自然エネルギーと物理学の考察

自然エネルギーと物理学について-1

 

「再生可能エネルギー」は太陽・地球物理学的・生物学的な源に由来し、自然界によって利用する以上の速度で補充されるエネルギー全般を指す。

とするならば、人類が自然現象を解明する思想であり理論である「物理学」を知らなければならない。

利用しようとする「エネルギー」は具体例として、太陽光、太陽熱、水力、風力、地熱、波力、温度差、バイオマスなどが挙げられる。

しかし「風力」一つをとっても「風が吹くと何故風車が回転するのか?」の素朴な疑問から知らなければ、真の「自然エネルギー」を知ることにはならない。

そして「風車が回る仕組み」は「物理学」からの、様々な法則によって「理解」される。

単に「再生可能エネルギー」利用の必要性を説くのでなく、どの様な「再生可能エネルギー」が必要であり、さらに「再生可能エネルギー」の効率や稼働率や力の大きさなどを知ることは必要だ。

 

下記は「再生可能エネルギー」の国の定義を示す。

 

図2. 国の法律の中の再生可能エネルギー 図2. 国の法律の中の再生可能エネルギー

「新エネルギー」とは、自然のプロセス由来で絶えず補給される太陽、風力、バイオマス、地熱、水力などから生成される「再生可能エネルギー」のうち、技術的には導入段階にあるものの、コストが高いため、その普及のために支援を必要とするものを指します。日本の法律では「技術的に実用段階に達しつつあるが、経済性の面での制約から普及が十分でないもので、石油代替エネルギーの導入を図るために必要なもの」とされ、10種類が指定されています(新エネルギー利用等の促進に関する特別措置法[略称:新エネ法])。

つまり、国の法律では、再生可能エネルギーは、大規模水力と地熱にプラスして新エネルギーがあることになります(図2)。

自然エネルギーと物理学について-2

 

まず「風」と「風車」と「風車の仕組み」を知る。

 

気象学上の「風」

地球上の大気の流れを意味している。厳密には、地面に対して水平方向の流れ(水平風)のみを指し、垂直方向の流れ(鉛直風)は上昇気流または下降気流というが、一般的には分けないことが多い。ただ、日常において風は水平方向に吹くことが多いため、風といえば普通は水平方向の風を指す。

 

「風」の発生原因

物理学的には、場所による気圧の不均一を解消しようとして発生するのが風だと解釈できる。気象学では、「風は気圧傾度力によって発生する」と表現する。

気圧の不均一や気圧傾度力が生まれる根本的な原因は、地球上において、場所によって太陽エネルギーの分布(≒温度)が異なるためである。日光の当たり具合や地表の温まりやすさの違いが、島や大陸といった巨大なスケールで存在すると、気圧が不均一になり、数千km規模の高気圧・低気圧が生まれる。高気圧から低気圧へと流れる空気が、「風」の主因となる。

気圧の不均一・気圧傾度力が大きいほど、風は強くなる。天気図で言うと、等圧線の間隔が狭いほど風は強い。ただ、高気圧・低気圧の風は長い距離を流れるため、コリオリの力や遠心力を受けて回転を伴う風となる。これを地衡風、傾度風という。風の回転を物理量として表現する際には、風向・風速では不十分なので渦度を用いる。

 

物理学上の「風に作用する力 」

気圧傾度力以外で、風に作用する力には以下のようなものがある。その場所その時の風によって、働く力や大きさは異なる。

・コリオリの力(転向力) - 水平方向の大きさが数百~数千kmと大きな風(低気圧や高気圧に伴う風)に働く。

・地表との摩擦力 - 地表付近を流れる風に働く。

・風自身の回転による遠心力 - 竜巻や台風の中心などの場合はこの力が大きくなる。

・地球の引力(重力) - 重力は、密度が高く温度が低い空気ほど大きく働く。

 

歴史上の「風力の利用」

「風を利用して生活に生かす試みも古くから行われてきた。風車が代表的なものであり、風のエネルギーを羽根で受けて軸や歯車の機械的な回転へと変換し、水を汲んだり(用水)、小麦粉などを臼いたり(製粉)して用いられてきた。エネルギーの使用量が増えてきた現代では、風力原動機を用いて風力を利用する動きが活発化している。風力発電は再生可能エネルギーの1つとして挙げられており、主に地球温暖化防止の観点から利用が進められている。また、海では帆が風を受けて進む帆船やヨットなどが古くから利用されてきた。」

 

風力発電の「風車の種類」

揚力型垂直軸風車の原理

・揚力型風車 - 揚力で回転力を得る風車。飛行機の翼(高回転・低トルク)

・抗力型風車 - 抗力で回転力を得る風車。帆船の帆(低回転・高トルク)

 

水平軸風車と垂直軸風車

水平軸風車 - 風向きに対し、回転軸が平行な風車。

水平軸風車は、変化する風向きに対し平行であり続けなければならないため、方位制御機構が必要になる。小型の風車では方向舵などで受動的に制御するが、大型の風車では動力を使って能動的に制御することもある。

・揚力型水平軸風車 ‐プロペラ風車、 リボン型風車

・抗力型水平軸風車 ‐セイルウィング風車、オランダ型風車 、多翼型風車 、かざぐるま型風車

 

垂直軸風車 - 風向きに対し、回転軸が垂直な風車。

揚力型垂直軸風車 ダリウス風車 - 翼に働く遠心力が引っ張り応力として働く形状としたもの。

・ジャイロミル風車(Hダリウス風車、直線ダリウス風車)- 直線翼とすることにより可変ピッチを可能とし、微風でも起動しやすくしたもの

・抗力型垂直軸風車‐ サボニウス風車、クロスフロー風車、 S型風車 、パドル風車

 

