フリーエネルギーの考察

 

フリーエネルギーへの考察-1

 

永久機関-1

  

第一種永久機関の例。時計回りに機関を回転させると、上部でおもりを

乗せた棒が倒れるため、支点からの距離が長くなり、機関の右側がさら

に重くなって回転が続く、というもの。しかし実際には、機関の左のほ

うがおもりの数が多くなってしまい、機関は左右がつりあってしまうた

め、回転は停止する

 

永久機関とは、外部からエネルギーを受け取ることなく、仕事を行い続ける装置である。古くは単純に外部からエネルギーを供給しなくても永久に運動を続ける装置と考えられていた。しかし、慣性の法則によれば外力が働かない限り物体は等速直線運動を続けるし、惑星は角運動量保存の法則により自転を続ける。そのため、単純に運動を続けるのではなく、外に対して仕事を行い続ける装置が永久機関と呼ばれる。これが実現すれば石炭も石油も不要となり、エネルギー問題など発生しない。18世紀の科学者、技術者はこれを実現すべく精力的に研究を行った。しかし、18世紀の終わりには純粋力学的な方法では実現不可能だということが明らかになり、さらに19世紀には熱を使った方法でも不可能であることが明らかになった。永久機関は実現できなかったが、これにより熱力学と呼ばれる物理学の一分野が大いに発展した。

 

 第一種永久機関

 

第一種永久機関とは、外部から何も受け取ることなく、仕事を外部に取り出すことができる機関である。これは熱力学第一法則(エネルギー保存の法則と等価)に反した存在である。機関が仕事をするためには外部から熱を受け取るか、外部から仕事をなされるのどちらかが必要で、それを望む形の仕事に変換するしかないが、第一種永久機関は何もエネルギー源の無いところからひとりでにエネルギーを発生させている。これは、エネルギーの増減が内部エネルギーの変化であるという、熱力学第一法則に第一種永久機関が逆らっていることを意味している。

科学者、技術者の精力的な研究にも関わらず、第一種永久機関が作り出されることはなかった。その結果、熱力学第一法則が定式化されるに至った。

 

 第二種永久機関

 

熱力学第一法則(エネルギー保存の法則)を破らずに実現しようとしたのが第二種永久機関である。 仕事を外部に取り出すとエネルギーを外部から供給する必要ができてしまう。 そこで仕事を行う部分を装置内に組み込んでしまい、ある熱源から熱エネルギーを取り出しこれを仕事に変換し、仕事によって発生した熱を熱源に回収する装置が考えられた。 このような装置があればエネルギー保存の法則を破らない永久機関となる。熱エネルギーの回収を行うので熱源や周囲の温度は維持される。そのため空気や海水塊自体の持っている熱を取り出して仕事をし、他に熱的な影響を与えない機械ともいえる。例として海水の熱により推進する仮想的な船の例で説明する。この船では、エネルギー保存の法則により、取り出した運動エネルギー分温度の下がった海水の排水が出る。これを船の近傍に捨てるとする。一方では、船の推進の摩擦による熱が発生し、船の周りに温水ができる。スクリューで海の水をかき回すと、その冷水と温水が混じり周囲の温度と均一になり、他に(熱という意味での)影響を与えないように見える。ただし、加速時には船の近傍の海水は周りより冷たくなり、減速時には船の近傍の海水は周りより熱くはなる。仮に第二種永久機関が可能としても、定義よりエネルギー保存は破らないため、その機械自体の持っているエネルギーを外部に取り出してしまえば、いずれその機械は停止する。本機械は「熱効率100%の熱機関」であって、その機械自体をエネルギー源として使用できるわけではない。第二種永久機関を肯定する実験結果は得られておらず、実現は否定されている。第二種永久機関の否定により、「熱は温度の高い方から低い方に流れる」という熱力学第二法則(エントロピー増大の原理)が確立した。これによって総ての熱機関において最大熱効率が1.0(100%)以上になることは決してないため、仕事によって発生した総ての熱を熱源に回収する事は不可能であるということになり、第二種永久機関の矛盾までもが確立されるに至った。前述の海水の熱により推進する仮想的な船の例では、「加速時に船の近傍の海水が周りより冷たくなり、減速時に船の近傍の海水が周りより熱くなる」という、熱力学第二法則に反する現象が発生する。無論、これは現実には起こりえない。第二種永久機関に関する思考実験としては以下のパラドックスが提案された。これらの思考実験について検討することは、熱力学の法則をよりよく理解するものとなる。

 

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

 

人類の願いである「フリーエネルギー」の開発は可能なのだろうか?

もし実現できればエネルギー問題など発生しない。人類史のなかで幾多の挑戦が行われてきているが、いまだ日の目を見ていない。今は「不可能」が常識とされ、フリーエネルギー開発者は「異端視」されている。しかし世の「常識」など信じていないし、「常識」などある意図をもって造られたものである。その代表的なものは原発「安全神話」や防波堤「安全神話」であった。巷に溢れる「専門家」と呼ばれる人々の「専門的根拠」など信用できない。新しモノを生み出すためには、世の「常識」に捕われない「創造力」が必要である。

 

            「フリーエネルギー」開発には夢がある。

 

(続く)

 

 

フリーエネルギーへの考察-2

 

永久機関-2 

 

ファイル:Boyle'sSelfFlowingFlask.png

 

                  毛細管現象による永久機関

毛細管現象によって細管を上った水が落下することにより反時計回りの
水流が起こると考えられた。ロバート・ボイルの名前を冠して
Boyle's Self Flowing Flask(フラスコ)と呼ばれる

 

永久機関と社会

 

第二法則が確立する以前には、永久機関を作る試みが何度もなされた。 こうした歴史的永久機関には図に示したものの他に以下のようなものがあった。

アルキメデスの無限螺旋
アルキメデスが発明したとされる螺旋状の揚水装置を利用した永久機関。まずこの螺旋の回転によって上方に運び上げた水を落とし、水車を回転させ、それを動力として螺旋を回すというアイデアである。ロバート・フラッドの粉挽き水車としても知られている。
 

 

ファイル:Archimedes screw.JPG

 

 

 ファイル:Archimedes-screw one-screw-threads with-ball 3D-view animated small.gif

 

管の内部に螺旋があり、回転する事で連続的に上方へ移動させる。効率が低いが、粘性のある液体の搬送にも適しており、

現在でも各地で用いられる。

 

そのほか、

  • オルフィレウスの自動輪
  • 永久磁石回転装置

などがある。

 

疑似科学的永久機関

 

熱力学の法則の確立以後も疑似科学者や詐欺師によって、永久機関が「発明」され続けている。 日本では1993年から2001年6月の間に35件の出願があり、うち5件に審査請求があったが、いずれも特許を認められていない。一方アメリカでは1932から1979年の間に9件の特許が成立した。近年でも2002年に一件成立している。特に「第二種永久機関が実現不可能」ということは厳密にいえば依然経験則であるため、思いこみに陥りやすい隙があるといえる。また詐欺として故意犯的に永久機関が「発明」される事も多い。永久機関という(仮に実在するとすれば)世界最大級の発明を武器にして、科学的知識が乏しい投資家達をカモにするのである

 

熱力学の法則を回避した「永久機関もどき」

 

上述したように、熱力学の法則があるゆえ永久機関を作ることはできない。しかし、第一法則、第二法則とも、外部から何のエネルギーも受け取っていないという仮定のもとでのみ成立している。したがって外部からエネルギーが受け取れるという状況下では、「永久機関もどき」を作ることができる。例えば周囲の照明や熱、機械の中の気圧や化学変化など、観察者が認識しにくいものをエネルギー源として利用すると「一見何もエネルギーを供給していないように見える」ものを作ることは出来る。例えば水飲み鳥は温度差をエネルギー源として利用しているが、観察者がそれを認識しにくい状況の場合、永久機関と誤解する場合が有り得る。真の意味での永久機関は実現不能なので、永久機関で特許を取得するのは困難である。このため以上のような抜け穴を利用して「永久機関もどき」を実現したと主張する疑似科学的発明が後を絶たない。こうした似非「永久機関もどき」の一例として、中松義郎によるドクター中松エンジン(エネレックス)が挙げられる。ドクター中松の主張によれば、この装置は外部から「宇宙エネルギー」を摂取することによって動くので、この装置の存在は熱力学の法則と矛盾しない。しかし「宇宙エネルギー」とは何かの説明がなく、実際には太陽電池のようなものを組み合わせたものであると言われている。また、単にラジオメーター(ラジオメーター効果)ではないかとも思われる。

 

  出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

 

人類の夢の開発である「フリーエネルギー」による永久機関は「詐欺」と言われている。ならば、今流行りの「再生可能エネルギー」も「詐欺」である

必要なのは人類にとっての「エネルギー」を問い直すことである

 

(続く)

 

 

フリーエネルギーへの考察-3

 

ニコラ・テスラ-1 

 

世界のフリーエネルギーの開発を知るにはニコラ・テスラを知らなければならない。

 

テスラコイル放電.jpg(41439 byte)

 

  発明の究極の目的とは、自然の力を人類の必要に役立てながら、

物質世界を超える精神の完全な支配をもたらすことである。(1919年)

 

 

ニコラ・テスラ名言-1

 

 媒体から生じるエネルギーの利用

  Energy from the Mediumby Nikola Tesla

 

「いずれはエネルギー源となるかもしれない原料は、燃料のほかにも豊富に存在する。例えば石灰岩は莫大なエネルギーを閉じこめているので、硫酸などで炭酸を遊離すれば機械を動かすことができる。わたしはかつてこの種のエンジンを製作したことがあるが、それは申し分なく稼働した。とはいえ、将来の主要なエネルギー源が何であれ、そのエネルギーはいかなる資源も消耗せずに合理的に獲得されなければならない。この結論に到達したのははるか昔で、しかもそれを導いたのはすでに指摘したふたつの方法だけだった。ひとつは周囲の媒体に貯蔵された太陽エネルギーの利用。もうひとつは、太陽エネルギーを資源消費なしに入手可能な地域から遠隔地へ、媒体を通して伝送することである。当時は後者は絶対に実現不可能だとして即座に退け、前者の可能性の調査に取りかかった。信じがたいかもしれないが、太古の人間は周囲の媒体のエネルギーを利用し、しかも自由に使える良好な機械を実用化していた。その機械とは風車である。常識に反して風力はかなり有力である。多くの惑わされた発明家が「潮汐を動力化」する努力に長い歳月を費やし、丘の上の古い風車が悲しそうに腕をなびかせて制止しても、その意味を理解できなかった。彼らはエネルギー供給用に潮汐力か波力による空気圧縮さえ提案した。実際のところ、波力モーターや潮汐力モーターが風車と商業的に張り合うチャンスは少ない。風車のほうがはるかに優秀で、より単純な装置で大量のエネルギーを獲得できるからである。古くは風力は、航海に役立つというだけで計り知れない価値を有していた。それは今も旅行と輸送の非常に大切な要因である。けれどもこの理想的に単純な太陽エネルギー利用法にも大きな限界がある。所定の出力を確保するためには機械の大型化が必要だし、力が断続的なためエネルギーの貯蔵が不可欠になる。これらが設備コストを増大させるのである。とはいっても、太陽光線の利用は力をえる非常に適切な方法だろう。それは絶え間なく地球に降り注ぎ、1平方マイル当たり最大400万馬力以上のエネルギーを供給する。どの地域でも、年間当たりの平均受容エネルギーはほんの一部に過ぎないが、それでも光線エネルギーの効率的な利用法が発見されれば、無尽蔵な力の資源が開かれる可能性がある。この研究に着手した当初知られていた唯一の合理的手段は、ある種の熱エンジンか熱力学エンジンの利用だった。こうしたエンジンは光線の熱でボイラー内の揮発性液体を蒸発させ、その蒸気によって駆動される。けれども綿密な調査と計算の結果、太陽光線から受け取るエネルギー量は膨大だが、この方法で実際に利用できるのは一部でしかないことが判明した。さらに、太陽の放射エネルギーは周期的であるため、風車の場合と同じ限界があった。必要なボイラーの大きさ、熱エンジンの低効率、エネルギー貯蔵にかかる追加コストなどの欠点を考慮した長い研究の末、少数の例外を除いて「ソーラーエンジン」の工業利用は不可能だとの結論に達したのだった。もうひとつの原料を消費せずに媒体から動力を得る方法が、地球、水、空気に含まれる熱をエンジン駆動に利用することだろう。」

