には、当然その為の場所が必要になる。特に宇宙太陽光発電の受信設備に到っては、静止衛星軌道である上空約3万6千Kmもの高度からマイクロ波を受信する構造から、それなりの面積を必要とする。そこで、四方を海に囲まれた日本であれば、海上に土地を作れれば、面積の心配をしなくて良いという発想も生まれてくる。そんな海上に地面を作り出してしまおうという技術もすでに開発されている。メガフロートと呼ばれるものがそれ。

メガフロートとは、超大型の浮体式構造物の事。別名VLFS(Very Large Floating Structure) とも呼ばれるけれど、平たく言えば、超・超大型タンカーを船底だけにしたようなもの。その代わり、その面積はタンカーなどの比ではなくて、長さ1Km、幅150m以上にも及ぶ。メガフロートは、既に、いくつかの研究機関によって、実際に研究開発が進められていて、スイスのCSEM(Centre Suisse d’Electronique et de Microtechnique)では、直径5000メートルの、円形のメガフロートを、アラブ首長国連邦に建設する計画を進めている。

メガフロートの構造には、大きく分けて2種類あって、ポンツーン型という平型箱形船構造のものと、セミ・サブマリーン型という、箱舟の下に設けられたコラムと呼ばれる柱状構造物が半分程度浸水するタイプのもの。ポンツーン型は、比較的波の穏やかな湾内などに適しており、安定性がよく、単純な構造のため建造期間も少なくコストも安い。セミ・サブマリーン型は、沖合の島嶼など、波の荒い海域に設置しても安定しているという特徴がある反面、コストは高くなる。メガフロートの構造物は、スチール製の板骨を組み合わせた構造で強度があり、耐用年数100年を見込んでいる。また、構造物内部には隔壁で仕切られた数多くの空間があり、簡単には浸水しない構造になっている。

メガフロートは、ユニット式で、長さ300メートル、幅60メートルくらいのユニットを、造船所で必要な数だけ作っておいて、船で沖まで引っ張っていって、海上で繋ぎ合わせることで建設される。

日本でのメガフロートの研究開発は、造船・鉄鋼17社からなる「メガフロート技術研究組合」によって、平成7年4月から3年間、メガフロートの基本技術の開発が行なわれた。更に、平成10年4月からの3年間で、実用レベルの技術開発が行われ、2000年10月には、横須賀市沖に設置された1000メートル浮体滑走路で、琉球エアーコミューター(RAC)の旅客機を使用した離着陸実験が行なわれた。また、約350回にわたる航空機による計器進入実験(ローパス実験)などの実証結果をもとに、4000m級の大型空港の試設計を行われ、最終的にメガフロートは4000m級の滑走路に利用可能な技術であると結論づけられている。

メガフロートは、その名のとおり、原則、海の上に浮いているだけなのだけれど、推進装置をつければ自力航行も可能になるという。ブラウン&ルート社は、アメリカ軍と多国籍軍に滑走路、整備、補給、および他のロジスティクスサポート等を提供する為のモジュール式の浮動基地(MOB:Mobile Logistics Platform)を提案している。実は、メガフロートは、普天間飛行場の辺野古沖への代替施設案の1つとして、2000年頃に検討されたことがあるのだけれど、波が荒い外洋での安全性やコスト面の問題点が大きいとして見送られた経緯がある。

ここから先は、多少空想の類になってしまうかもしれないけれど、夢のある話として読んでいただきたい。メガフロート技術が確立しているのであれば、それを実際に作って運用して、実績をどんどん上げることができれば、将来に向けての投資と捉えることも可能だろう。

例えば、超・スーパーメガフロートでも作って浮べて、その上に研究施設や小さな都市を丸ごと作ってやるのはどうか。日本は国土が狭いからなんて良く言われることだけれど、それは地面のことを指しているのであって、海上に地面を浮かべてやることができれば、国土なんていくらでも増やすことができる。ドバイなんかだと、ザ・ワールドとか、ザ・パーム、ジュメイラ・アイランズなどのように人工島郡を作っては、ホテルをたてて盛大にやってくる。世界中の著名人が集まってくる。ドバイにできることなら、日本にできない筈がない。