風車が回る仕組み

図1は風力発電の中でも最も一般的な形状のプロペラ型風車の概略図である。図2は風車が回転するしくみである。ブレード(羽根)に風があたると,ブレードの形状により,周りに相対的に空気の流れができる。この空気の流れはブレードの風上・風下側で流速が違い,この違いにより圧力差が発生し,圧力差を減らす方向に力(揚力)が発生する。プロペラ型の風車はこの揚力を利用して回転する。

 

自然エネルギーと物理学について-3

 

風車が回る仕組みは

「ブレード(羽根)に風があたると,ブレードの形状により,周りに相対的に空気の流れができる。この空気の流れはブレードの風上・風下側で流速が違い,この違いにより圧力差が発生し,圧力差を減らす方向に力(揚力)が発生する。プロペラ型の風車はこの揚力を利用して回転する。」である。

「空気の流れ」「流速の違い」「圧力差が発生」「力(揚力)が発生」「回転する」の現象は全て「物理学」で明らかにされる。

例えば「空気の流れ」「流速の違い」を知るには「物理学の流体力学」を知らなければならない。

「流れ」は流体力学において連続体力学の一部であり、流体の変形や応力を扱う物理学である。大きく流体動力学 (fluid dynamics) と流体静力学 (fluid statics) に分かれるが、日本では流体動力学と流体力学の区別はない。工学分野では、水を対象とする水力学(水理学)や空気を対象とする空気力学という分野に分けて扱われることがある。

そして「流体の運動」は「物理学の保存則」によって記述される

・ 質量保存則 (連続の式)

・ 運動量保存則 (運動方程式)

・ エネルギー保存則

で明らかにされている「自然界の法則」によって支配される。

 

「流れ」については

(1)流体はどのような運動をするか、

(2)流れの中に置かれた物体は流れからどんな力を受けるか、

(3)流れの中で物体はどんな運動をするか、

などの「疑問」が生まれる。たとえば、川の水はどう流れるか、建物の周りの風速分布はどうか、などは(1)の例である。帆船に働く風の力、飛行機の翼に働く揚力、暴風によって建物の受ける破壊力などは(2)の例である。空中をひらひら落ちる木の葉、水中を泳ぐ魚、空を飛ぶ鳥、などの運動は(3)の例である。(1)(2)(3)の問題は独立なものではなく、(2)を知るには(1)が、また(3)に答えるには(1)と(2)の知識が必要である。

しかし「物理学」を知らなくても、人類は古くから「風」の利用方法は理解していた。それは「海では帆」であり「陸では風車」によって「自然エネルギー」を有効に利用していた。

 

日本人も「かざぐるま」や「竹とんぼ」や「鯉のぼり」や「凧揚げ」などによって「風」に慣れ親しんでいた。その仕組みを理解する「思考」はすでに感覚的に人間の「DNA」に組み込まれているのだろう。

だが「自然エネルギー」と「物理学」をより深く理解することによって、新しい「風の利用方法」を知ることになる。

 

自然エネルギーと物理学について-4

 

自然エネルギーを直接かつ間接であれ利用するとき、そのエネルギーの源を明らかにし物理学上の利用方法を知らなければならない。

 

自然エネルギーの源

 

エネルギー源

概要

直接利用

間接利用

太陽

太陽の残り寿命は約50億年あると見られる。

照明

発電

暖房

加熱調理

熱循環経由:水力風力海流

放射冷却海洋温度差氷雪熱振動

浸透圧波力空気熱地中熱

生物経由:バイオ燃料馬力

人力

地球経由:地熱の一部

地熱

 

 

 

 

潮汐

地球の自転速度と月の公転速度の差等に由来する。

潮汐力:月や太陽との位置関係の変化に伴う海水の移動。主に河口における潮の干満。

海流:海洋における海水の流れ。

大気潮汐

成層圏等の高度上空における天体間の重力バランスの変化に起因する潮汐同様の大気の移動。

風力海流の一部:

地球の自転に伴うコリオリの力によって発生する赤道付近で西向き、南極沿岸で東向きの環流や風(極風貿易風)。

波力風力の一部:風による海面の上下移動。

 

これまで人類は自然現象から生まれる運動エネルギーから利用可能な電気エネルギーに変換する方法を様々開発してきた。

 

自然エネルギーの利用形態

 

電磁エネルギー(光・電磁波)

・採光

太陽光を直接窓などから入れる方法の他、反射板や光ダクト等の採光装置で室内に取り込み、照明として利用する。比較的安価。

・太陽光発電(光 → 電気)

太陽電池を利用し、太陽光を直接的に電力に変換する。日光の当たる場所ならばどこでも発電できる一方、天候に影響を受け、また日没から日の出までは発電できない。

・温室(光 → 熱)

太陽熱を取り込み逃がさないことで保温を行う。ガラスやビニール製のものを地上に設置する場合が多いが、地面に穴を掘って採光部以外を地下に設置することで土の断熱効果や地中熱による保温効果を得たり、蓄熱壁 (trombe wall) で囲うことにより保温性を大幅に高めた太陽温室(日光温室)がある。パッシブソーラーと共通する方法である。

・太陽熱温水器(光 → 熱)

黒いパネルで集熱し水を温める。変換効率が6割程度と高い。比較的安価である。

・太陽炉(光 → 熱)

集光によって数千度の高熱を得る。小型のものはソーラーオーブン(ソーラークッカー)と呼ばれ、数百度程度の熱を得て調理に用いる。周囲が非常に眩しくなり視力障害を防ぐためサングラスが必要。天候に左右され、快晴でないと十分な熱量が得にくい。