 

 

※この論考は、ニコラ・テスラが1900年に雑誌「センチュリー」に寄稿した『人類エネルギーの問題』の一部を翻訳・紹介したものです。

 

(続く)

 

フリーエネルギーへの考察-4

 

ニコラ・テスラ-2

 

ニコラ・テスラ名言-2

 

世界(無線)システム(World Wireless System、Tesla World systemとも。日本語では「世界システム」と呼ばれることが多い)という電磁波を用いた無線送電装置を開発しようと、ニューヨーク州ロングアイランドに「ウォーデンクリフ・タワー」を建設し実験をした。

 

媒体から生じるエネルギーの利用

  Energy from the Mediumby Nikola Tesla

 

「よく知られているように、地球内部は猛烈に熱い。観測によれば、その温度は中心に向かって100フィート(約30メートル)進むごとに、約摂氏一度上昇する。摂氏約120度の温度増加に対応しながら立て坑を打ち込み、ボイラーを例えば3600メートルの深さに設置することは不可能ではない。これによって地球の内部熱が確実に利用できるようになる。要するに貯蔵された地熱からエネルギーを得るためには、深部に到達することは必須条件ではないのである。地球表面の堆積層と、これに隣接する大気層の温度は、高揮発性物質を気化させるに十分である。このような揮発性液体をボイラーで水代わりに使えば、疑いなく水から抽出した熱だけでエンジンを駆動し、海上の船舶を推進させられる可能性がある。けれどもこの方法で得られる総出力は、これ以上の条件抜きに非常に小さいものだろう。もうひとつの利用可能なエネルギー源は自然の電気である。雷放電は大量の電気エネルギーをともなうので、これを変換、貯蔵して利用できないだろうか。数年前、わたしはこの課題の前段階を容易にする電気の変換方法を発表したが、雷放電のエネルギー貯蔵を達成するのは困難だろう。地球を通って電流が常に循環し、しかも地球と大気層の間には高度による電圧変化が見られることもよく知られている。最近の実験で、わたしはこれに関わる重要なふたつの新事実を発見した。そのひとつは、地面から高空に達する軸上の電線内に電流が発生するということである。これはおそらく地球の直進運動によるものだろう。しかしながら、電線から空中へと電気が漏出できなければ、感知しうるほどの電流が連続流出することはないだろう。
その流出を容易にするのが電線の高架端部に設けられた受電端子である。端子の表面には面積を大きくするために鋭角的な突起が多数ちりばめられている。こうして電線を高く支持するだけで、電気エネルギーが連続的にえられるようになるが、その電気量は不幸にも小さい。

 

確認した二番目の新事実は、上空の大気層が地球とは反対の電気によって恒常的に充電されていることである。この観察を解釈して、わたしは隣接する絶縁層と圏外の導電性の包絡線をもつ地球は、少なくとも強力に充電されたコンデンサーを構成しているだろうと考えた。このコンデンサーに大量の電気エネルギーが含まれていることはほぼ間違いない。したがって電線を高々度に到達させられれば、このエネルギーを利用できるかもしれない。いつか未知のエネルギー源が開拓されることはありえるし、実際その可能性は高い。磁気か重力のみを利用する機械の駆動法の発見すらあるかもしれない。実現可能性はきわめて低いが、不可能ではない。可能なアイデアと絶対に不可能なアイデアを判別できる一例をあげよう。一枚のディスクを想像してほしい。均質の材料でつくられ、無摩擦ベアリングで地上の横軸に設置され、完璧に正確な回転を行うディスクである。このディスクは上記の条件で完全なバランスを保持しているので、どの位置にも停止させることができる。さて、このようなディスクを連続回転させ、それ以上の力を加えずに、重力によって仕事を遂行させる方法を突き止めることは不可能ではないだろう。ただし、外部からいかなる力も加えずにディスクを回転させ、仕事をさせることは絶対に不可能である。できるとすれば、それは科学的には機械が自ら原動力をつくりだす「永久運動」と呼ばれるものになってしまうだろう。ディスクを重力によって回転させるためには、重力を遮る遮蔽物を発明しさえすればよい。そのような遮蔽物があれば、ディスクの半分に対する重力の作用を阻止できるので、残り半分は回転し続けるだろう。少なくとも重力の性質を正確に知るまで、このような可能性は否定しえない。この力が上空から地球中心に向かう気流に比せられる運動の結果だと考えてみてほしい。こうした気流のディスクの両半分に対する効果は等しくなり、当然、後者は回転しない。ただし運動を阻止する金属板によって半分を防護すれば回転するはずである。」 

 

 

発明の方法

★わたしは実際の作業を性急に進めることはしない。アイデアがえられるや、ただちに想像の中で組み立て作業を開始する。頭の中で装置の構造を変化させ、改良し、操作する。思考の中でタービンを動かそうと、工場で試験しようと、わたしにすればまったく変わりはなかった。回転に不均衡があるかどうかさえわかった。(1919年)

 

発明と直観

★本能は知識を超越したものである。われわれの脳内には疑いなく真理を把握させるすばらしい神経組織があり、その時には演繹的な論理や計画的な思考の努力は取るに足らないものとなる。(1919年)

 

アイデア

★あまりに盛り沢山のアイデアが脳を通過したので、飛んでいく時につかみ取れたのはわずかだったし、そのうち完成まで持ち込める時間と強度を見出せたものはさらに少なかった。同じアイデアをえた発明家に出し抜かれることもしばしばだった。ああ、それが男の悲嘆を作り出しているのだ。

 

宇宙は機械である

★宇宙は始めもなければ終わりもない巨大な機械に過ぎない。人類もこの自然界の秩序の例外ではない。人間も宇宙と同様に機械なのである。われわれの心に浮かぶものや行動を決定するものは、外部から感覚器官を襲う刺激に対するこの直接的、間接的な反応以外には存在しない。人体の構造は類似しており、環境も同一なので、似たような刺激に対しては同じように反応し、この反応の一致から理解が生まれるのである。

 時を重ねるうちに、無限に複雑な仕組みが進化するが、人が魂とか霊魂とか呼んでいるものは身体機能の総和に過ぎない。機能が終われば、魂や霊魂も同様に終わるのである。(1934年)

 

直観は、知識を超越するものである。
われわれは、疑いなく真理を把握する、素晴らしい組織を、脳の中に持っており、
その時は、演繹的な論理や計画的な努力は、実に、取るに足らないものに、なってしまう。

ニコラ・テスラ

 

 

(続く)

 

フリーエネルギーへの考察-5

 

ニコラ・テスラ-3

 

ニコラ・テスラ小伝

http://nikola-tesla.sakura.ne.jp/biography.html

 

 20世紀を発明した男

 

19世紀末に活躍したユーゴスラヴィア生まれの発明家ニコラ・テスラほど、謎と伝説に彩られた発明家はいない。「発明の天才」、「電気の天才」、「電気の魔術師」、「交流の父」……。彼を信奉する科学者や技術者、科学史家からはおよそ考えられる限りの賛辞が送られている。こうした評価は決して大袈裟なものではない。今日の電力システムが交流に基礎を置いていることはよく知られている。われわれは発電所から送られてくる交流の電力を利用して照明を灯し、洗濯機や掃除機を動かしているのである。テレビもパソコンもインターネットも、エネルギー源たる電力が存在しなければ機能を果たせないし、第一、工場に電力が供給されなければ部品や製品を生産することすらできない。

要するにわれわれが今日享受している電化生活は、交流電力によって支えられているといって過言ではない。この交流電力技術を確立するうえでテスラ以上の功労者はいなかった。1882年、ブタペスト滞在中に回転磁界の原理を発見したテスラは、これに基づいて最初の実用的な交流モーター(二相誘導モーター)を完成させた。このモーターを三相以上に発展させ、発電機などの関連技術とあわせて体系化したのがテスラの多相交流システムである。テスラの発明を真っ先に認めたのは、早くから交流技術に取り組んでいた起業家ジョージ・ウェスティングハウスである。ウェスティングハウスはテスラの特許を高額で購入、ここから交流配電網の拡大をめざす二人の同盟関係が始まった。この交流同盟軍に激しく対立したのが、直流による配電システムをすでに推進していた発明王エジソンとその支持者たちだった。両陣営の対立は技術者や企業家を巻き込んでほぼ十年近くにわたって続いた。世に言う「電流戦争」である。しかし、テスラのシステムが有名なナイアガラ瀑布発電所に採用されたことで、最終的に闘いは交流陣営の勝利に帰した。交流システムを完成させたテスラはその後、電磁波の研究に向かい、ここからも数多くの画期的な発明や発見を生んだ。高周波高電圧を発生させるテスラ・コイル、電波を分離する同調回路技術、アンテナ -アース・システムなどは無線電信やラジオ放送の基盤技術となった。

 

 「世界システム」の夢

 

テスラの交流システムに対する貢献については比較的よく知られているが、同時にマルコーニを上回る「無線の天才」でもあったことはあまり知られていない。交流システムを完成させたのち、テスラの研究テーマは高周波、すなわち電磁波の分野に移行していった。直接の刺激になったのは1886年のハインリッヒ・ヘルツの実験だった。それ以前、ジエームズ・クラーク・マックスウェルは、電磁作用は光と同じ速度で空間を横波として伝わること、光も電磁波の一種であることを理論的に予言していた。これを最初に実験的に証明したのがヘルツだった。ヘルツの実験は世界中の研究者を刺激し、1890年代になるといっせいに無線の研究が開始された。その中で先陣を切ったのがテスラだった。ヘルツの装置は火花放電と呼ばれる方法で電波を発生させていたが、この方式による電波は微弱で、安定的で持続的な電波の発生は不可能だった。ヘルツの方式の限界に気づいたテスラは、新型の交流発電機を開発し、二〇キロヘルツという高周波を達成した。だが、発電機ではこれが限界だった。次にテスラが思いついたのは共振の原理の応用だった。振動による共振が電気回路でも起こることは以前から知られていた。テスラはこれを応用して一次コイルと二次コイルを共振させ、高周波・高電圧をつくりだす変圧器を開発したのである。その結果、少ない電力で高い周波数を達成できるようになった。この種の高周波変圧器は現在、発明者の名をとって「テスラコイル」」と呼ばれている。