スイスのCSEMが、直径5000メートルの、円形のメガフロートを、アラブ首長国連邦に建設するのなら、日本はドーンと全長25Kmくらいのギガフロートでも浮べてしまえばいい。それだけ広ければ、基地だろうが、なんだろうが建設し放題。もしも、同じところに、あんまり大きいのが居座ると、二ヶ月もしたら周辺の気候が変わってしまって困るというなら、研究施設でも乗っけて、自力航行装置をつけて、海流にのって、太平洋をゆっくり海洋調査でもしながら、回遊してもいい。動くリゾート地なんていうのも悪くない。また、鹿児島から奄美諸島、そして、沖縄本島から宮古島あたりまで、島と島の間に、ギガフロートを飛び石のように浮べて、互いを海底トンネルや、橋でつないでしまうのも面白い。

メガフロートは、船のように揺れる訳じゃなくて、全体として沢山の波同士がお互いの力を相殺するように働くから、揺れは小さくなる。また、通常の波はメガフロートの先端付近で反射されてしまうので、中央部付近ではほとんど揺れないそうだ。研究によれば、沿岸空港プロトタイプだと、暴風時の有義波高12.5m、波周期10秒という条件でも大丈夫だと報告されている。

また、メガフロートの周囲に、振動水柱式空気タービン方式の波力発電装置の空気室をつけておくと、波のエネルギーが吸収されて揺れが更に軽減されるそうだ。だから、飛び石に浮べたメガフロート同士を繋いでやって、そこにリニアを走らせて、鹿児島から直通で宮古島までいけるようにしたら、あの付近一帯が、ひとつの経済圏として機能するようになる。

例えば、飛び石のギガ・フロートなら太陽光、海底温度差、潮力による発電が出来るだろうし、大面積が必要となる宇宙太陽光発電の受電設備だって作ることができる。また、大規模なマグロの養殖場を作ってみたり、リゾートアイランドを作ってみたりすれば、あのあたり一体がまるごと経済圏になる。人だって呼べる。若い人がみんな東京に集まって困る、というなら、沖縄を中心として、あの海域に第2東京を作るくらいの計画でも立てて、そこに人が集まるようにすればいい。近くに上海があるから、かなり大きな経済圏が期待できる。沖縄と日本本島を地続きにしてしまうのは意外と効果があって、人の交流が活発になるし、あのあたりが一大経済圏になれば、もっともっと発展の芽が出てくる。今よりもっと沖縄が身近になるし、人々の意識も変わる。

100兆円くらい国債をドンと出して、国家プロジェクトとしてやるくらいの気持ちがあってもいい。それくらいのスケールがあって始めて成長戦略と言えるのではないか。そしてそれがやれる力を持っているのは、世界でも日本くらいしかない。

 

 

 

2・食糧生産技術

   