・太陽熱発電(光 → 熱)

反射板等による集光により蒸気を発生させ、タービンを回して発電する。汽力発電である。溶融塩などを用いた蓄熱により24時間発電可能。直射日光が多く、平均気温が高く、大面積の土地が確保できる条件に向く。条件が良ければ太陽光発電よりも安価。

・ソーラーチムニー(光 → 熱)

膜の下で暖めた空気を煙突に導いて上昇気流を起こし、煙突内部の風力発電機を回す。煙突が高いほど上空との気圧差が高まり大きな風力を得られる。太陽熱と風力のハイブリッド型発電。

・太陽帆(光 → 運動)

宇宙船の推進力

 

熱エネルギー

・温泉

地熱により暖められた温水を直接間接的に利用。入浴や治療のほか調理や暖房にも利用できる。

・地熱

地熱を直接給湯や暖房や調理等に利用。

・水熱

大気と水との温度差を利用し食品の冷却や解凍に利用。

・ 氷雪熱

冬場地下に蓄えた氷雪を夏場の冷房に利用。冬場に農作物の保存を目的とした雪室は断熱効果による保温効果も持つ。

・地中熱

熱伝導や地中熱ヒートポンプ等を用いて浅い地下と外気との温度差を利用し、給湯・暖房等に用いる。

・空気熱利用ヒートポンプ

空気熱をヒートポンプを用いて給湯や暖房に利用する。欧州連合では性能等の要件を満たしたものだけを統計に含めている。

・放射冷却

地表と宇宙空間との温度差による夜間快晴時の放射冷却を利用して低温環境を作り出すもの。電力を用いない非電化製品が実用化されている。

・風窓

各部屋から屋上に伸びた煙突の上に風受け(バッド・ギア)を設置し海風を屋内に取り込み冷房効果を得る。乾燥地域の海沿いで用いられる。

・海洋温度差発電

海の表層と深層の温度差を利用して発電し、作動流体ポンプが必要な方式と不要な方式がある。コストと性能に課題があり、研究段階である。

 

化学エネルギー(燃料)

・薪

木材・竹・ヤシガラなど植物を燃やし熱を得る。

・炭

木材・竹・ヤシガラなどを不完全燃焼により炭化させた炭素の塊である。木炭が多く、比較的軽く燃えやすい。

・バイオコークス

植物性バイオマスを高密度に固形化したもの。炭化させないため、燃料化の際に減量が殆ど起きない。石炭代替燃料等に利用される。

・糞燃料

動物の糞を太陽熱で乾燥させ燃料として利用。牛糞が多く、よく燃える。燃料以外の用途として壁材にも利用される。

・バイオガス

糞尿や汚泥等を発酵させ発生したメタンを燃料や化学製品の原料として利用。

・バイオエタノール

穀物・果実・植物繊維等に含まれるブドウ糖や炭水化物を発酵または化学反応させたエタノールとして利用。

・ バイオディーゼル

軽油の代替燃料。菜種油・パーム油・アブラギリ・ミドリムシ等の油脂を精製した軽油に近い性質の燃料を利用。

・バイオ重油

重油の代替燃料。オーランチオキトリウム・ボトリオコッカスから採れる重油に近い油脂を利用。

・バイオマス燃料

薪やバガスなどバイオマス燃料のみで走行可能な蒸気機関車が存在した。

・木炭

不完全燃焼させて一酸化炭素を主成分とする可燃性ガスによりエンジンを作動させる「木炭バス」。

 

運動エネルギー

 

水流

・小規模水力発電、マイクロ水力発電([重力ポテンシャル →] 運動 → 電気)

小規模な流水を利用。貯水設備の設置による環境破壊が小さい。高低差の大きい地形に多い沢などのほか上下水道や用水路など設置可能場所が多い。

・大規模水力発電、貯水式水力、ダム式水力([重力ポテンシャル →] 運動 → 電気)

ダムなどに貯水した水でタービンを回し発電する。再生可能エネルギー発電の中で最大。ダム建設による環境への影響が大きい。

・海流発電(運動 → 電気)

海流を羽に受け原動機を回して発電。浅い海では漁業との共存が課題である。

・波力発電(運動 → 電気)

海面の上下動により装置内部に気流を起こしタービンを回し発電するものと、効率を上げるため内部に抵抗の大きい液体を満たし水流を発生させタービンで発電するもののほか上下動をジャイロで回転に変換するものがある。灯浮標や海洋気象ブイなど海上無人機器の独立電源に広く利用。

・潮力発電([重力ポテンシャル →] 運動 → 電気)

潮汐による海水の定期的な移動である潮流を利用して水車を回し発電する。

 

気流

・風車

農業揚水の原動力(風車)。

・船の推進力

・風力発電(運動 → 電気)

風を羽に受け原動機で発電。年間を通じて安定的に吹く風のある地域で有利。風況さえ良ければ利用でき、比較的安価。バードストライクや低周波といった問題があり、建設には生活環境や生態系に配慮が必要である。自然保護区への設置が制限される場合もある。

 

様々な地球上の自然エネルギーを物理学で解明し、人類に利用可能なエネルギーを開発していくことが、「持続可能社会」「循環型社会」「再生可能エネルギーの社会」「自立したエネルギー社会」を築くことになる。

 

自然エネルギーと物理学について-5

 

物理学上の渦巻現象を理解する

 