 

 草創期の無線機では発振回路にテスラコイルを利用するのが一般的だった。その後、真空管にとって代わられたが、現在も「がいし」などの絶縁試験やステージ用の特殊照明などに使用されている。高周波を応用したテスラの最初の発明は、照明に関するものだった。彼が考案したのは、ガラス管に封入した低圧のガスを高周波で振動、放電させる照明で、蛍光燈やネオン管の先駆けとなるものだった。彼は放電管で科学史上の偉人のイニシャルをかたどり、自らの講演ステージを飾ったりした。これはネオンサインの最初だとみなされている。エジソンの白熱電球に対して、放電照明を考案するテスラ。こんなところにも、両者のライバル関係があったわけである。この後、高周波を用いた無線の研究にのめり込んだテスラは、早くも1890年代初頭には大気上層の伝導層を利用する無線通信の構想を発表している。その発想の根拠はコンデンサー(蓄電器)とのアナロジーにあった。コンデンサーとは二つの導体間に静電容量を貯え、コイルや抵抗とともに電気回路を構成する部品である。テスラは導体である地球は、大気の絶縁層、上層のイオン化層と相まって、巨大なコンデンサーを形成していると考えた。この「地球コンデンサー」に高周波の電流を送り込んでやれば、電極間の静電的なバランスが崩れて上層に電磁波が誘導される。あとはこの電磁波に情報を載せればよいわけである。

 

 栄光と挫折

 

 1899年、テスラは自分の仮説を証明するために、ロッキー山脈の裾野コロラドスプリングスに実験施設を建設した。巨大なテスラ・コイルとアンテナーアースからなる発信機で三〇万ヘルツ、一億ボルトの電流を地中に送り込み、実際に地球が帯電しているかどうかを知ろうとしたのである。実験は市の電力システムを破壊し、コロラドスプリングス一帯に大停電を引き起こすという華々しいクライマックスで幕を閉じた。この実験によってテスラは地球の帯電を確認し、さらに雷放電の観察から地球の定常波を発見したと信じた。定常波とは、物理学でいう「波」の状態の一種で、一般に有限な大きさの媒質において、周波数の等しい二つ以上の波を重ねることで生まれる。このとき発生する波は、媒質の各部が振動するだけでまったく動いていないように見える。これが定常波である。定常波は身近にはロープの一端を固定し、もう一端を手にもって、適当に揺することでつくることができる。テスラは自分が発見した定常波を、ロープの一端を雷放電、もう一端を地球の反対側として発生したものだと考えた。これをエネルギーの送電に利用すれば、きわめて損失の少ないエネルギー送電が可能だろう。さらには、こうした定常波との共振を利用すれば大気圏を含むこの地球から無尽蔵のエネルギーを汲み取れるかもしれない。そうなれば送電線おろか、発電所さえ御用ずみにできる。

 

世紀の変わり目に生きたテスラは、電気工学の19世紀の完成者となり、電子工学の20世紀においても最大の予言者となった。その衝撃は21世紀になっても衰えることはないだろう。

 

以上「ニコラ・テスラ小伝」より引用

 

世の「常識」を覆そうとするとき、常識という「既成概念」に生きている人々から「迫害」に合うことは歴史上の「偉人伝説」の中で多い。ニコラ・テスラの場合も同様、様々な困難のなか「偉大な発明」を成し遂げている。

 

ニコラ・テスラの発見した「地球の定常波」はフリーエネルギーと呼べる

 

(続く)

 

 

フリーエネルギーへの考察-6

  

フリーエネルギーとは-1

 

you-tubeからの動画

 

 

「スターラーによってできる「渦」を2次元平面に見立てると、サイホンは「渦」に直交して、3次元に存在することになります。3次元空間に存在する、例えば電磁ポテンシャルから無限にエネルギーを取り出すことを考えた場合に、余分な次元軸を考慮しなければならないことが分かります。しかも、孤立系でない力学が必要です。3次元空間に様々なポテンシャルが存在するのは、余分な次元軸が存在するから、といえます。つまり、マクスウェル方程式は、3次元空間に存在する全ての電磁気現象の一部である可能性があります。余分な次元軸にアクセスするには、電気・磁気現象の「直交性」を利用することで可能のようです。」

http://www.kodenjiki.com/

 

 

「引力と斥力が働く仕組みを「アルミホイルと1円玉」のモデルを使って説明します。水には、表面張力が働きますので、水に浮かべた丸めたアルミホイル片と1円玉に、引力と斥力を生じます。この現象が物質に働く引力と斥力をよく似ています。物質は「同じエネルギー状態」ばかりなので、引力しか働きません。」

http://www.kodenjiki.com/

 

 

世界や日本でフリーエネルギーを研究・開発している多くの研究者がいる。

「夢のフリーエネルギー」の実現が待たれる

 

(続く)

 

 

フリーエネルギーへの考察-7

 

フリーエネルギー開発

 

 

オリオン・プロジェクト 

 

歴史は、驚くべきクリーンエネルギー装置を発見し製作した発明家たちで満ちています。ニコラ・テスラ、T・タウンゼント・ブラウン、スタン・メイヤー、その他の人々が、私たちが必要とするすべての電力を、有害な石油、石炭、ガスを燃やさず、また原子力被害の危険を冒すことなく、得られることを示してきました。しかし100年もの間、私たちが電力を得る方法には “何の大きな変化もありません” 。

 

これまで17年間、スティーブン・グリア博士とそのチームは、今日この地球上で得られる最も有望な発明家と技術を、広範囲にわたり研究してきました。彼らは多数の発明家たちを調査しながら世界中を旅し、不可能なものから驚くべきものまで、あらゆる種類の技術を目撃してきました。この忍耐を要する仕事により、彼らはほんの一握りの最も卓越した発明家と最も有望な技術に的を絞り込みました。これまでこれらの発明家たちは、地球を救う技術を世界にもたらすため、自ら進んで必死の苦闘をしてきました。通常、これらの献身的で果敢な先駆者たちは、以下に述べる困難を抱えながら活動しています:

 

・少ない予算

・個⼈の⼯場の中のきわめて限られた装置類

・彼らの思考を刺激する他の卓越した人々との交流の、ほぼ完全または完全な欠如

・たび重なる強固な懐疑とあからさまな冷笑

 

フリーエネルギーへの⾶躍キャンペーンの使命は、持続可能で汚染を発生しない “フリー” エネルギーの、世界えり抜きの発明家たちを一つ屋根の下に結集させ、とても具体的な⽬的を達成することです。私たちの最終目標は、家庭または企業のための一つのエネルギー発生装置を生み出すことです。それは、現在のエネルギー体制の仕組みを永久に変えてしまうでしょう。私たちの発明家チームの憲章は、費用がかかり、有限で、汚染を発生する化石燃料依存から私たちを解放する、全世界の人々のためのフリーエネルギー発生装置を生み出すことです。

 

フリーエネルギー発生装置

 

技術的説明と性能基準

 

求められている発電技術は、使用に適した商業的に実現可能な電力として、システムの稼働に要するよりも多くの出力エネルギーを発生する、エネルギー発生装置である。その技術はオーバーユニティ(入力よりも出力が大きい)であり、家庭、企業、産業界で標準的な電気器具を作動させる、商業的に実現可能なものである。その装置は、以下の性質を備えなければならない。

 

1.電力供給網から完全に独立している。装置は、既存のどんな電力供給網またはその他のどんな電力供給システムにも接続されずに無期限に稼働する、完全な 自立” システム(stand alone system)でなければならない。最終的にその装置を電力供給網に接続し、その余剰電力を電力会社に還流してもよいが、あくまで自立システムであることを証明してからである。

 

2.自動始動(self starting- 装置は自分自身の電源、たとえば電池、蓄電器などにより自動始動できなければならない。

 

3.自己充電(self charging- 負荷運転をしながらそれ自身の電力で始動システムを再充電する手段を備えていなければならない。

 

4.装置は、外部のどんな種類の化石燃料をも消費しないものでなければ

  ならない。

 

5.使用に適した十分な発電能力 - 装置はその始動回路/機構の再充電に必要な電力に加え、理想的には使用に適した510kWの収支電力を発生するものでなければならない。これは標準的な家庭用または業務用電気器具にとり十分な、120または240ボルトの60サイクル交流になるだろう。電気器具とは照明、コンピュータ、冷蔵庫、電熱器、電子レンジ、ステレオ、テレビなどである。

 

6.基本設計の証明/開発のためにはより低出力のプロトタイプが使われることになろうが、その技術の商業的な実現可能性を実証するには、510kWの堅牢な実演装置が必要である。そのような堅牢な実演装置こそ、オリオン・プロジェクトがその戦略的使命を果たすために不可欠である。

 

7.この技術には、オーバーユニティ効果を発生させるため、電気モータや交流発電機などの独創的な電気回路網、歯車装置、配線といったものが含まれるかもしれない。この技術は数キロワットの規模で商業的に実現可能な発電能力を持ち、自動始動し、負荷運転をしながら自己充電する。

 

 

有望な核となる技術

・Hydroxy Gas Energy Systems

(⽔酸基ガス・エネルギーシステム)

・Thermal Exchange motors

(熱交換モーター)

・Pulsed Motor Generators

(パルスモーター発電機)

 

検討されている他の技術

・Transitional Technologies

(過渡的技術)

・Quantum Vacuum [or Zero Point] Electromagnetic Generators

(量⼦真空 [またはゼロポイント] 電磁気発電機)

・Electrogravitic / Magnetogravitic Propulsion and Energy Systems

(電気重⼒/磁気重⼒推進エネルギーシステム)

・Environmental Clean-up Technologies

(環境浄化技術)

・Desalination / Reforestation Systems

(脱塩/森林再⽣システム)

 

オリオン・プロジェクトのウェブサイト<http://www.theorionproject.org>より

 

世界のフリーエネルギー開発は進行している。

 

(続く)

 

 

フリーエネルギーへの考察-8

 

究極のエネルギー開発 -1

 

宇宙太陽光発電

 ファイル:NASA solar power satellite concept 1976.jpg

  

  宇宙太陽光発電とは、宇宙空間上で太陽光発電を行い、その電力を地上に送る発電方法である。これを利用した発電システムは宇宙太陽光発電システム(Space Solar Power System)と呼ばれ、SSPSと表記される。一般に知られている「マイクロ波発電」はこの発電方法の一種で、伝送手段としてマイクロ波を用いているものの総称である。