植物工場と陸上養殖

 
食糧生産技術は日々進化しているようです。


1.TPAC-PPS


2012年3月から「植物工場」で生産された野菜について、安全性を評価する民間の第三者認証制度が始まるという。
この認証制度は、工場跡地などの土壌の第三者評価を行うNPO法人「イー・ビーイング」が設けている「生産物及び生産システム第三者評価委員会(TPAC-PPS:Third Party Accreditation Committee on Products and Product System)」が行なう。
TPAC-PPSは、植物工場で作られた野菜についての安全性や機能性や栄養面でのメリットを評価するのだけれど、大きく分けて、生産物(野菜)と溶液の評価と工場側の生産システムの2つの評価を行う。
認証は、野菜と溶液の評価認定については、野菜中の一般生菌、大腸菌や糖度、抗酸化力、ビタミンや放射性物質について、更に、養液中の一般生菌、大腸菌、硝酸イオン、有害重金属等について検査機関の検査を受け、その結果をTPAC-PPSに提出して評価・認証を受ける流れとなっている。
また、工場側の生産システムについては、再現性システム文書として、工場運営マニュアル一式を提出したものに対して、TPAC-PPSがその再現性を実査する。
評価は、TPAC-PPSで討議し、基本的に全員一致で結論を出すのだけど、何処まで評価を受けたかの範囲によって、3つの認証レベルがあり、野菜と溶液の評価と再現性システムおよびISO22000準拠の審査全てに合格すればゴールド認証、野菜と溶液の評価と再現性システムに合格すればシルバー認証、野菜と溶液の評価に合格すればブロンズ認証となる。
ゴールド認証を受けた野菜は、TPACマークを商品毎に添付することができ、TPACマークにつけられたQRコードからTPACマークの認定の基準をクリアーしたことや、その野菜のメリット・評価内容などの情報が得られるようだ。
認証の有効期間は3年で、その間は半年毎に確認評価又は認証継続評価を行うことになっている。

福島第1原発事故で、村は一部が警戒区域、残りも緊急時避難準備区域に指定された福島県川内村は、基幹産業が農業だったこともあり、村内の除染を進めているものの、農地の復活は容易ではなく、営農を再開しても作物が売れるか分からないという不安がある。
そこで、復興の手立てとして、植物工場に目をつけ、村営で来年4月の操業を目指し、失業した農家を30人程度雇う予定だという。また、南相馬市も導入に向けた調査に乗り出しているようだ。
これについては、昨年3月25日のエントリー「電気と水と野菜の問題を全部解決する方法」で福島第一原発の避難地域に植物工場を建ててそこで野菜を作ったらどうか、と提案したことがあるのだけれど、ほぼその通り実現することになる。
TPAC-PPSで、放射性物質含めて水も野菜も安全だと確認、認証されれば、野菜工場で出来た野菜ということを前面に押し出して販売することもできるだろう。これは大いに進めるべきだと思われる。

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2.アクアポニクス

人工環境で作るという意味では、或いは、魚なんかの養殖もそれに当たるかもしれないけれど、海上に生簀や筏などを設置して行なう海面養殖ではなくて、最近は海から遠く離れた内陸で養殖を行なう技術も開発が進んでいる。
これは、「閉鎖型循環システム」と呼ばれるもので、従来の海面養殖だと、残餌や養殖魚から発生する糞や尿、アンモニアなどの有機物が海洋を汚染して、赤潮などを引き起す原因となっていたのだけれど、この閉鎖型循環システムでは、汚染原因となる有機物を濾過・殺菌して清浄な海水を飼育水槽に戻して使用する。これだと海水を汚さない上に、広大な敷地も必要ない。更に外気に触れないようにすることもできるため、外からの病気の持ち込みを防ぎ、薬品を使用しない安全な成魚を生産できる利点がある。
日本でも近年、こうした閉鎖型循環システムによる、養殖も増えていて、フグやオコゼの養殖から、ヒラメやクエ、果ては鮑や海老まで陸上養殖できるようになっている。
海外でも陸上養殖は進んでいて、韓国は、ソウルの中心部に地下4階、地上13階の魚の養殖ビルを建設する計画を進めていて、来年にも予算計上するという。地上1、2階には養殖された魚を買える販売店やレストランを設け、3階以上の階に長さ45メートル、幅1メートル、深さ20センチの水槽を2000個置く予定で、一部は水族館のように観覧できるようにするようだ。
また、アメリカでは、アクアポニクスの研究も行なわれている。「アクアポニクス(aquaponics)」とは、魚の養殖「アクアカルチャー(Aquaculture)」と水耕栽培「ハイドロポニクス(Hydroponics)」を融合させたもので、魚の養殖と野菜の水耕栽培を一体化させたシステムのこと。
このシステムでは、魚の養殖水槽や野菜の栽培ベッドにバクテリア増殖させるのだけれど、このバクテリアが、魚にとって有害なアンモニアを硝酸塩や亜硝酸塩に分解する。硝酸塩は栄養素として植物に取り込まれ成長を促進すると同時に、植物の根がフィルターの役割を果たして、養殖水槽の水を濾過する仕組み。
このシステムを使うと、土壌栽培よりも野菜の成長スピードが高く、多少であれば栄養価を高めることも可能なのだという。
ただし、アクアポニクスは、養殖水槽の水を野菜栽培に流用するシステムだから、たとえば、海水魚を養殖している場合、養殖水槽には当然、海水が使われるのだけれど、野菜に塩水は使えない(例外として、塩水でも育つアイスプラントという野菜がある)。従って、アクアポニクスで養殖する魚は主に淡水魚になってしまうという制約がある。
また、同じ栽培ルーム内に魚の養殖と植物の栽培を行うと、個別の最適環境を実現することが難しくなるという弱点があることから、日本ではあまり広まっていないようだ。
だけど、 「海洋汚染を乗り越える方法」のエントリーでも触れたけれど、淡水魚と海水魚が一緒に飼える、「好適環境水」を使った野菜の水耕栽培が出来るのであれば、アクアポニクスの可能性も広がるだろうと思われる。