概説

渦は液体でも気体でも発生することがある。水の起こす渦の中でも人々に馴染みが深いものとしては、洗濯機の中の水の渦、風呂の水を抜く時の渦、海峡などで発生する渦潮(うずしお)などがある。気体の渦としては、竜巻、台風などがある。日常においても興味深いものであるが、科学・工学的な視点からも、渦の理解や、その利用、あるいは対策が重要なものとなってくることがある。学問としては、流体力学、気象学、航空工学、船舶工学などが扱っている。

 

代表的な渦竜巻

 

- 台風、鳴門の渦潮、 銀河

 

流体力学での渦

流体(気体または液体)の一部がこまのように回転しているとき、その部分は渦運動をしているという。また、その部分を渦という。たとえば、鳴門(なると)の渦潮は大きな水の渦で、台風は空気の渦である。茶碗(ちゃわん)に入れた水をスプーンでかき回すと、茶碗の中の水全体がこまのように回転するので、水全体は一つの渦巻と考えることができるが、茶かすを浮かべて細かく観察すると、水の各部分はそれぞれ異なる回転運動をしていることがわかる。たとえば、中心付近の茶かすはぐるぐる回転するのに対して、中心を外れた茶かすはその姿勢を保ったまま円運動をする。すなわち、茶碗の中心付近の水の部分は自転をするのに、中心を外れた水の部分はほとんど自転をしない(図A)。この自転をする水の部分が渦である。

川の流れのように、一般に流体が運動する場合、流体全体としての運動はきわめて複雑であっても、その各部分を考えると比較的簡単である。すなわち、小さい球状の部分をとって考えると、それは自転しながら並進運動を行っている。その並進運動の速度vがその点での流れの速度である(図B)。自転の角速度Ωの2倍ω=2Ωを流れの渦度(うずど)という。円筒形の容器に水を入れて、中心軸の周りに一定の角速度Ωで回転すると、やがて水は容器と一体となって回転する。このとき、中心から半径rのところの水はv=Ωrの速度で円運動をする。このとき

 流速×円周=2πΩr2 =渦度×円の面積

の関係がある。この場合、水の各部分は同じ自転の角速度Ω、したがって渦度ω=2Ωをもつので、それに面積を掛けた前式の右辺は、半径rの円に含まれる渦の総量を表すと考えられる。これを渦の強さという。一方、「流速×円周」は円周に沿う循環とよばれる。一般に、任意の閉曲線Cについて、流速の接線成分vsとCの線要素dsとの積vsdsを加え合わせた量を、Cに沿う循環といい、 (C)=Cに含まれる渦の総量 という関係がある(図C)。流れの中の流体の微小部分(これを流体粒子という)をとると、ある回転角速度Ωで自転しながら、ある速度vで並進運動をしている。その自転軸の方向に近接した流体粒子をとると、それはまたある角速度で自転している。このように次々と自転軸をつなぎ合わせていくと、流体粒子は数珠(じゅず)玉のようにつながって、流体の細い紐(ひも)ができる(図D)。これを渦糸(うずいと)という。また、数珠糸に相当する曲線を渦線(うずせん)という。つまり、渦線は自転軸を連ねてできる曲線で、その曲線を軸として流体が回転運動をしていることを示す。いま、一つの小さい閉曲線上の各点を通る渦線を考えると、渦線を壁とする管ができる。これを渦管(うずくだ)という。渦管の任意の点での断面積σと渦度の大きさωとの積Γ=ωσは一定で、渦管の強さとよばれる。渦管の細いところでは流体の回転は速く、太いところでは遅い。竜巻やつむじ風は、近似的に1本の渦管のように考えられるが、地面に近いところでは回転は遅く、地面から離れて細くなったところでは回転が速い。細い渦管に含まれる流体の部分が、すなわち前述の渦糸である。

 

渦の運動〔図A~図E

   

自然現象の中での台風は空気の渦であり、竜巻は上昇気流の渦運動である。さらに渦潮は大きな水の渦である。この台風や竜巻は時には人間に大きな災害をもたらすが、それだけ持っているエネルギーは大きいのである。

例えば風力発電にとっても大きすぎるエネルギーは驚異であるが、自然エネルギーの有効利用を図ろうとするときにおいては、単に「驚異」として捉えるのでなく、絶好の「エネルギー源」との見方もできる。

自然エネルギーの渦現象ひとつとっても多くの物理学上の解明が必要であるが「大きなエネルギー源」としての渦現象を再生可能エネルギーの一つとして利用可能か考えている。

 

自然エネルギーと物理学について-6

 

「統合された冷却セルを持つ多角形の大気の渦エンジン」

http://vortexengine.ca/AVE_Designs.shtml

 

「大気の渦エンジン(AVE)は、熱が大気中の対流によって上方に運ばれたときに生成機械的エネルギーをキャプチャするために制御された渦を使用しています。竜巻状の渦は円形の舞台に接線方向に暖かいや湿気の多い空気によって生成されます。接線のエントリは、それがアンカー対流渦を形成して上昇すると回転するように暖かい湿った空気の原因になります。対流の作業は、アリーナの周辺に地上レベルに位置するタービンが設置されています。熱源は、太陽エネルギー、暖かい水や廃熱することができます。」

「大気の渦エンジン」は渦現象を再生可能エネルギーの一つとして利用の可能を考えている一例である。

人工的に「大気の渦」を作り出し、その渦エネルギーを取り出そうとする技術です。

世界中では物理学によって解明されている、様々なエネルギー源の開発が行われている。

 

自然エネルギーと物理学について-7

 

「空力発電インパルス(竜巻発電機)」

http://ebisu-sci.co.jp/impulse.htm

 