 

 概要

太陽光は地表に届くまでに、大気の吸収などにより減衰する。またそれは、天候により変化する。大気圏外で発電し、大気の透過率の高い波長の電磁波に変換して地上へ届けた方が、損失が少なく効率が良くなり、安定する。また、軌道によっては日没の影響も減らすことができるため、約10倍程度宇宙の方が有利であるとされている。

宇宙太陽光発電は、宇宙空間にある発電衛星と地上の受信局によって行う。地球の衛星軌道上に設置した施設で太陽光発電を行い、その電力をマイクロ波またはレーザー光に変換して地上の受信局(構想では砂漠または海上に設置する)に送り、地上で再び電力に変換するという構想になっている。発電衛星と送電を中継する送電衛星を利用すれば夜間でも安定的に地上への電力供給が期待でき、無尽蔵の電力をほぼ24時間365日にわたって利用できる。この特徴から原子力発電同様にベース電力としての利用が可能である。なお、太陽電池による発電のかわりに、太陽熱を利用した汽力発電を利用することもでき、この場合は宇宙太陽熱発電と呼ばれる。また、発電施設の設置場所を軌道上ではなく、月面に固定することも可能である。

1968年に初めて提唱されて以降、新エネルギー源として開発が行われており、オイルショック以降は各国で研究が大きく進んだ。しかし、非常に大型のプロジェクトであり、必要となる資金も莫大であったため開発をとめる国が多かった。日本は自国で算出するエネルギーが乏しいということもあり、1990年代から研究が盛んになり、マイクロ波送電、ビーム送電など必要となる基礎技術が開発されており、現在では機材の耐久力などを考えなければ発電したエネルギーを地上に送ることは原理的に不可能ではなくなっている。

しかしながら、打ち上げコストの問題や材料劣化対策、維持の問題などの技術的課題も多く存在する。過去の日本の計画では100キロワット級の実験的な衛星を2010年頃に打ち上げる予定であったが、現在でも打ち上げられていない。また、現状では実証機も打ち上げ計画に入っていない。JAXAは研究を継続して行うことで2020年から2030年をめどに商用化を可能にすることを目標にしている。

 

 理論

地上での太陽光発電においては、天候や昼夜が大きく影響しており、空気中の粒子の量によっては太陽光は大きく減衰する。また、空気自身太陽光を遮断する役割を果たしており、電気の供給は不安定であり、且つ発生する電気の質も大きく変わる。一方、宇宙空間においては太陽光は常に一定量が期待され、さらには大気の影響もない。衛星自身の軌道によっては太陽光を常に浴びて発電することができる。これらのことから提唱されたのが宇宙太陽光発電である。

宇宙空間から、電力を送り込むのには電線を利用することは不可能であるため、無線状態で送る必要がある。このために、エネルギーをマイクロ波やレーザーといった形式に変換し、これを地上の大型のアンテナなどの受電施設に送り、送られてきたマイクロ波やレーザーを地上で再度電気に変換する必要性がある。ビームが外れた場合にも影響が出ないように、また地上の生物や生態系に影響を与えないためにこれらのレーザーやマイクロ波は環境や人体に影響がなく、且つ大気中で減衰を起こさない透過率の高い状態での送信が必要である。ほかにも宇宙から地上のアンテナへ向けて送信するためにその命中精度、太陽光を効率的に集めるための姿勢制御なども必要となっている。特に受電施設を小さく保つためには命中精度が必要である。

その他、太陽光パネルの重さから、パネルに光を反射する鏡面の材料などの開発や、集めた太陽光を直接レーザーに変換する機構も開発がすすんでいる。宇宙空間での組み立てや故障修理は放射線の問題などから人間が行うのが難しいため、組み立てを行い故障を修理するためのロボットなどの開発も行われている。また、大型の宇宙設備を作るための輸送システムの構築も不可欠である。

 

 要素技術

マイクロ波およびレーザー送信技術

マイクロ波およびレーザー照射の正確性、環境負荷、生物や航空機への影響

 

太陽光発電パネル

宇宙空間での耐久性の必要性、軽量化の必要性

 

宇宙空間での大規模構造組み立て、修理技術

ロボット利用による大規模構造の組み立て、人間のいない場所での細かな作業の確立

 

宇宙輸送

輸送コスト削減、新型輸送システムの開発

 

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

 

(続く)

 

フリーエネルギーへの考察-9

 

究極のエネルギー開発 -2

 

核融合炉

 20120430045536

 

概要

重い原子であるウランやプルトニウムの原子核分裂反応を利用する核分裂炉に対して、軽い原子である水素やヘリウムによる核融合反応を利用してエネルギーを発生させる装置が核融合炉である。現在、日本を含む各国が協力して国際熱核融合実験炉ITERのフランスでの建設に向けて関連技術の開発が進められている。ITERのように、核融合技術研究の主流のトカマク型の反応炉が高温を利用したものであるので、特に熱核融合炉とも呼ばれることがある。太陽をはじめとする恒星が輝きを放っているのは、すべて核融合反応により発生する熱エネルギーによるものである。これは核融合炉が「地上の太陽」と呼ばれる由縁である。恒星の場合は自身の巨大な重力によって反応が維持されるが、地球上で核融合反応を発生させるためには、人工的に極めて高温か、あるいは極めて高圧の環境を作り出す必要がある。

核融合反応の過程で高速中性子をはじめ、さまざまな高エネルギー粒子の放射が発生するため、その影響を最小限に留める必要がある。そういった安全に反応を継続する技術、プラズマの安定的なコントロ-ルの技術、超伝導電磁石の技術、遠隔操作保守技術、リチウムや重水素、三重水素を扱う技術、プラズマ加熱技術、これらを支えるコンピュータ・シミュレーション技術などが必要とされ開発が進められている。また、巨大科学に属する核融合炉の開発には莫大な資金投資が必要となるため、国家としてプロジェクトに関わるに当たって、各国国民の理解を得るための努力も必要となる。

 

 核融合反応

原子番号28ぐらいまでの軽い元素では、核子一個あたりの結合エネルギーが比較的小さいので、原子核融合によって余分なエネルギーが放出される可能性がある。しかし、原子核の電荷が互いに反発して反応を阻害するため、実際にエネルギーを取り出して利用できるような形で反応を起こすことが可能なのは、電荷がごく小さい水素やリチウムなどに限られると見られている。実際に核融合反応で発電するためには、原子核が毎秒1000km以上の速度でぶつかりあう必要がある。プラズマの温度を高くするために外部から加えたエネルギーと核融合反応により発生したエネルギーが等しくなる条件を臨界プラズマ条件と呼び、D-T反応(重水素と三重水素の反応)では「発電炉内でプラズマ温度1億℃以上、密度100兆個/cm3とし、さらに1秒間以上閉じ込めることが条件」と、いうことになる。2007年10月現在、この条件自体はJT-60及びJETで到達したとされているが、発電炉として使用出来るまでの持続時間等には壁は高く、炉として実用可能な自己点火条件と言われる条件を目指し挑戦がつづいている。

 

 現状と問題点

現在最も研究が進んでいるのは、磁気閉じ込め方式の一種であるトカマク型であり、現在計画中のITER(国際熱核融合実験炉)もこの方式を用いている。しかし、このトカマク型にも弱点がある。核融合の際に発生する中性子が炉壁などを傷つけるためにその構成材質の耐久力が問題となる。とりわけITERでは前述のD-D反応よりも反応断面積が約100倍大きいD-T反応を用いる計画であるが、D-T反応では高速中性子が発生する。

この高速中性子により炉の構成材内部では使用温度等にも依存するが、照射脆化が進行する場合がある。つまり原子が弾き飛ばされ材料内部に原子空孔(vacancy)や格子間原子が生じ(フレンケル対)、弾き出しが連鎖衝突した結果発生するつながった格子欠陥カスケード損傷)により、これらの点欠陥集合体や析出物の形成等が生じることによって材料の降伏強度が高まるに伴い脆くなる。また構成材の原子が核変換を起こし発生したヘリウムガスが原子空孔と結びつくことによって材料の内部に空洞を形成し膨張する問題(スウェリング)も発生する場合がある。こういった劣化が一定以上進めば、もはや十分な耐久性を維持出来ないために交換を必要とする。また、脆化以外にも材料が放射化することから、低レベル放射性廃棄物が生成する問題も挙げられているが、低放射化材料の開発が進められている。また、構成材内部とは別に炉壁表面でも問題が生じる。プラズマイオンが炉壁に衝突すると物理スパッタリングと呼ばれる炉壁材料原子のはじき出しが起こる。炉壁面に炭素素材を使用すると、水素同位体の入射でメタンやエチレンなどの炭化水素が発生して、炉壁が損耗する化学スパッタリングという現象も起こる。

その他、各種の閉じ込め方式があり、それぞれ各国で研究が進められている。日本では、核融合研究の中心は日本原子力研究所のJT-60(トカマク型)、核融合科学研究所などで進めているヘリカル型と、大阪大学で研究が進んでいるレーザー核融合である。

圧力の低いプラズマを保持することは比較的容易であるが、エネルギーとして利用可能な程度の圧力のプラズマを保持するのは難しく、前述のJT-60で、高圧力プラズマの保持時間は30秒程度である(この30秒という時間は加熱装置である中性粒子ビーム入射装置の稼働時間の上限で決まっている。現在ITERのために1000秒以上稼働できる装置を開発中である。)。また、保持のために投入するエネルギーに比較して反応により得られるエネルギーはまだ小さく(エネルギー増倍率(Q値)~1.25)、世界の各種装置で核融合利得1を若干超える程度である。これらの課題については、ITERで研究が進められる予定である(ITERの目標値はQ値~10)。

近年、常温核融合の発見が世間をにぎわせたが、その後の追試験で測定に問題があるとの認識が高まり、現在では研究も下火になっている。

 

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

 

(続く)

 

フリーエネルギーへの考察-10

 

究極のエネルギー開発 -3

 

海洋温度差発電  

 

海洋温度差発電またはOTEC(英: Ocean Thermal Energy Conversion) は海洋表層の温水と深海の冷水の温度差を利用して発電を行う仕組みである。この仕組みは深海(水深1km程)から冷水を海洋表層へ汲み上げ深海の冷水と海洋表層の温水の間の熱の移動からエネルギーを取り出すことを意味する。

 

 概要

 

OTECは緯度20度までの熱帯において深海と表層の水の間に存在する温度の違いを利用して熱機関を動かすことによって発電する。なぜなら海洋は絶えず太陽によって熱せられ、地球の70%近くを覆っているのに対し、深層の水は比較的低温(10℃以下)であり、この温度の違いは人間が使うために開発される可能性を秘めた膨大な量の太陽エネルギーを含んでいる。もしもこの抽出を大規模に経済的に行えば、人口がもたらすエネルギー問題をある程度解決できる可能性がある。水力などの他の海洋エネルギーの選択肢と比べて1桁か2桁多くの総エネルギーを利用できるが、温度差が小さいとエネルギーの抽出は困難で高価なものになる。従って典型的なOTECシステムの全体的効率は1%から3%しかない。