未来には、こうした陸上養殖が広く普及して、ビルで魚の養殖をするなんて当たり前になっているかもしれない。


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電気と水と野菜の問題を全部解決する方法

 

http://kotobukibune.at.webry.info/201103/article_25.html

 
1.中長期的課題である「電気と水と野菜」

これから被災地の救援および復興が行なわれていくと思いますけれども、そのあと、中長期的に問題になるであろうことは、次の3点になるかと思います。すなわち、今日のエントリーの題名にも挙げた、電気と水と野菜の3つです。
まず電気については、今現在、電力が不足して(無)計画停電が行なわれていますけれども、今年の夏には、需要に対して、供給が大幅に不足するといわれています。
東京電力によれば、東電の最大供給電力は、震災直前には5200万KWだったところ、震災後は、3100万KWに低下。その後、火力発電所の復旧や他の電力会社から電力を回してもらって、23日現在で、3750万KWまで回復しています。
東電は今度更に供給能力を高め、5月までに4300万KWまで、夏までには5000万KWまで増やす計画のようです。ただ、今年も、去年の夏のように猛暑になると6000万KWくらいまで電力需要が伸びる可能性があり、電力不足の問題が囁かれています。
まぁ、およそ1000万KW程度不足するということですね。しかもこれは、福島原発問題が解決し、残った原発が稼動しない限り、常に不足する危険を孕んでいますから、なんとかしないといけない、というわけです。
次に、水と野菜の問題があります。これは、もちろん福島原発から放出された、放射性物質が福島県および、北関東を中心に広く飛散して、土壌や河川におちて、ホウレンソウを中心とする葉物野菜や、飲料水から基準値以上の放射性物質が検出されて、出荷停止や摂取規制が行なわれている問題です。
特に放射性物質であるセシウムは、土壌と結びつきやすい性質に加え、半減期が30年と長く、長期に渡って土壌が汚染されるという問題があります。
ある場所では、汚染が酷く、土壌を入れ替えなければならないという話さえ聞きます。
また、水については、それ程深刻なことにはならないかもしれませんけれども、放射性物質であるヨウ素とセシウムの飛散状況を考えると、これまでどおりの水質にまで戻るのに、ある程度の時間は必要になると思われます。
では、これらの問題を今後、ずっと引きずっていかなければならないかといえば、私はそうでもないのではないかと思うのです。
ではどうするか。
解決策として、2つ考えられます。ひとつは海洋温度差発電。もうひとつが野菜工場です。