■発電の仕組み
上昇気流を発生させるために、煙突状の筒の上端に飛行機の翼のようなカバーを
取り付け、それに垂直尾翼が取り付けられているので、常に筒は風上を向いて、
風向きに対向するようになっています。
翼上部と下部との気圧差により上昇気流が発生し、さらに下部螺旋状部分で空気
が摩擦され温度が上昇し、上昇気流の速度にさらに加速をつけることになります。
この上昇気流により円筒内部のタービンを回転させて発電をします。
「空力発電インパルス(竜巻発電機)」は物理学によって解明されている竜巻現象を利用した「再生可能エネルギー源」である。現在は実証実験中とのこと。

物理学から導きだされる自然エネルギーの有効利用こそ必要だ。

日本社会の「新しい技術」に対する認識はとても低い。それが世界の「エネルギーの覇権争い」から立ち遅れている原因であろう。

(続く)

 

自然エネルギーと物理学について-8

 

「トルネード型発電機」

http://eco.racoo.co.jp/tornado

 

この風力発電機は、風力発電機の概念だけではなく、外構造を利用してモニュメント性、デザイン性を考案。街並みや公園等の立地に調和した景観で、環境にも配慮できます。

竜巻現象を利用した開発

まだ研究段階ではあるが、様々な竜巻現象を物理学上で導き出されたエネルギーを利用した竜巻発電が考え出されている。

これらを発明し実用化に向けて挑戦している人々に敬意を表したい。

自然エネルギー利用は人類の歴史の中で革命を起こしてきた。エネルギー革命の前進がなくては進歩がない。

 

 

自然エネルギーと物理学について-9

 

新エネルギーの可能性

http://www.eonet.ne.jp/~mtada/seminer.htm

 

1.新エネルギーの定義

自然エネルギー 

   通常放棄されているエネルギー源、

   有害廃棄物を出さない(クリーンな)エネルギー源

(定義が難しい、石油や石炭も、自然[太陽エネルギー]が生んだエネルギー)

 再生可能エネルギーという言い方は正しいか

(利用しても後からどんどん出てくる、なくならないという意味では言える)

(あとで述べるように、再生というのは再生産可能とするべきなのでは.)

 

2.地表で利用できる自然エネルギー(自然エネルギーの流れ図)

 

太陽起源(99.98%) 太陽光、太陽熱、風力、水力、バイオマス、波力、海流、潮汐

地球起源(0.02%) 地熱

 

3.自然エネルギーの特徴

◎枯渇しないエネルギー源

◎エネルギー密度が小さい(例えば太陽は平等に照らす)

◎コンスタントでない(長い時間でみれば一定しているが短時間変化や地域性がある)

 

4.利用可能性の大きい自然エネルギーとその利用方法

 太陽光--太陽電池(蓄電池ではなく変換素子-量子エネルギー変換(内部光

      電効果)

 太陽熱--太陽熱発電、熱の直接利用、太陽熱ヒートポンプ

 風力---風車による風力発電

 水力---水の位置エネルギーによる水力発電

 地熱---マグマの熱による火力発電、バイナリーサイクル発電、高温岩体に

      よる発電

 波力---波力発電

 海洋温度差--バイナリーサイクル発電

 バイオマス-光合成によって太陽エネルギーを固定したもの、生物資源、主に

       植物、炭水化物系廃棄物、いわゆるゴミも含まれる.エネルギー

       源、資材としての利用

 

5.自然エネルギーの可能量と現状

 

5-1.太陽光発電

日本で開発可能発電量 家庭用・産業用計900kWh/y(?)

(総電力使用量約8050kWh、家庭用電力使用量約1980kWh[93]

太陽電池-変換効率17.2%10cm角多結晶太陽電池)12.0%10cm角アモルファス太陽電池)、効率は劣化により100時間程度で810%に下がる。

太陽光発電システム技術-インバータ(直交変換)効率93%,ジーゼル発電ハイブリットシステム

現在 住宅用設備(3kW程度)で設置コスト1400/W、発電コスト100/kWh(現行電力料金2030/kWh、コスト減2000年を目処に達成サンシャイン計画)

  H7.3現在導入量約2kW、(世界では12.8kW

 

5-2.太陽熱利用 

暖冷房・給湯、産業用ソーラーシステム、太陽熱発電システム、断熱材等の省エネシステム(パッシブソーラーシステム)

日本で開発可能太陽熱量 家庭用450kcal/y(石油約450kl [家庭用石油製品消費量約2000kl]

日本で開発可能太陽熱発電 産業用1900kWh/y

現在 民生用ソーラーシステム設置価格約100万円(機器60万、工事費40万)

   産業用は研究段階

H6末導入量 ソーラーシステム約44万台、太陽熱温水機約470万台

       集熱器面積で約60m(これで約1年間で石油5万8千kl分)

 

5-3.廃棄物発電等

日本で開発可能廃棄物発電 400kWh/y(稼働率80%570kW

高温焼却時発生するガスで設備の劣化を押さえるため、蒸気温度を低く(280℃程度)押さえなければならないので発電効率が落ちる(15%程度)。

廃棄物の固形燃料化、メタンガス化、燃料油化などが研究中

発電コスト 燃料(廃棄物)コスト0として5000kW級設備で8~9円/kWh

H7.3現在導入量 64.1万kW(130カ所)

 

5-4.風力発電 

日本では安定した風力が得られる場所が少ない

500kW級大型風力発電システムの開発、100kW400kWの集合型風力発電システムの技術開発を実施(ニューサンシャイン計画)発電コスト 4346/kWh250kW級)

H7.3現在導入量約5600kW(米約162kW商業化、欧約165kW

 

