マイジェネレーター開発への道

 

マイジェネレータ開発への道 2016/07/10

 

 

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「ファブラボ」が生まれた理由

個人による自由なものづくりの可能性を拡げ、『自分たちの使うものを、使う人自身がつくる文化』

 

 

 田中浩也=慶應義塾大学環境情報学部 2016/06/20

 

「ファブラボ」とは何か

 

 今思えば、2010 年に筆者らが日本で初めて「ファブラボ」の準備を始めた当時、この言葉、そしてコンセプトを知る人はまだとても少なかった。しかし6年が過ぎた今、ファブラボは筆者が知る限り日本各地に16 か所(準備中も合わせれば30か所、世界には約700 か所、またファブラボ以外の「ファブ施設」まで概念を広げれば、国内にも100 か所以上が存在する。その地図は文献(1)に公開。)まで草の根で輪が広がり、その活動は政府の報告書にも頻繁に取り上げられるようになった(2)~(4)。2015 年の春、筆者が大学1 年生の授業で「ファブラボを知っていますか?」と質問を投げ掛けてみたところ、およそ半数の学生が手を挙げていた。書籍・雑誌・メディアでの紹介も進み、国際会議・国内会議も開催し、その様々な可能性を議論し実践してきたことが、ある程度実を結んでいるのだろうと考えている(5)、(6)。

 

 しかし、改めて、そして何度でも、繰り返し問うてみたい。「ファブラボ」とは何だろうか? これは、この原稿を読まれているあなたにも、そして実は筆者自身にも、依然として開かれた問いなのだ。

 

 筆者ら有志メンバーで運営している「ファブラボ・ジャパン・ネットワーク」の公式ホームページ上には、次のような説明を掲載している。「ファブラボは、デジタルからアナログまでの多様な工作機械を備えた、実験的な市民工房のネットワークです。個人による自由なものづくりの可能性を拡げ、『自分たちの使うものを、使う人自身がつくる文化』を醸成することを目指しています」。

 

 これは2012年の時点でメンバーで話し合った末の文言だった。ここで言う、アナログな工作ツールとは、のこぎりややすり、はさみなどであり、そしてディジタルな工作機械とは、近年になって急速に認知が進んだ「3Dプリンタ」や「レーザカッター」「CNCルータ」「ディジタル刺しゅうミシン」などディジタルデータから物質を加工する技術群を指す。3Dプリンタを含むディジタル工作機械は、過去から存在していたもので、特に最近登場したというわけではないが、一昔前までは、ほとんどが数百万円か数千万円オーダであり、企業だけが試作目的で所有している状況であった。しかし、特許の期間満了等幾つかの要因があって、2000年代にこれらのオープンソース化・小形化・低価格化が一気に進んだ。現在では10万円を切る価格で家電量販店でも3Dプリンタが購入できる時代になり、「ディジタルデータからものを作る」機械に、市民が気軽にアクセスできる状況になってきた。

 

こうして、技術の展開だけを見れば、ディジタル工作機械が「企業向け」から「個人向け」へと展開してきた変化を指摘できるが、ファブラボの登場には、実はもう一方での社会の意識変化も大きく影響している。社会の側では、20世紀型の「個人」という概念、そしてそれとセットである「所有」という概念に揺らぎが生じているのだ。確かに工作機械は安くなったが、そこまで頻繁に使うわけではない個人向け工作機械を、一人一人が「個人で購入」して「所有」する必要は本当にあるのだろうか?また、個人的なものづくりをするためにも、それが個人的だからこそ、ソーシャルネットワーク等の「仲間」が必要なのではないだろうか?こうした一連の考え方が「ソーシャル」と呼ばれる時代のメインストリームとなった、「シェア=共有」のパラダイムである。

 

 こうしたことから、工作機械を共同で保有(シェア)し、仲間とともに実験し、分担して維持(メンテナンス)しようという発想が生まれる。そして更に、限られたメンバーだけに閉じるのではなく、参加したい人々に対して機会を常に開き、新たなコミュニティ形成にもつなげていこうという流れが生まれる。それぞれの地域コミュニティにおいて、ディジタルからアナログまでの多様な工作機械が一体何に使われるのか、どのように役立つのか、その可能性を様々な人々を包摂しながら開拓し、実験しよう、という意識が芽生えてくる。その方向性に共感した地域から、続々とファブラボが立ち上がってきたのである(図1)。以上が市民工房「ファブラボ」の最も簡単な説明と言えよう。

 

 この説明は、もちろん情報として誤りはない。実際、この説明に基づいた「ファブラボ」の理解が、一定程度国内に広がっていることも事実である。3Dプリンタやレーザカッターに触れてみたい、見てみたい、何か作ってみたい、とする人々がファブラボには毎日訪れている。