2.海洋温度差発電で電気と水をカバーする

まず、海洋温度差発電についてです。これは、深海の海水と表層の海水との温度差を利用して発電するものなのですけれども、簡単にいえば、温度の高い表層の海水を蒸発させてタービンを回して発電し、発電に使用した蒸気を今度は、温度の低い深海の水を使って、真水に戻すという発電方式です。
普通、海水を蒸発させるなんて100度以上の温度が必要になると思ったりするのですけれども、気圧を低くすると、100度でなくとも水は沸騰するので、そこまでの温度がなくても別によい訳です。
実際は、海水を直接蒸気にする方法と、海水の温度だけを使って蒸発しやすいアンモニア水を蒸気にしてタービンを回す方式やそのハイブリッドなど色々な方式があるのですけれども、海水を直接蒸気にして、それを冷やして水に戻した場合、その水は所謂「蒸留水」になっていますから、真水として飲用に使うことができます。
つまり、海洋温度差発電所を建設するだけで、電気を作りながら飲み水も作れてしまうというわけです。しかも蒸留水ですから、たとえ、海水がヨウ素やセシウムなどの放射性物質で汚染されていたとしても、蒸留時にそれらは原則除去されるという利点もあります。
海洋温度差発電は、世界各国で実証実験が進められていますけれども、たとえばインドは、1000kWの実証試験プロジェクトと海水淡水化のプロジェクトを開始していて、2007年には一日あたり1000トンの真水の製造に成功しています。

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日本は、海洋温度差発電技術研究でも世界トップクラスであり、現在の技術では、海水の温度差が15度あれば電気が作れ、5度の温度差があれば、大量の真水が作れるところまできていて、たとえば、発電出力1万KWの海洋温度差発電プラントを、海水温度差15度の環境で稼働させると、1日あたり、12000立法メートル、すなわち12000キロリットルの真水が作れるそうです。
この12000キロリットルというのは、仮に、一人当たりの飲料水として毎日2リットル消費すると仮定した場合、600万人分の真水に相当しますから、東京都の人口およそ1300万人のうちの半分近くを賄うことができる計算になります。
ですから、海洋温度差発電プラントを、不足するといわれる1000万KW分、1万KWの海洋温度差発電プラントなら、1000基ほど作ってやれば、電力不足を補って、尚且つ、1200万キロリットルという膨大な量の真水を毎日生産できることになりますから、電気と水の問題は一気に解決することになります。
海洋温度差発電は、日本近海でも十分発電できるポテンシャルがあるとみられていますし、工場排水などの温水も利用できますから、たとえば、茨城県や千葉県の工場地帯からの温排水を利用しながら、効率的な海洋温度差発電だって出来るわけですね。
今回の震災の復興で、莫大な復興費用がかかるでしょうから、ついでといってはなんですけれども、海洋温度差発電プラントを国家プロジェクトとして大々的に作ってみる手もあると思います。

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※超大型海洋温度差発電プラントイメージ

 

3.野菜工場は土を使わない

次に、野菜工場です。野菜工場、別名植物工場ですけれども、これは、たとえば、ビルの中で水耕栽培などで野菜をつくるというもので、光や温度、湿度といった植物の生育に必要な環境を人工的に作りだして、季節に関係なく連続的に野菜を生産できるという利点があります。
土を使わない水耕栽培が主流なので、何処ででも出来、今では全国に50~60の工場があると言われています。
これを、福島原発から半径20~30km圏、要するに、今回の避難区域ですね、ここに放射線対策をばっちりやった上で、野菜工場を大々的に作ってやる。野菜工場なら土は使いませんので、土壌が汚染されていようが関係ありません。ですから、放射線さえちゃんと防いでやれば、いくらでもビルの中で作れるわけですね。
なんとなれば、植物工場を地下に造ってやれば、それだけである程度の放射線対策になると思いますね。地上と比べて、地下のほうが放射線の影響は少ないはずです。
地下に大規模な植物工場を作ってやって、地上部分には向日葵でも菜の花でも植えておけば、勝手に土壌から放射性物質を除去してくれますから、却って、地下に野菜工場を作ったほうがいいかもしれません。