5-5.地熱利用

日本で開発可能地熱発電 700kWh/y(稼働率80%1000kW

955月現在、地熱発電所は14ヶ所44kW(1ヶ所最大で6.5kW)、ほとんどはマグマが地表地殻に貫入して得られる熱源を利用して蒸気タービン発電を行っている。稼働率は高く極めて安定。

 多量の熱水を利用するバイナリーサイクル発電、高温岩体に注水して熱水を得て発電する高温岩体発電等を開発中。

 また熱エネルギーを直接利用して給湯、暖房、養殖、施設園芸等への利用も開発が進められている。

 

5-6.水力

95年現在900kWh/y (2100kW)

大型ダムは環境破壊につながるので小規模の水力を開発する。(数百kW)

日本で新たに開発可能水力発電 1100kWh/y(現在稼働中を含め2000kWh/y

 

5-7.海洋エネルギー  

エネルギー量は膨大であるが密度が低い

①海洋温度差発電 フロン、アンモニア等の低沸点媒体を循環させるクローズサイクルの実験プラント100kW50kWは終了したが経済性を見出せず。温水を気化させその水蒸気でタービンを回し、仕事を終えた蒸気を冷水で凝縮させ電力のほかに淡水も得られるオープンサイクルについて開発中。コストは5070/kWh

②波力発電 航路標識の電源としては1000基の実績.浮体式振動水中型(海明125kW 8基)、沿岸固定式(40kW,30kW)、振り子式(120kW)等多くの機関で開発進行中,コストは60130/kWh

 

5-8.バイオマスエネルギー

生物体エネルギー-薪、木炭、家畜の糞等、地球上のバイオマスの賦存量は約2兆トン、毎年2000億トンが光合成により再生産されている。

利用法-直接燃焼、熱分解・部分酸化によるガス化、微生物を利用した醗酵によるメタン、エタノール化、直接液化

現状-サトウキビ繊維、稲わら、廃材等は食糧と競合せず、醗酵作用により燃料用アルコールを製造する技術開発やユーカリ等の高効率な植物から炭化水素を製造する研究が進行中コスト的には現状では困難

 

5-9.未利用エネルギー

生活排水、中・下水の熱、ビルの排熱、清掃工場の排熱、超高圧地中送電線からの排熱、変電所の排熱、河川水・海水の熱、工場の排熱、地下鉄・地下街の冷暖房排熱、これらのエネルギーをヒートポンプ等によって利用できるものに変換する技術を開発研究中.

 

6.原子力発電代替の可能性

 92年原子力による総発電量 約2230kWh/y

 すでに挙げた自然エネルギーによる可能発電力 約5000kWh/y 技術的に難しい面もあるが可能であるとみる.

 電気事業法の改正により電力会社への売電が可能になった。企業、自治体の売電による電力だけで100kW級原発40基分になると言われる。(現在原発は50基、4140kW)

 

我々を取り巻く自然界に目を向けると、自然エネルギーで満ち溢れていることに気づく。

エネルギーは何も「電力会社」「ガス会社」から買うだけのものではない。

 

自然エネルギーと物理学について-10

 

エネルギー効率

 

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

 

2008年度の全世界の発電効率

エネルギー効率(エネルギーこうりつ)とは、広義には投入したエネルギーに対して回収(利用)できるエネルギーとの比をさす。狭義には、燃焼(反応)させるエネルギーのうちどれだけのエネルギーが回収できるかという比率のこと。

 

概要

求める出力とそれを得る為に消費した入力との割合である。 熱機関におけるエネルギー効率は熱効率とも称され、 高温熱源から入る熱量をQ1、低温熱源へ排出される熱量をQ2とすると、熱効率は η = (Q1 - Q2) ÷ Q1 = 1 - (Q2 ÷ Q1) で与えられる。

必ずしも、投入したエネルギーと回収(利用)できるエネルギーの形態が、同一ではない。例えば、太陽電池の場合、受光エネルギーに対する、出力電気エネルギーの比で、エネルギー効率をさす場合もある。ただし、この場合においては変換効率と称することが多い。

 

エネルギー変換効率

エネルギーを他の形態に変換する場合は、その効率は入力エネルギーと出力エネルギーを同一のエネルギー単位に換算してもとめられる。火力発電の場合、燃料の保有発熱量が入力エネルギー、電気エネルギーが出力エネルギーであり、いづれもジュールに換算することで効率が得られる。なお、電気エネルギーに変換されなかった分が廃棄熱(エネルギー)に相当する。 全世界の2008年度発電実績は消費エネルギーは石油換算トン(ktoe)4,398,768キロトンで生産電力はグロスで1,735,579ktoe相当の電力(20,185TWh)、最終消費に供給された電力は1,446,285ktoe相当の電力(16,430TWh)であった[1]。グロスの効率は39%、最終効率は33%となる。

 

エネルギー変換効率の一覧

効率は前工程・機器等での消費や損失は考慮していない。エネルギー変換工程・機器への直近に投入されるエネルギーと出力との比較であり、総合効率より高い数値を示す。例えば電気機器の場合発電自体の効率が33%(2008年度実績なので総合効率は以下の数値の三分の一となる。

 

 

エネルギー変換効率

変換形態

入力
エネルギー

有効出力

効率 %

備考

火力発電 (石炭)

化学

電力

40–43

 

コンバインドサイクル発電

化学

電力

50–60

 燃料が天然ガスの場合

CHPコージェネ

化学

電力、熱

65-75, <98

 発電効率1533パーセント、総合効率で6575パーセントが可能である。

原子力発電

原子力

電力

33

 独版には「効率は10%」の注意書きがある。

水力発電

力学

電力

80–90

 

風力発電

力学

電力

< 59

 