熱機関の概念は工学においてはごく一般的なもので、人類が利用するほぼすべてのエネルギーは何らかの形式で熱機関を利用する。熱機関では高温貯留層(コンテナなど)と低温貯留層の間に機器を置く必要がある。熱が一方から他方に流れるので、エンジンはある程度の熱を仕事の形で抽出する。この原理を用いて熱からエネルギーを取り出すのが蒸気タービンや内燃機関である。逆に、エネルギーを使うことで自然の熱の流れに逆らい熱の差を作り出すのが冷蔵庫である。OTECは燃料を燃やして得る熱エネルギーを使うのではなく、太陽熱で温められた海洋で生じる熱の差を使ってエネルギーを引き出す。

OTECでは太陽によって温められた海洋表面の水と深海(1000mまで)の冷たい水の温度差を利用して熱機関を動作させる。赤道から20度以内の海洋であれば、表層と深海で20℃の温度差がある。熱帯沿岸地域、およそ南回帰線と北回帰線の間はこれらの条件を満たしている。

 

 用途

OTECにはエネルギー発生以外の重要な利点がある。

 

冷気と温海水の温度差から得られるエネルギー 

冬の北極沿岸の地域では、海水の温度は局所的な気温と比べて 40℃(70°F) も高いことがある。クローズドサイクルOTECシステムに基づいた技術がこの温度差を活用できるかもしれない。深海の水を抽出する長いパイプが不要になるため、この概念に基づいたシステムはOTECよりも安く作れる可能性がある。 この方法は、海水容器の温度が露天の温度と等しい場合のみ有益である。なぜなら、氷点以上のいかなる温度でも蒸発させられる唯一の液体だからである。大気が海水より低い温度でも構わないが、総合的な空気の熱伝導 -hal/k が水の熱伝導 -ka^t より大幅に小さくなければならない。

 

空調設備  

OTECプラントはビルに冷房を提供することができる。冷房用の熱交換器(コイル)に対して直径が30cmの主パイプに冷水を通し、毎秒0.08m3(80L) の水を送り込むことができると見積もることができる。そして6℃の冷水を通すなら、それは大きな建築物のために十分な冷房を入れることを提供できるかもしれない。 このシステムが作動するなら8000時間の売電ができ、1kwh当たり5¢ - 10¢の電力を売ることができる。年間の電気代をアメリカにおける電気料金 (U.S. DOE1989) で換算すると20万ドルから40万ドルを節約できると考えられる。

 

冷却土耕 

OTECでは冷たい土壌を用いる農業も出来る。冷たい海水を地下のパイプに通すと周りの土壌が冷やされる。植物の根が冷たい土壌にあれば温帯性の植物であっても亜熱帯で栽培することができる。国立エネルギー研究所は実証農園をOTECプラントの近くに整備し、ハワイでは通常生育できない果物や野菜を100種以上栽培する予定である。

 

養殖 

養殖はOTECのおそらく最もよく知られた副産物である。OTECで得られる栄養に富んだ海洋深層水を用いてサーモンやロブスターなどの冷たい水に棲む海産物を養殖することが出来る。スピルリナ(健康食品サプリメント)のような微細藻類もまた、海洋深層水で栽培されている。

 

海水淡水化  

オープンまたはハイブリッドサイクル・プラントは凝縮器を使用し脱塩された水を作り出すことができる。 凝縮器は、オープンシステムで費やされた蒸気と冷たい海水との間接的な接触で水が凝縮する。 この水を集めたものを農業のための自然な淡水供給や飲み水が限られている地方に対して売ることができ、水の供給限界を開放する。 システム分析の結果、2MWの工場がおよそ4300m3の淡水を生産する可能性があると示している。(出典:Block and Lalenzuela 1985年)

 

採鉱 

海水には57種の微量元素が塩やその他の形で溶存しており、OTECはそれらを採鉱する中間拠点となりえる。

 貴重な海水溶存物質の採鉱は採算が取れないとされている。これは海水を汲み上げるために莫大なエネルギーが必要であり、また、海水から鉱物を分離抽出するためにも多大なコストが掛かるためである。歴史的には金の抽出が考えられたが、採算の取れる見込みが無く実現しなかった。 OTECならば副産物として膨大な海水が既に得られているため、抽出過程のコストさえ下がれば採算が取れる可能性がある。

 日本では、波力発電を使って海水に溶存するウランを取り出す方法が研究された。この結果、諸分野(特に材料工学)の成果によって実現の可能性が出てきた。

 

海洋調査 

現在の海洋調査には長期にわたって海上停泊できない調査船を当てにしているが、OTECの設備は海洋調査研究の永続的な基地となる。設備は人工岩礁にもなっている。

 

観光 

OTECの設備は、深海やリーフダイブを経験したい娯楽的なダイバーに永続的な場を提供する。

 

 動作原理  

 

エネルギーの専門家は、もし発電コストの競争力が他の発電技術に並ぶエネルギー源となればOTECによる発電量は数ギガワットになるだろうとしているが、OTECシステムを採算に乗せるのは大変な試みである。OTECのプラントは表層へ冷却水を運ぶため深海に設置する巨大な引き込みパイプなど概して設備が高価である。

 

設置場所による分類

陸上のプラント

大陸棚固定プラント

船上プラント

水面間のプラント(概念上)

 

使用されるサイクルによる分類

オープン サイクル

クローズド サイクル

ハイブリッド サイクル

 

この冷たい海水は3種類のOTECシステムに欠かせない部分である。

 

クローズド サイクル

 

クローズドサイクルはアンモニアのような低沸点の媒体を用いる。温かい表層水を熱交換器に通して媒体を気化させた蒸気によって発電タービンを回す。次に冷たい深層水を凝縮器に通して蒸気を液体に戻し再利用する。タービンを回す媒体が循環する閉じたシステムであるためにクローズドサイクル(閉じた循環)と呼ばれる。

 1979年、ハワイ州立自然エネルギー研究所と民間企業の共同で小さなOTEC実験を行い、クローズドサイクルによる海上発電に初めて成功した。この実験器を積んだ船はハワイアンコースト沖1.5マイル (2.4km) に設置され、船上の照明や運用設備を賄うだけの充分な電力を得た。

 1999年 ハワイ州立自然エネルギー研究所ではそれまでで最大の運用規模となる250kW級のクローズドサイクルOTECを試験的に製作したがそれ以降、アメリカで新しいOTECの実験器は作られていない。主としてエネルギー創出に関する経済性の問題が解決されていないためであるが、プラントの運用は継続中である。

 アメリカ以外にはインド政府がOTECの研究をしており、クローズドサイクルによる1MW級の海上施設OTECプラントを建設している。

 

オープン サイクル

 

オープンサイクルは媒体として熱帯の海洋表層水を用いる。温かい表層水を低圧沸騰器に入れ水を気化させた蒸気によって低圧発電タービンを回す。塩分を低圧沸騰器に残しているので、タービンを回した蒸気を冷たい深層水で凝縮すると純水を得ることが出来る。タービンを回す媒体が密閉されず次々と供給される循環のため、オープンサイクル(開いた循環)と呼ばれる。

 1984年、太陽エネルギー研究所(現国立再生可能エネルギー研究所)はオープンサイクルで温かい海水を低圧蒸気に変換するための垂直噴出蒸発器を開発し、エネルギー変換効率は97%を達成した (note: the overall efficiency of an OTEC system using a vertical-spout evaporator would still only be a few per cent)。1993年3月にハワイ、ケアホールポイントのオープンサイクルプラントで50,000ワットの正味電力を作り出し1982年に日本の研究が打ち立てた40kWの記録を破った。

 

ハイブリッド

 

ハイブリッドはクローズドサイクルとオープンサイクルの両方の特徴を組み合わせたものである。ハイブリッドOTECシステムではオープンサイクルの気化プロセスに似た吸入室に温かい海水を通してフラッシュ気化によって蒸気に変換する。蒸気はアンモニア|ammonia気化器の反対側の上でメガネ・サイクル輪の加工液を蒸発させる。次に、蒸発している流体は電気を発生させるタービンを動かす。蒸気は、熱交換器の中に凝縮して、脱塩された水を供給する。

 システムで発生した電気は、ユーティリティ格子に渡すか、またはメタノール、水素、精製している金属、アンモニア、及び類似品を製造するのに使用することができる。

 

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

 

(続く)

 

 

フリーエネルギーへの考察-11

 

究極のエネルギー開発 -4

 

水素・酸素混合ガス発生装置「OHMASA-GAS」

 

http://www.ktpc.or.jp/kp/101600/product-16.html

 

  

技術・製品の概要

 水の電解により効率的に水素・酸素混合ガスを発生させます。この新しい混合ガスには、原子状の酸素、水素、及び重水素などが含まれ、高エネルギーを発揮する独特のクリーンガスです。
 
 密閉の電解槽に超振動α-攪拌機により振動流動下で水素、酸素または水素・酸素混合ガスを発生させ、仕様、高圧貯蔵できます。

国際特許 Wo 03/048424A1

 

 

原理・製法

 密閉の電解槽中に電解質を加えた水を陽極、陰極間を狭くして振動流動攪拌機(商品名:超振動α-攪拌機)を備えて、電解液より泡を発生させることなく、水素、酸素を多量に発生させて、高エネルギーの無公害ガスを発生させます。膜分離して単独で、または安定貯蔵でき、使用可能な水素・酸素混合ガスを発生させます。

 

OHMASA-GASの特長

  1. 点火しても、安定的に静かに燃焼する。

  2. 火炎の中に水素原子及びOHラジカルが存在する。

  3. 生ガスには、分子状の水素、酸素以外に原子状の水素、酸素や重水素などが存在する。

  4. 混合ガスを圧縮しても安全である。

  5. 100-200気圧にしても、安全な「混合ガス」状態である。

  6. 長期保存しても、「成分やエネルギー」にほとんど変化が見られない。

  7. 多量の水(70%程度)を含んだ油とのエマルジョンでも、完全燃焼させることが可能。

  8. タングステンの金属を僅か1秒程度で、気化させるエネルギーを持っている。

  9. 高エネルギーを発揮するため、「元素変換」の可能性があり、新しい産業の創生としての期待がもてる。

  10. ナノテクノロジー分野の製造エネルギーとしても期待できる。

  11. エネルギーの原料は「水」であり「無限」で、完全クリーンエネルギー。

 

OHMASA-GASの用途

  1. 高エネルギー型燃料電池(小型から大型まで)

  2. 高性能大型発電装置(ガスタービンを含む)

  3. ナノテクノロジー分野の製造エネルギー(プラザマ代替品)

  4. 新しい産業の創生としてのエネルギー

  5. 航空機、船舶用の動力源

  6. 難解な廃棄物処理用焼却炉の熱源

  7. 天然ガスの代替燃料

  8. 鉄鋼材、その他金属の切断(アセチレンガス代替用)