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※超大規模地下野菜工場イメージ

 

そして、野菜工場には、避難された福島の方に優先的に働いてもらうとかすれば、雇用対策にもなり、かつ故郷の土地にも関われるメリットもあります。
それになにより、福島、および近県のホウレンソウなどの葉物野菜から、基準値を超える放射性物質を検出されて、出荷停止や摂取制限をうけて、農業生産に大打撃を与えていますから、それを補う意味でも野菜工場建設は意味があると思います。
しかも、野菜工場は、具合のよいことに、葉物野菜が良く育ちますし、消費者からみても、福島県産だけれど、野菜工場で作ったものだとアピールすれば、それほど敬遠されることはないと思われます。
それに、福島原発から半径20~30km圏は、今回の件で土地の値段もぐっと安くなるでしょうし、国としても買収しやすくなるでしょうから、原発周辺地域の復興もかねて、大規模野菜工場の建設という手は有効だと思いますね。
このように、福島原発事故で、周辺地域は汚染されてしまったかもしれませんけれども、それを逆手にとって、別形式の生産体制を作ってしまうことで、"災い転じて福となす"的な復興をしてしまうという手もある筈です。
海洋温度差発電と、大規模野菜工場の二つは、電気と水と野菜の問題を全部解決する一つの方法になるのではないかと思います。

 

3・海洋発電技術

 

波力・潮力・海流発電

 

http://eco.nikkeibp.co.jp/article/special/20100713/104232/?P=2

 

世界で研究開発が進む波力・潮力・海流発電。欧州では国がインフラを整備し、実験海域を企業に提供する。日本でも導入可能量は大きいが、実用化には政策的支援が必要だ。

 

 「2020年までに30万kW、2030年までには2000万~3000万kWの導入が可能だ」

 今年3月、東京都の「波力発電検討会」は最終報告書をまとめ、波力発電を太陽光や風力と同じ「新エネルギー」に加え、国のエネルギー政策の中で積極的に開発、導入すべきことなどを提言した。報告書の中で導入可能と試算した「2000万~3000万kW」という規模は、原子炉20~30基分に相当する。

 波力や潮力、海流発電は導入可能量の大きさに加え、設備利用率が高い。海洋エネルギー資源利用推進機構によると、適地を選べば波力で30%、潮力・海流では40~70%もの利用率が見込めるという。「立地特性に適した発電システムを導入すれば、十分採算に合う」。東京大学の木下健教授はこう語る。

 発電方式は実に様々で、世界中で実用化に向けて研究開発が進む。米国のオーシャン・パワー・テクノロジーズ(OPT)は既に波力発電ベンチャーとして株式を上場している。

 日本ではノヴァエネルギー(兵庫県三木市)が潮力・海流発電の事業化を狙う。同じ設備を潮力と海流発電に使える。同社の構想では、水深120mに達するスパー型の浮体に長さ25m、直径17mの水中プロペラを4基つなげ、出力2000kWの発電設備を作る。これを黒潮の中に200台設置すれば40万kW級の“海流発電所”が誕生する。

 

ユニークな発電装置が続々

 

手始めに今年6月、明石海峡で小型設備を使った潮力発電を試みる。10kWの水中プロペラを2基係留し、6カ月間稼働させる。同様の規模の実験を、8月に韓国でも実施する予定だ。その次には300kW級を明石海峡大橋の橋脚に設置し、海峡の潮流によって発電する実験を考えている。

 
潮流や海流を利用する発電は安定性が高いとされる。ベンチャー企業のノヴァエネルギーは、日本近海の黒潮の中に水中プロペラを利用した“海流発電基地”を設置する構想を練る
画像提供/ノヴァエネルギー

 