太陽光発電

電磁波(太陽光)

電力

5–40

 普及品15%前後、理論限界85-90

MHD発電 (電磁流体発電)

熱源

電力

<30

 

全世界の発電効率

すべて

電力

39

総合効率は33%、電力の内部消費、送電ロスなどで減少。2008年度の実績

水の電気分解

電力

化学

70 

 

エネルギー変換機械・装置

燃料電池

化学

電力

30–70

 

熱電対

電力

3–8

 

蒸気機関

化学

動力

3–44

 

スターリングエンジン

化学

動力

10–66

 

オットーサイクル

化学

動力

10-37

 

ガソリンエンジン (自動車)

化学

動力

20-30

 

ディーゼルエンジン

化学

動力

< 50

 

2ストローク低速ディーゼル

化学

動力

55

  大型船舶用

電気モーター

電力

動力

20–99.5

 出力200W以上のモーターでは70%以上

自転車用ダイナモ

力学

電力

20–65

 高効率のハブダイナモもあるが、一般のタイヤ・リム式の効率は20%前後。

発電機

力学

電力

95–99.5

 

白熱電球

電力

電磁波(可視光)

3–5

 ハロゲンランプを除く

蛍光灯

電力

電磁波(可視光)

28

 英版より

LED

電力

電磁波(可視光)

5–25

 

送信機

電力

電磁波(電波)

30–80

 

高電圧送電

電力

電力

95

 送電ロスは含まず

スイッチング電源

電力

電力

50–95

 

変圧器

電力

電力

50–99.8

 

インバータ

電力

電力

93–98

 

スピーカー

電力

音波

0.1–40

一般にハイファイスピーカーでは 0.3

パルスジェット

化学

動力

?

 

タービンエンジン (航空機)

化学

動力

40

 

歯車ポンプ

力学

動力

< 90

 

熱源

キャンプファイヤー/囲炉裏/火鉢

化学

< 15

裸火であり調理の為の熱源とだけみれば効率は良くないが、同時に照明、暖房効果もある。

かまど/七輪

化学

調理に特化しており裸火より効率は良い。

ガスコンロ

化学

60–70

 

電気コンロ

電力

50–60

 総合変換効率を考えると17-20

電磁調理器

電力

83

 総合変換効率を考えると28

オンドル

化学

暖房に特化しており、また調理の排熱を利用するなど裸火より効率は良い。

暖炉

化学

10–30

 

ガスヒーター

化学

80–90

 

石炭ストーブ (家庭用)

化学

30–50

 

石炭ストーブ (工業用)

化学

80–90

 

冷蔵庫

電力

(冷却)

20–50

 

太陽熱パネル

電磁波(太陽光)

< 85

 

簡易電気ヒーター

電力

< 98

 

自然界

光合成

電磁波(太陽光)

化学

35

 

化学

電磁波(可視光)

< 95

 

デンキウナギ

化学

電力

 

人間の骨格筋

化学

動力

20–30

 

 

自然エネルギーを物理学で理解するのは、原理とエネルギーの効率である。

いかにして自然界から人間界に有用なエネルギーや資源を取り出すかによる。

現状の太陽光発電のエネルギー変換効率は15%ほどである。今後の技術革新の中でもっと効率の良いモジュールが開発されてくるだろうが、単にエネルギー変換効率から見ると太陽熱パネルの方が断然効率が良い。

再生可能エネルギー利用の社会を進めるためには、もっと自然エネルギーを理解し、何が必要か考えなければ「ただ与えられたものを使う社会」「消費社会」から抜け出すことはできない。

目指すは循環型の再生可能な社会形成であるのだから。

 

自然エネルギーと物理学について-11

 

エネルギー革命

 

ヴァラニャックによると、今まで人類は7つのエネルギー革命を経ている。

A・ヴァラニャック『エネルギーの征服』持蔵不三也訳、新泉社より要約)

 

1次革命 : 火の獲得と利用。火を発火させ安全に保存する技術が開発されることによって、「炉」を中心とする「家」というものができた。

 

2次革命 :農業と牧畜が発達して、いわゆる新石器の時代がはじまる。農業は余剰生産物を生み出して、交換経済が発達するようになる。初期の都市が形成される。

 

3次革命 :家の「炉」から治金の「炉」が発達して、金属がつくられるようになる。火の工業的利用が発達するようになり、同時に家畜や風や水力がエネルギー源として利用される。金属の武器の発達は国家を生み出す。

 

4次革命: 火薬が発明される。これは14世紀から16世紀のことである。化学反応の速度を高めて、燃え火から爆発する火への移行が起こる。

 

5次革命: 石炭を利用して蒸気機関を動かす技術が確立される。これをきっかけとして、産業革命が起こる。

 

6次革命:電気と石油。19世紀の西欧では、電気が新しいエネルギーとして発達をはじめる。電子を構成する電子の運動から、エネルギーを取り出す技術である。電子の運動は電磁波をつくりだし、ここから電波通信の技術が発達するようになる。アメリカでは正規が新しいエネルギーとして注目され、大規模な油田開発がはじまる。自動車産業の発達。そこで形成された「フォード主義」は現代的な資本主義生産のモデルとなる。

 

7次革命: 原子力とコンピューターの開発。いずれも第二次世界大戦の刺激によって発達した技術である。コンピューターは電子の量子力学的ふるまいを、情報処理に利用した技術であるが、この技術がなければ、原子力のコントロールは、ほとんど不可能に近い。

これに続いて、経済に「太陽と緑」の次元を取り戻す8次自然エネルギー革命を提唱する。

 