 

(続く)

 

 

フリーエネルギーへの考察-12

 

究極のエネルギー開発 -5

 

ゼロ点エネルギー

http://sp-file.qee.jp/cgi-bin/wiki/

 

ゼロ点エネルギー(zero point energy, ZPE)は一般的な科学用語で、量子力学の教科書にも登場するが、ゼロ点場(ゼロ・ポイント・フィールド、zero point field, ZPF)という言葉はあまり一般的ではない。リン・マクタガート著の「フィールド 響きあう生命・意識・宇宙」に頻繁に登場する言葉であるが、これはニューエイジ系の啓蒙書である。「フィールド~」に登場し、ユリ・ゲラーの超能力実験を行ったことでも有名なハロルド・パソフ博士らが書いた論文に「ゼロ・ポイント・フィールドのローレンツ力としての慣性」というものがあるので、このあたりが語源なのかもしれない。量子場のゼロ点揺らぎのことをさす言葉であるらしい。パソフ博士の論文には「zero point fluctuation」という言葉も登場するが、主に使われているのはZPE である。

 

 ゼロ点エネルギー(ZPE)

 

「零点エネルギー」という言葉はごく普通に量子力学の教科書に登場する。電子などの素粒子の位置は不確定であり、「波動関数」を用いて確率論的にしか表せない。このことを古典論的に解釈すると、素粒子は静止することはなく、絶えずある程度動き回っていることになる。つまり運動エネルギーがゼロになることはない。たとえば、無限に深い、幅L の井戸型ポテンシャルの中の質量mの粒子のZPE はh^2/(8mL^2) となる。ここでhはプランク定数であり、非常に小さな数字である。mが大きいほどZPE は小さくなることがわかるが、mが大きい粒子(たとえばサッカーボール)の場合、ZPE はほぼゼロに等しい。ZPE は量子力学的微粒子の場合に限って有為な大きさになることがわかる。また、幅L が小さいほどZPE が大きくなることがわかるが、これは位置と運動量の間の不確定性関係(相補性)によるものである。つまり、位置がはっきりわかる粒子ほど、運動量の不確定性は大きくなり、ZPE も大きくなる。
原子のエネルギー状態は量子力学により決定されており、その様子は原子分光により観測することが可能だ。一番エネルギーが低い状態を「基底状態」と呼び、それよりもエネルギーの低い状態は存在しない。よって、ZPE は取り出すことのできないエネルギーだと通常は考えられている。
つまり、微粒子の量子力学的性質をねじ曲げないと取り出せない。ところが、パソフ博士はZPEが原子核の周りに電子をつなぎとめているという仮説を唱えている。(この仮説はまだ立証されていない)原子核に引かれて電子がそこに落ち込んでしまわないのは、ZPE から電子が常にエネルギーを供給されているからだと解釈している。さらに、真空を効果的に操作できれば、よりエネルギーの低い基底状態を新しく形成することができるとも主張している。もし原子をこの新しい基底状態に”縮める”ことができれば、ZPE を放射するのではないかと考えている。

 パソフ博士はこの仮説により「常温核融合」現象を説明できるかもしれないと指摘するが、同様な仮説を唱える人物は他にもいる。ランダル・ミルズ(RandellMills)医学博士は水素原子を基底状態以下の状態に遷移させることにより、莫大なエネルギーを放出させることが可能だと主張した。(どちらがオリジナルなのかははっきりしない)この存在しないはずの状態のことをミルズ博士は「ハイドリノ」(hydrino)と呼んだ。驚くべきことに、この「ハイドリノ理論」はNASA の支援を受け、冥王星まで行く宇宙船の動力源として利用可能かどうか試験されたことまである。その結論はどうやら「うまくいかなかった」というものであったらしい。「わたしたちはなぜ科学にだまされるのか―インチキ! ブードゥー・サイエンス」の著者のロバート・L. パーク博士は「ミルズ博士が正しい確率はどのくらいですか?」という問いに対して、その答えは「ゼロだ」と断言している。ところがミルズ博士が設立した「ブラックライトパワー社」は一時期多額の投資を集めたようだ。 

 

 真空のエネルギー

 

ハロルド・パソフ博士は真空中のZPE を無限のエネルギー源として利用可能だと考えている。ただし、これは永久機関の開発と同程度のむなしい考えで、物理学者のほとんどは絶望視している。量子力学の不確定性原理により、何もないはずの真空中でもエネルギーの揺らぎが生じる。この揺らぎの結果、真空中で素粒子が常に生成消滅を繰り返していると考えることができる。ただし、粒子は必ず反粒子と対になって現れ、一瞬で消えてなくなる。この対の出現は直接的に観測することはできないが、寿命は0.0000000000000000001 秒程度だと推測されている。真空中で瞬間的に現れる粒子は「仮想粒子」と呼ばれるが、この出現を実感できるのが「カシミール効果(Casimir effect)」である。非常に短い距離を隔てて置かれた金属板の間に存在できる粒子のエネルギー状態は量子化されている。これを古典論的に表現すると、金属板の間には定在波が立つことに相当する。つまり、定在波となる波動関数を持った限られた数の粒子しか金属板の間に出現することができない。その結果、金属板の外に出現する粒子に押され、金属板間には互いに接近しようとする力が生じる。これがカシミール効果である。この効果を利用して真空からエネルギーを取り出すことができるかもしれないが、その量は非常に小さい。宇宙全体で考えると莫大な量のエネルギーになるが、ノーベル物理学賞受賞のスティーブン・ワインバーグ博士によると、地球程度の大きさの空間では、そのエネルギーの総量はガソリン1 ガロン程度にしかならない。物理学者のビクター・ステグナー博士の計算によると、100 ワットの電球を1 秒間光らせるには、100 万分の1 メートルの間隔で置かれた、一辺が200 キロメートルの正方形の金属板が2つ必要となる。

ロスアラモス国立研究所のラモロウ(Steve K. Lamoreaux)博士はワシントン大学にいた時、金でコーティングした石英の薄片を使い、カシミール効果の精密な測定を行った。この実験では100 マイクロダイン(1 ナノニュートン)の力を発生することに成功した。これは約10^(-15) ジュールのエネルギーを抽出できたと考えることができるが、1kg を動かす力を発生させるには、数km もの長さの板が必要になる。さらにこの装置を繰り返し使うには、板を引き離さなければならない。ラモロウ博士は「ヘンテコな連中から注目されて愕然とした」と打ち明けており、「ZPE の一派は、真摯な科学研究をほっぽらかしにして自己宣伝に明け暮れている」とも述べている。パソフ博士が所長を勤めるオースティン高等研究所(Institute for Advanced Studies at Austin)は過去10 年間でおよそ10 個のZPE 抽出装置を検査したが、いずれもものにならなかった。
 こうした装置の中には超音波を水に照射した時に起こる発光現象「ソノルミネッセンス」を応用したものもあった。ソノルミネッセンスとは、水中に生じた微小な泡が消滅(圧壊)する時に、断熱圧縮が起こって高温高圧のミクロな領域が生じ、その際に発光を伴うというものであるが、そのメカニズムはよくわかっていない。なかでも超音波の定在波によって保持された単一の気泡が起こす発光はきわめて強く、単泡ソノルミネッセンス(SBSL)と呼ばれる。ノーベル物理学賞受賞のジュリアン・シュウィンガー(J. Schwinger)はSBSL が「動的カシミール効果」であるという説を唱えた。動的カシミール効果とは、二枚の金属板の間隔が急激に変化する場合に、ZPE から光子が放出されるという現象のことである。シュウィンガーは微小な泡が収縮する際にも同様な現象が起こると考えた。この説に刺激されてイギリスのエーベルライン(C. Eberlein)はSBSL の発光が加速度運動をする板とZPE との相互作用によって光子の放出が起こるウンルー効果によるものだという説を提唱した。

しかし、エーベルラインの計算によると、気泡は遅くとも、10 ピコ秒以内に平衡半径から最小半径まで収縮しなければならない。現在知られている気泡の動力学では、そのような急激な収縮は不可能であり、パソフらも余剰エネルギーはまったく検出できなかった。
Scientific American Frontiers というアメリカのテレビ番組でパソフらの研究が紹介されたことがある。「New Energy Age」でそのビデオクリップを見ることができる。超音波で水中に小さな空気の泡を発生させ、その泡の圧壊により真空のZPE を取り出すという装置が紹介されている。超音波発生装置に指で触れているが、ソノルミネッセンスを起こすことができるような高出力の装置に触れることは一般に勧められない。インタビューでパソフ博士は「20 世紀が原子力エネルギーの時代だとすると、21 世紀はゼロ点エネルギーの時代かもしれない」と述べている。これに対して、ノーベル物理学賞受賞のスティーブン・ワインバーグ博士は、真空のZPE の存在は認めているが、地球程度の大きさの空間から取り出せるエネルギーは1 ガロンのガソリン以下であると述べている。 
その他、パソフ博士は真空のZPE について、次のようにも考えている。
・重力もZPE によって生じている可能性がある。
・慣性は物体が加速される時、ZPE の抵抗によって生じるのではないか。
・ZPE を正しく扱えれば、宇宙船は光より速く飛べる可能性がある。

 

(続く)

 

 

フリーエネルギーへの考察-13

 

フリーエネルギーの目的-1

 

人類は多くの制約の中で生きている。 その制約は水不足、資源不足、食料不足、エネルギー不足として社会間と人類同士の争いの元凶となっている。フリーエネルギー開発によって人類に必要なエネルギーを得ることは人類の共通の「夢」である。新しいエネルギー源を獲得することは、世界の仕組みを変えるほどの「インパクト」があるのだ。だからこそ多くの人はそのフリーエネルギーの実現に挑戦してきた。

 

フリーエネルギー開発の歴史を考察してみると、これまでの社会で利用されてきた既存のエネルギー源と違う「新しいエネルギー」が生まれようとしているが、今だ広く社会に認知されていない。フリーエネルギー開発技術を理解するには、「専門能力」が必要であり、一部の人にしか理解されていない。

 

しかし、ここではフリーエネルギー開発の前提としての進むべき目的を明らかにしなくてはならない。

 

フリーエネルギーは自由エネルギーであり、自由なる精神の中で生まれる「自由力」ではないかと思いはじめている。それは、単に電気や動力を作り出すことが目的ではないはずだ。「自由に生きる力を得る」ことがフリーエネルギーの第一の目的だろう。

 

地球には太陽エネルギーを起源とする様々な自然エネルギー源がある。人類は、その膨大なエネルギーの一部を分け与えてもらっているに過ぎない。やはり「自由に生きる」ためには「自由なる自然と共に暮らす」方法論を学ばなければならない。それは決して難しいことではなく、これまでの歴史を振り返れば、本来人類は自然と共に暮らしてきたはずだ。

 

「モノとカネ」に縛られた生活は、この消費社会にあって当然のようではあるが、不自由な生活の原因でもある。より以上の「モノとカネ」を求めようとすれば、より「モノとカネ」に縛られる。そして、より不自由になり、より不幸になる。