 ハイパードライブ(東京都中央区)は人工筋肉を利用した波力発電設備を開発する。人工筋肉の技術は米国の研究機関スタンフォード・リサーチ・インスティチュートのノウハウを基に開発。波の上下動によって人工筋肉が伸縮することで発電する。高価なタービンが不要で、人工筋肉の素材は1m2当たり2ドル程度で作れるため、発電コストが安い。

 出力8kWの発電設備を1ユニットとし、これを多数連結することで大出力を得る。2011年に養殖業向けの100kW級の小型発電機を発売し、徐々に大型化する計画だ。

 エンジニアリング振興協会は、日本で風力発電用に開発された「ループ型タービン」を海流発電に利用し、2000kW級発電設備を研究中。神戸大学発ベンチャーのジャイロダイナミクス(神戸市)は、波による浮体の揺れから発電機を直接回す方式を開発中だ。回転する円盤が一定の軸を保つ原理を利用し、波で生じる傾きを回転運動に変える

 

長期実験を支える体制

 

 これら研究中の波力発電を実用化する過程では、実海域での長期にわたる実証実験を支援する体制が重要になる。英国では欧州海洋エネルギーセンター(EMEC)などによる実験海域の整備が進み、海底ケーブルをはじめとするインフラを国が整備して、企業や大学に提供している。日本では個々に海域を探す必要があり、開発者の負担が大きい。野村リサーチ・アンド・アドバイザリーの勝木敏徳主任研究員は、「海洋エネルギーの総合研究機関を設置したり、実験海域を整備したりするといった政策が日本でも必要だ」と言う。

 その意味で注目されるのが環境省が支援する東京大学の研究案件だ。OPTと提携する三井造船とともに詳細な波力データを収集しながら波力発電設備の設置予定地を絞り込む計画だ。これが将来的に実験海域の設置へとつながれば、日本の海洋エネルギー開発の大きな一歩になる。

 
海外では波力発電が既に実用化段階に入りつつある。三井造船は米オーシャン・パワー・テクノロジーズ(OPT)と提携し、日本初の本格的な波力発電所建設を計画中
画像提供/OPT

 

4・風力発電技術

 

風力・水素発電

 

日立、国立極地研究所に風力発電機利用水素発電システムを導入

 http://www.kankyo-business.jp/news2011/20111108_e.html

 

日立製作所は、国立極地研究所より風力発電機利用水素発電システム一式を受注した。同システムは、風力発電で得られた電力を水素に変換して備蓄し、必要なときに電力として取り出すもので、発電電力の変動が大きい再生可能エネルギーを安定的に供給することができる。

今月から2012年3月まで、秋田県にかほ市において風力発電機と接続して稼動し、南極昭和基地におけるエネルギー自給率向上のための基礎データ取得に活用される予定。

現在、南極昭和基地では、ディーゼル発電機で発電した電力を、各種観測機器の運用と生活用の電力源として使用している。南極観測に必要な物資は、南極観測船「しらせ」により輸送されるが、これらの物資のうち、ディーゼル発電や車両用の燃料が総輸送量の約半分を占めている。

今後、さらなる発電燃料消費量の増大に対しては、必要な燃料輸送に限界があるため、将来の燃料不足対策の一案として風力発電や太陽光発電など再生可能な自然エネルギーを利用することが必要になるが、自然エネルギーは時間や季節による発電量の変動が大きいため、効率的に備蓄し、安定的に再利用(回収)するシステムが望まれていた。

同社はこれまで、風力発電など発電電力の変動が大きい再生可能エネルギーを平準化し、安定的に供給する手段として、電力を水素に変換して備蓄し、必要なときに水素あるいは電力として取り出すことができるシステムの開発に取り組んできた。

今回受注したシステムは、発電電力の変動が大きい風力発電でも効率よく水素生成が可能な「水素製造システム」、生成した水素を有機化合物であるトルエンに固着させ常温・常圧の液体であるメチルシクロヘキサン(MCH)の形態で貯蔵する「備蓄システム」、貯蔵したMCHから必要なときに水素を取り出し、水素混合ディーゼル発電機で発電する「回収システム」の3システムから構成されている。