「人類はこれまで(第6次革命まで)、植物や動物が体内に固定しておいてくれた太陽のエネルギーの破片を燃やすことによって文明を築いてきた。

太陽から生態系に与えられたエネルギーという贈与を、媒介(石炭や石油など)を通じてタイムラグがあるもののそれを使用して、経済活動を行った。

しかし、第7次革命になると、太陽の中心部でおこなわれているのと同類の核反応というメカニズムを生態系に、外部から持ち込み、無媒介の技術を誕生させた。

「太陽エネルギーを生態圏のなかに媒介するシステム」かつ石炭や石油の場合と違ってタイムラグを生じないエネルギーシステムの構想(第8次革命)を提唱する。」

 

「原子力とコンピューターの開発」において人類は自然を「征服」すべきものであり「制御」できると信じるようになってしまった。

だが今では自然からの「反撃」を受け、苦しんでいる人類がいる。

しかし「太陽エネルギーを生態圏のなかに媒介するシステム」として考えることは、地球へ降り注ぐ無尽蔵の「太陽エネルギー」に視点を移すことであり、すべての人類のエネルギーを「太陽からのめぐみ」として謙虚に受けることが可能になる。「めぐみ」は太陽熱、太陽光、潮流、風力、などの自然エネルギーである。

そして自然エネルギーから効率的にエネルギーを引き出す力は「物理学」であり「科学技術」であると共に、人類の英知から生まれてくる。

さらに農業、漁業、林業も本来は「太陽からのめぐみ」によって成り立っている。人類は太陽なしでは生きてはいけないのだ。

今後、太陽と共にある自然エネルギー革命が進んでゆくとなると、人類はもっと政治・経済から「自由」になることができ「自然と共に生きる」という、人としての本来の目的に目覚めるのでないかと期待される。

なぜかというと、太陽だけは全ての人類に分け隔てなく「めぐみ」と与えてくれているのだ。

それは、今の第7次革命である「原子力とコンピューターの時代」が生み出した「人類の傲慢さ」とは違う世界を創り出す。

だからこそ、一人ひとりが「自然エネルギー活用の第8次エネルギー革命」に向かい、取り残されないようにしなければならないだろうと思う。

 

(完)

勝手創千界への

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2013年

6月

09日

勝手創千界から世界へ

この世界が持つ多くの問題への解決は待っていては果たせない

より良き社会を目指して我が「勝手自由なる提案」を創り上げていく

そして「勝手創千界」の描く世界から解決に向けての一歩を踏み出す

10 コメント

2013年

1月

01日

勝手にエネルギー論を構築する

人類の行く末は「エネルギー」を如何に獲得していくかである。

日本の社会も経済も「エネルギー問題」の解決抜きには語れない。

6 コメント

2012年

10月

02日

新しいエネルギー開発に向けて

「水危機」と「エネルギー危機」が目前に迫っている。この二つの「危機」だけでも「人類の生存基盤」の危機である。 一刻も早く、地球と人類にとって安全・安心な「自然エネルギー」「再生可能エネルギー」の開発が求められている。

10年、100年先の「危機管理」として、今から行動しなければ遅いことは明白だ。

「消費社会」から「循環社会」「持続可能社会」「自然共生社会」「エネルギー自立社会」へ向けての「意識改革」と「構造改革」が重要である。

7 コメント

2012年

7月

08日

新しい日本改造に向けて

国の言う「国民のための判断」が本当でないことが明らかにされているいま

国民の持つ価値観として、何が大事で何が大事でないかという判断や、ものごとの優先順位づけ、ものごとの重み付けの体系の価値判断から、3.11震災を契機にした「新しい価値観」と「国民全体の幸福度」についての「提言」が、いまこそ日本に必要である。

10 コメント

2012年

6月

04日

勝手に発想法を研究する

差し迫る「少子高齢化の縮小社会への突入」「産業の空洞化」「エネルギー問題」「雇用問題」「財政問題」等々・・・日本社会が抱える問題は多岐に渡るが、政治や行政や官僚に「問題解決能力」の欠如が著しい。

さらに日本の技術を支える産業界や学界の「研究開発機関」においても「劣化」が進んでいる。

今こそ「フロンティア精神」と「新しい発想」が連動して「革新的なイノベーション技術」を生み出していくことが必要だ。

6 コメント

2012年

5月

01日

自然エネルギーと共に生きる

日本の自立と未来を切り開くためには、日本の国土に適合した再生可能エネルギーの社会が必要であり、最先端の日本技術を結集して「世界に誇れる日本」を創っていかなければならない。

15 コメント

2012年

4月

07日

勝手創千界から「尊敬される日本」へ

まず、現状のまま進行した100年後の日本の未来を想定し、その想定社会状況から、今必要な「方策」を考えてゆく視点が必要ではないかと思っています。新しい視点が必要です。

「勝手創千界」による「勝手な発想」が「脳内停止」状態の人々に「インパクト」を与えなくてはいけません。

13 コメント

2012年

3月

11日

3.11震災から海上都市計画へ

3.11震災を契機として、日本という国家のもつ様々な問題点が明らかにされ、新しい国家像が求められている。たぶんこのままでは、さらに日本の解体状況は進んでいくだろう。ラブーン海上都市計画がひとつの方向性を提示できればと思う。

8 コメント

2012年

2月

19日

勝手に復興計画 in 石巻を提案

3.11震災からの新しきまちづくりとして「勝手に復興計画 in 石巻」を発進いたします。

6 コメント

2011年

12月

31日

ホームページ開設

3.11震災以降、如何にすれば「津波につよいまち」が可能なのか?考えてきました。

その「ひとつの答え」を提示できればと思います。実現に向けて多くの人の意見を求めています。

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