 

「奪い合いの社会」から「分け合いの社会」への変革が求められている。その実現こそがフリーエネルギーの第二の目的である。

 

(続く)

 

 

フリーエネルギーへの考察-14

 

フリーエネルギーの目的-2

 

人が 生きる上で最も必要なものはエネルギーである。そして、エネルギーが尽きれば国家も社会も人も衰退する。

 

これまでの人類の歴史は「エネルギーの奪い合いの社会」でもあった。国家間の「戦争」はエネルギー源としての「領土」「資源」「人力」を他国から得る目的によって繰り返しおこなわれてきたし、現在においても世界中で「奪い合い」が繰り広げられている。

 

地球上の全ての人類が「無尽蔵のエネルギー源」を平等に得ることが可能になれば、争いのない「理想社会」を築くことができる。この社会形成こそフリーエネルギー開発の第三の目的である。

 

永続的な未来社会を築くためには、人類はフリーエネルギーを得なくてはならない。その実現は近い将来に可能なのだろうか。フリーエネルギーは夢物語なのだろうか。

 

その目的の達成には「科学力」の発展は欠かせないが、それだけで「理想社会」を築くことができないのは確かである。

 

フリーエネルギーの持つ目的としての「自由」と「理想」と「夢」の追求によって 「真のフリーエネルギー」が生まれてこなくてはならない。

 

そして生物としての生命活動に必要である「真のフリーエネルギー」を如何にして得るのかは、それを実現可能にする「自由なる思想 」「自由なる精神 」「自由なる発想 」「自由なる生き方 」をもつ「自由人」のなかから創造されてくることが必要である。

 

何故なら、エネルギーを独占すれば絶大な「権力」と「利益」を得ることになる。石油会社、電力会社、ガス会社はエネルギー独占による大いなる利潤を上げることが可能となる。それは世界一の会社は石油販売会社であることからも理解できる。

 

しかし本来、石油も石炭もガスも「地球」が生み出した資源であり、全人類のものである。誰かが独占するものではないはずだ。富める者も貧しい者も地球の資源は「平等」に分配され「自由」に利用できなくてはならない。

 

人類の未来ためのエネルギーを考えることができるのは、全ての権威と我欲からの束縛から解き放たれた「自由人」にしかできない。

 

 

すでに全人類の豊かな未来のために「自由人」による

「真のフリー(自由)エネルギー」の開発は始まっている。

 

(完)

 

新エネルギー開発(1)

 

「藻がエネルギー源」世界初のビルが公開

WIRED.jp

2013/04/19

 

藻が入ったパネルでビルの前面を覆いエネルギー源のひとつとする、世界初のビルがハンブルグで公開された。

 

 

「藻が入ったパネルをエネルギー源のひとつとする世界初のビルが、ハンブルグで11月まで開催中の「国際建築見本市」で、工学技術企業Arup社によって公開された。

 

 「BIQ」ビルの陽のあたる面には、「第2の皮膚」として「バイオリアクター・ファサード」というパネルが設置されている。どちらかというとタンクに近いこのパネルには、日光で成長する藻が入っている(この藻は、送水ポンプで供給される二酸化炭素と栄養素も摂取する)。

 

 この藻は収穫後にパルプに変換され、バイオ燃料としてビルの中心部にある発電機で燃やされる(公式ページによると、藻からはバイオガスも生産される)。またそれ以外にも、パネルで太陽熱によって温水を生み出して直接利用するほか、80mの深さがある塩水で満たされた深井戸的構造を熱交換器として利用する。

 

 ビル全体がエネルギーを完全に自給できるよう設計されている。個々のサイズが2.5m×0.7m、総面積200平方メートルにおよぶこの藻のパネルは、ビル内の人々に影をもたらすという、心地よい副作用も提供している。」

 

 

 

新エネルギー開発(2)

 

「電力網の再発明」を狙う、少壮の天才女性科学者:ダニエル・フォン

2012.7.5 THU

 

TEXT BY CALEB GARLING
PHOTO BY WIRED/ARIEL ZAMBELICH
TRANSLATION BY KO NAKAMURA

WIRED NEWS(ENGLISH)

 

ダニエル・フォンは、圧縮空気を詰め込んだ巨大なタンクを利用し、電力網をまったく新しいものに作り替えることを狙っている。


ライトセイル・エナジー共同創業者のダニエル・フォンが12歳になったとき、母親のトゥルーディ・フォンは娘を直接大学に進ませたいと考えた。

ダニエルは高校卒業生を対象にした学業適性試験でも、すでに上位1%に入る結果を出していた。しかし、担任の教師は「ダニエルをまずはハイスクールに入れたほうがいい」「直接大学に行かせたら、彼女の教育が台無しになる」として母親の考えに反対。それでも、結局ダニエルは直接大学に進むことになった。自分も15歳で大学に入学した母親のトゥルーディは、この当時のことを振り返って、こう説明している。「自分の子どもを、あと6年もくだらない環境に置かなくてはならない理由は何だろう」「自分の子どもが嫌な目に遭うような世界──頭がきれることがかえっていじめられる原因になるような世界に、彼女を進ませたりはしなかった」

その後、ダニエルはカナダのダルハウジー大学を卒業し、17歳でプリンストン大学大学院に進むと、プラズマ物理研究室で博士課程の勉強を始めたが、結局ここを中退することに(学術研究の世界も小学校と同じようにつまらないと思ったのが理由)。そして20歳の時にライトセイル・エナジー(以下、ライトセイル)というヴェンチャー企業を知人と創業し、現在は同社の主席科学者(Chief Scientist)として働いている。

カリフォルニア州バークレイにあるこの小さなヴェンチャー企業は、ダニエルの教育にも劣らないほど型破りなアイデアを実現するために立ち上げられた。そのアイデアとは、世界中の余剰エネルギーを圧縮空気にして巨大なタンクに保存する、というもの。この蓄電用タンクを風力発電や太陽光発電装置に接続し、生み出されたエネルギーを電力がもっとも必要とされる時に備え、蓄えておけるようにする──ライトセイルではそんな雨水の貯水タンクにも似た蓄電装置の開発と普及を目指している。

主要な再生可能エネルギー源とされる風力発電や太陽光発電にも、発電量が一定しないという弱点がある。しかし、ライトセイルが実現を目指す圧縮空気タンクが使えるようになれば、こうした弱点も解決され、電力系統(送配電網)はいまよりずっと効率的なものになる。そして、それが最終的には世界をもっと環境に優しい場所に変えることにつながる。ダニエルやライトセイルの仲間はそう説明する。

2010年に、ダニエルと仲間たちは、エネルギーを圧縮空気に変えて保存するというこのアイデアを、米エネルギー省(DOE)の先端研究計画局(Advanced Research Projects Agency:ARPA)に持ち込み、研究開発助成金の支給を求めた。それに対し、DOEではこの申請を却下。ダニエルたちは会社経営には不向きで、またこのアイデアはうまくいかず、空気圧縮装置も爆発する可能性が高い。ARPAの役人はそう判断した。

しかし、ダニエルはそんな意見に耳を貸したりはしなかった(そんなところは母親譲りらしい)。彼女は、グリーンテクノロジー分野への投資で知られるヴェンチャーキャピタル、コースラ・パートナーズ(かつてサンマイクロシステムズを創業した4人組の1人であるビノッド・コースラがその後立ち上げたVC)から1500万ドルの投資を引き出した。現在、彼女は総勢32人のチームで、電力網をまったく新しいものに作り替えるという計画を先へと推し進めつつある。ダニエルの考えでは、圧縮空気タンクの潜在的市場規模は今後20年間で1兆ドルを超える可能性があるという。

「人間は臆病で過剰に反応しやすいもの。だから、自分自身のリソースと、そして本物の取り組みを手にしていれば、あとは世間の人たちがどう思おうが関係ない。人がどう思うかというのは、だいたいが『戦うか、それとも逃げるか』ととっさに判断する神経反射みたいなものだから」

 

ダニエルたちが実現しようとしている技術は、ある意味で先祖返りともいえる。すでに19世紀後半には、圧縮空気タンクを使ったエネルギーの保存が実際に行われていた。その当時、パリや英バーミンガムから、アルゼンチンのブエノスアイレスまで、世界中の都市にこうしたタンクが設置されていた。また、ドイツでは30年ほど前から同様の技術が使われてきており、1991年には米国でもアラバマ州の電力会社が同様の蓄電施設を使い始めている。

エネルギーを圧縮空気に変えてタンクに保存する──このアイデア自体はシンプルなもの。電力源があればこのタンクにはどんなエネルギーでも保存できる──ガスや石炭を燃やしてつくった電気であろうと、あるいは風力発電などでできた電気であろうと関係ない。その仕組みはこんな感じだ──高校の物理の授業で習ったように、空気を圧縮すると温度が上昇する(自転車のタイヤに空気を入れる時のことを思い出してもいいが)。そして、保存した熱は、あとでエネルギーが必要になったときに電力に戻すことができる。これはバネを縮めたり、逆に緩めたりする感覚にも少し似ている。

ただし、いくつか問題もある──エネルギーを転換するたびにその一部が失われること、そしてタンクで保存中の空気は熱が失われることなど。この変換・保存効率の悪さから、これまで圧縮空気タンクが大規模に普及することはなかった。現在の圧縮空気タンクをつかったシステムでは、当初の発電量の50%以上が失われることもめずらしくない。いったん保存したエネルギーを後で電気として取り出す際に、あらためて発電機を回すことも効率低下の一因になっている。

1700年代以降、エネルギー保存のより効率的な方法を見つけようと、たくさんの科学者が悪戦苦闘してきた。ガルヴァーニの電池から、現代のバッテリーまで、さまざまな方法が考え出されたが、どの場合も同じ問題に突き当たった。どうすれば限りなくロスをゼロに近づけられるのか。この点に関して、ライトセイルのCEOを務めるスティーヴ・クレイン(地球物理学の博士号の持ち主でもある)は次のように言っている。「ダニエル・フォンは、この謎を解くための鍵の、少なくともその一部はすでに手にしている」「こういう言い方をすると少し傲慢に聞こえるかもしれないが、ダニエルはエジソンやほかの連中でも解決できなかった問題をすでにうまく解決していると、私はそう思っている」。

ダニエルがみつけた問題解決の鍵は水の追加──つまり、密度の高い霧状の水分を圧縮空気のタンク内にスプレーするというやり方で、これなら空気の圧縮中に発生する熱が水分に吸収される。この水分は、空気(気体)にくらべてはるかに効率よく熱を保存することができる。さらに、この霧状の水分のおかげでライトセイルのプロトタイプでは、エネルギーの保存や回収が従来の装置に比べてずっと容易にできるという。

 