MCHは、取扱分類がガソリンと同等の第4類第1石油類のため、タンクローリーやガソリンスタンドなど既存のインフラを活用し水素を輸送・貯蔵することができるうえ、備蓄エネルギー量はタンク容量に比例するため、大容量のエネルギー備蓄が低コストで実現可能だという。

 

 

日本の先端技術が日本と世界を救う

技術立国 日本

日本の科学技術基本計画

勝手創千界への

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2013年

6月

09日

勝手創千界から世界へ

この世界が持つ多くの問題への解決は待っていては果たせない

より良き社会を目指して我が「勝手自由なる提案」を創り上げていく

そして「勝手創千界」の描く世界から解決に向けての一歩を踏み出す

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2013年

1月

01日

勝手にエネルギー論を構築する

人類の行く末は「エネルギー」を如何に獲得していくかである。

日本の社会も経済も「エネルギー問題」の解決抜きには語れない。

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2012年

10月

02日

新しいエネルギー開発に向けて

「水危機」と「エネルギー危機」が目前に迫っている。この二つの「危機」だけでも「人類の生存基盤」の危機である。 一刻も早く、地球と人類にとって安全・安心な「自然エネルギー」「再生可能エネルギー」の開発が求められている。

10年、100年先の「危機管理」として、今から行動しなければ遅いことは明白だ。

「消費社会」から「循環社会」「持続可能社会」「自然共生社会」「エネルギー自立社会」へ向けての「意識改革」と「構造改革」が重要である。

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2012年

7月

08日

新しい日本改造に向けて

国の言う「国民のための判断」が本当でないことが明らかにされているいま

国民の持つ価値観として、何が大事で何が大事でないかという判断や、ものごとの優先順位づけ、ものごとの重み付けの体系の価値判断から、3.11震災を契機にした「新しい価値観」と「国民全体の幸福度」についての「提言」が、いまこそ日本に必要である。

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2012年

6月

04日

勝手に発想法を研究する

差し迫る「少子高齢化の縮小社会への突入」「産業の空洞化」「エネルギー問題」「雇用問題」「財政問題」等々・・・日本社会が抱える問題は多岐に渡るが、政治や行政や官僚に「問題解決能力」の欠如が著しい。

さらに日本の技術を支える産業界や学界の「研究開発機関」においても「劣化」が進んでいる。

今こそ「フロンティア精神」と「新しい発想」が連動して「革新的なイノベーション技術」を生み出していくことが必要だ。

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2012年

5月

01日

自然エネルギーと共に生きる

日本の自立と未来を切り開くためには、日本の国土に適合した再生可能エネルギーの社会が必要であり、最先端の日本技術を結集して「世界に誇れる日本」を創っていかなければならない。

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2012年

4月

07日

勝手創千界から「尊敬される日本」へ

まず、現状のまま進行した100年後の日本の未来を想定し、その想定社会状況から、今必要な「方策」を考えてゆく視点が必要ではないかと思っています。新しい視点が必要です。

「勝手創千界」による「勝手な発想」が「脳内停止」状態の人々に「インパクト」を与えなくてはいけません。

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2012年

3月

11日

3.11震災から海上都市計画へ

3.11震災を契機として、日本という国家のもつ様々な問題点が明らかにされ、新しい国家像が求められている。たぶんこのままでは、さらに日本の解体状況は進んでいくだろう。ラブーン海上都市計画がひとつの方向性を提示できればと思う。

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2012年

2月

19日

勝手に復興計画 in 石巻を提案

3.11震災からの新しきまちづくりとして「勝手に復興計画 in 石巻」を発進いたします。

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2011年

12月

31日

ホームページ開設

3.11震災以降、如何にすれば「津波につよいまち」が可能なのか?考えてきました。

その「ひとつの答え」を提示できればと思います。実現に向けて多くの人の意見を求めています。

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