このプロトタイプでは空気を圧縮・保存しても、タンクの周囲の空気は10〜20度しか温度が上昇しない。数千度も上昇する他の仕組みとはその点が異なっている。さらに、このプロトタイプでは1立方インチあたり3,000ポンド程度の圧力になるまで空気を圧縮する(ダニエルはもっと高い圧力にしたいと考えている)が、エネルギーを保存する温度が低い分、タンクの耐圧も簡単になるという。他の圧縮空気をつかったシステムのなかには、タンクを地下深くに埋め込み、その圧力でタンクの爆発を防止するといったものもある。それに対して、ライトセイルのプロトタイプは地上に設置しても問題ないもので、その分コストも安く済むという。貯蔵したエネルギーを取り出し電気として使いたいときには、逆の手順を踏むだけでいい。

ただし、難しいのは圧縮空気の保存や取り出しの際に、どれだけの水分を加えればいいかという点で、ライトセイルではこの適正値を見つけるために40種類ちかいノズル(吹き出し口)を試してみたという(それ以外に、さまざまな形状のタンクを設計したことは言うまでもない)。こうした実験を積み重ねた結果、ライトセイルのシステムは、当初の35%程度から、いまでは約70%まで圧縮空気(エネルギー保存)の効率が高まっていると、彼女は説明している。

そんなダニエル・フォンのことを、スチームパンク小説の主人公みたいだと思う読者もいるかもしれない。近未来の世界を舞台にビクトリア朝時代の技術を蘇らせるSF小説の主人公のようだと。しかし、彼女がライトセイルで開発したプロトタイプは、空想の産物ではない。

彼女はもともと、この圧縮空気のタンクを自動車に積もうと考えていた。そして自分がロールモデル(お手本)として尊敬するイーロン・マスク──電気自動車のパイオニア、テスラ・モーターズの創業者に提案をぶつけてみることにした。内燃機関や充電式バッテリーの代わりに圧縮空気を詰め込んだタンクをクルマに載せる、熱せられた空気でピストンを動かすような新しいエンジンを積んだ自動車を。

だが結局、この事業化のアイデアはボツになった。長い歴史をもつ自動車メーカーを順番にまわって、圧縮空気のタンクを積むよう説得していく作業は至難の業と思えたからだった。そこでダニエルは別の至難の業──電力網の再発明を思いついたというわけだ。

 

 

新エネルギー開発(3)

 

世界最薄の魔法の素材グラフェンが、低コストで海水を淡水に!

2013.3.30 SAT

 

ミサイル製造メーカーであるロッキード・マーティン社が、逆浸透膜よりもずっとコストのかからないフィルターを使って海水を淡水化する方法を発見したと発表している。

 

TEXT BY ALESSIO LANA
TRANSLATION BY TAKESHI OTOSHI

WIRED NEWS (ITALIAN)

Quantum Hydrogen on Graphene” BY UCL Mathematical and Physical Sciences (CC:BY-SA)

 

 

ミサイルや軍用機の製造メーカーから、ローコストの海水淡水化装置の開発者になる道程は長そうに見えるが、それほどでもないようだ。ロッキード・マーティン社がそれを証明している。同社は有名な航空宇宙技術の企業で、アメリカ軍の兵器や飛行機の主要な供給者だが、エネルギーや環境の観点でコストを下げながら、海水から塩を取り除くシステムを開発したことを発表した。

事実この企業は、1nm(ナノメートル:1mの10億分の1)の大きさの穴の開いたフィルターをつくる手法を発明した。水を通すには十分な大きさだが、海水の中に含まれる塩分には小さすぎるのだ。このため、遮断されて膜の上に残ることになる。

2つ目のポイントは、こうした小さい穴をグラフェン(日本版記事)上につくることができることだ。この素材によって、水にフィルターを通過させるのに必要なエネルギーを減らすことができる。原子1つ分の厚さしかない非常に薄いシートを得ることができるため、外的な要因に頼らずに通過させることができるのだ。

このフィルターは「流通している最も優秀なフィルターよりも500倍薄く、何千倍も丈夫」で、「塩を通過させるのに必要なエネルギーと圧力は100分の1になります」と、研究の中心人物のひとりであるジョン・ステットソンはコメントしている。

要するに、コストのかかる逆浸透膜を使わずに炭水化した水を得ることができるハイテクな濾過器によって、非常に貧しい国々が、信じられないほど控え目なコストで飲料水を得る助けとなることができるだろう。

ニュースはアメリカのメディアで広まった。とりわけ軍事機械専門の企業と、何百万人もの人々の命を救うことができるかもしれない技術の不釣り合いな組み合わせのためだ。しかし、わたしたちの近くに迫っている悲劇的な状況に対する経済的な解決手段を見つけることが重要だからでもある。

国連によると、現在7億8,000万人の人々が飲料水を利用できていない。また専門家は2040年までに、利用可能な水が地球全体の需要よりも少なくなると主張している。従って飲料水だけでなく、食料や電気の生産に必要な水の不足も問題となるのだ。

いまのところ、ロッキード・マーティン社はこの新しい製品を商品化するかどうか、それがいつになるかを発表していないが、さまざまなニュースが伝えているように、最初のテストは今年の末には始まるだろう。そのときを、地球は待っている。

 

 

新エネルギー開発(4)

2013.4.4 THU

太陽熱発電の人工島、スイスの湖で建設

 

スイス企業2社が今年、スイスの湖の上に集光型太陽熱発電(CSP)技術をテストする3つの人工島を建設する。

 

WIRED NEWS (ENGLISH)

 

 


スイスの企業2社が今年、スイス西部にあるヌーシャテル湖にそれぞれ100枚の集光パネルを設置した3つの人工島「ソーラー・アイランド」を建設する。

エネルギー企業Viteos社と太陽光発電専門のNolaris社が提携して建設する人工島は、それぞれが直径25mで、集光型太陽熱発電(CSP)技術をテストする研究所として利用される。CSP施設では太陽光を集光してボイラーで蒸気を発生させ、この蒸気がパイプラインを通じて海岸にある施設に送られ、蒸気タービンを駆動して発電する。

3つのソーラー・アイランドは2013年8月に始動し、3つの「浮かぶ研究所」が同技術の実現可能性(と陸地への送電に必要なインフラ)の試験を行う予定だ。

各島の100枚の集光パネルはそれぞれ、45度の角度に設置される。島は湖底に碇で固定されるが、島全体が太陽の方向に合わせて220度回転可能で、日中利用可能な太陽エネルギーの量を最適化できる。(水上では、複雑な追跡システムを使わなくても、太陽の動きに合わせてプラットフォーム全体を動かし、発電効率を最大化できることが利点とされている(日本語版記事)。)

この構想を発案したのは、スイスの研究者トーマス・ヒンダリングだ。同氏は2008年のWIRED記事(リンクは日本語版)で、メガワット級の発電を比較的安価につくりだすことができると主張している。当時の同氏は、民間研究機関Centre Suisse d’Electronique et de Microtechnique(CSEM)の最高経営責任者で、アラブ首長国連邦からプロトタイプ建設のための資金をすでに得たと述べていた。同国の首都アブダビには2009年にソーラー・アイランドのプロトタイプ施設が陸上に建設され、それ以来、太陽光の向きに合わせて回転を続けている。

ヒンダリング氏は2010年にCSEM社を去り、Nolaris社を創設して、Viteos社から1億スイスフラン(約98億円)の投資を集めた

英国企業ZM Architecture社も、同様の構想を持っている。同社は、使用されていない運河や河川に設置して地元に電力を供給できるソーラー「リリー・パッド(睡蓮の葉)」構想を提案している。

 

ヌーシャテル湖は面積218.3平方キロメートル。湖全域がスイスにある湖としてはスイス最大。人工島は、ボート乗り場や遊泳者から離れた下水処理施設の近くに建てられるという。


 

陸上に建設されたプロトタイプ

勝手創千界への

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2013年

6月

09日

勝手創千界から世界へ

この世界が持つ多くの問題への解決は待っていては果たせない

より良き社会を目指して我が「勝手自由なる提案」を創り上げていく

そして「勝手創千界」の描く世界から解決に向けての一歩を踏み出す

10 コメント

2013年

1月

01日

勝手にエネルギー論を構築する

人類の行く末は「エネルギー」を如何に獲得していくかである。

日本の社会も経済も「エネルギー問題」の解決抜きには語れない。

6 コメント

2012年

10月

02日

新しいエネルギー開発に向けて

「水危機」と「エネルギー危機」が目前に迫っている。この二つの「危機」だけでも「人類の生存基盤」の危機である。 一刻も早く、地球と人類にとって安全・安心な「自然エネルギー」「再生可能エネルギー」の開発が求められている。

10年、100年先の「危機管理」として、今から行動しなければ遅いことは明白だ。

「消費社会」から「循環社会」「持続可能社会」「自然共生社会」「エネルギー自立社会」へ向けての「意識改革」と「構造改革」が重要である。

7 コメント

2012年

7月

08日

新しい日本改造に向けて

国の言う「国民のための判断」が本当でないことが明らかにされているいま

国民の持つ価値観として、何が大事で何が大事でないかという判断や、ものごとの優先順位づけ、ものごとの重み付けの体系の価値判断から、3.11震災を契機にした「新しい価値観」と「国民全体の幸福度」についての「提言」が、いまこそ日本に必要である。

10 コメント

2012年

6月

04日

勝手に発想法を研究する

差し迫る「少子高齢化の縮小社会への突入」「産業の空洞化」「エネルギー問題」「雇用問題」「財政問題」等々・・・日本社会が抱える問題は多岐に渡るが、政治や行政や官僚に「問題解決能力」の欠如が著しい。

さらに日本の技術を支える産業界や学界の「研究開発機関」においても「劣化」が進んでいる。

今こそ「フロンティア精神」と「新しい発想」が連動して「革新的なイノベーション技術」を生み出していくことが必要だ。

6 コメント

2012年

5月

01日

自然エネルギーと共に生きる

日本の自立と未来を切り開くためには、日本の国土に適合した再生可能エネルギーの社会が必要であり、最先端の日本技術を結集して「世界に誇れる日本」を創っていかなければならない。

15 コメント

2012年

4月

07日

勝手創千界から「尊敬される日本」へ

まず、現状のまま進行した100年後の日本の未来を想定し、その想定社会状況から、今必要な「方策」を考えてゆく視点が必要ではないかと思っています。新しい視点が必要です。

「勝手創千界」による「勝手な発想」が「脳内停止」状態の人々に「インパクト」を与えなくてはいけません。

13 コメント

2012年

3月

11日

3.11震災から海上都市計画へ

3.11震災を契機として、日本という国家のもつ様々な問題点が明らかにされ、新しい国家像が求められている。たぶんこのままでは、さらに日本の解体状況は進んでいくだろう。ラブーン海上都市計画がひとつの方向性を提示できればと思う。

8 コメント

2012年

2月

19日

勝手に復興計画 in 石巻を提案

3.11震災からの新しきまちづくりとして「勝手に復興計画 in 石巻」を発進いたします。

6 コメント

2011年

12月

31日

ホームページ開設

3.11震災以降、如何にすれば「津波につよいまち」が可能なのか?考えてきました。

その「ひとつの答え」を提示できればと思います。実現に向けて多くの人の意見を求めています。

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