 

 しかし、ここで筆者は自省してみたいのだ。「3Dプリンタ」や「レーザカッター」といった機械が置いてありさえすれば、それが「ファブラボ」なのだろうか?直感的な答えは、もちろん否である。それだけでは単なる「サービス」にすぎないだろう。ファブラボが「ラボ(研究室、実験室)」であるための必要条件と十分条件は、同じではない。それがなぜ「ラボ」であるのか。

 

 そこで次は、まずファブラボの起源にまで遡ってみよう。

 

「ファブラボ」の誕生

 

 時は、2000年前後にまで遡る。パソコンとインターネットによる情報革命がまだ全盛の時代、恐らく次には「ディジタル工作機械」こそが、パソコンと同じように、小形化・低価格化そしてパーソナル化・デスクトップ化の歴史をたどるのではないか、と予測していた研究者がいた。マサチューセッツ工科大学教授のニール・ガーシェンフェルドである。元々は物理学者であり量子コンピュータを研究していた彼は、MITメディアラボに所属していたが、NSF(National Science Foundation)の資金を得てMITの中に新しい研究センター(Center for Bits and Atoms)を立ち上げることになった。そこで中核テーマに据えたのが、情報と物質をつなぐ新しい工作機械やその制御ソフトウェアなどの研究開発であった。

 

 程なくして研究活動が開始され、システムが完成し、電子回路から立体造形まで一通りのプロトタイピングを「個人」が行える技術環境を順調に開発することができた。開発目標が定まり、優秀な工学者が集まったこともあって、比較的順調に技術開発が進んだのであった。

 

 しかし、ここまで来て彼らはふと立ち止まるのである。

「このシステムは誰に何の目的で使ってもらえるのだろう?」

 

 確かに彼らは、企業しか使えなかった高価な技術を低価格化し、個人でも使えるようにダウンサイジング化することに成功した。それまでは企業しかできなかったようなプロトタイピング作業を個人でもできるようにすることを目指し、そうした開発目標を彼らは「技術的に」達成しつつあった。しかし彼らは、自分たちが作った進化した技術を使って、実際に自分たち以外のどのような個人が、社会の中で、どのような方法で、どのようなものを生み出すのかが、具体的にイメージできなかったのである。

 

 新技術は完成したが、実際の利活用のイメージが固まらない。こういう状況は、工学の研究者であれば、誰しもが思い当たることがあるだろう。最近であればこうした場面で、研究者自身が一生懸命「ユーザのペルソナ」を設定して利活用のシナリオを描き、ビデオを撮影して「こんな風に使われるんじゃないか」、「こんな風に使われるといいな」という想像を巡らし、それをビジョンとして提示するやり方が好まれる。そこには専ら技術に込めた「夢」や「期待」が色濃く表れる。SIGGRAPHやCHIといったインタラクションの学会ではこうした作法が広がりつつある。

 

 しかしニール・ガーシェンフェルドはそのやり方を選ばなかったのである。ここで全く別のアプローチが試されることになった。MITから電車で1時間ほどの場所にある地域コミュニティセンター「サウスエンドテクノロジーセンター」に、MITで開発した個人用工作機械と制御システムを全て設置し、近隣の市民に自由に、好きなように「使ってもらえるように」したのである。そこで日常生活の中で、現実に何が起こるのか、そして何が起こらないのかを、やや長い期間、観察することを通して、技術の利活用の可能性を、「架空の(頭で思い描いた)シナリオ」ではなく、「現実に根差したエビデンス」として捉えようと考えたのだった。そのときに設置された「実験的な市民工房」こそが、世界で最初の「ファブラボ」であった。

 

 設置された施設は、当時スラム街だったエリアの一角にある。(注:2016年現在はエリアの環境は大幅に改善されている。)治安は悪く、異なる国からやって来た移民の間の不信も強く、コミュニティは崩壊、そして学校に通うことのできない子供がたくさん住んでいた。道路の落書きが増え、ゴミは散乱し、小競り合いや事件も絶えない。そのような荒れた場所ではあったが、唯一、小さな学びのためのコミュニティセンターがあった。そこには、インターネットとパソコンが使えるITルーム、そして音楽室が設置されていた。ここに後追いでファブラボがインストールされたのである。こうして、大学(MIT)の中にあった機材を、「社会問題を抱えた地域」に持ち出し設置したことが、ファブラボの方向性を大きく決めることになる。

 

 結果として、そこで起こった技術の利活用のされ方は、ニール・ガーシェンフェルドの当初の想定を大きく上回るものであった。スラム街に作られたファブラボは、地域の子供や大人が毎日通う場所になり、「作った本人」の人生を劇的に変えるような、ユニークな電子ガジェット、プロダクト、デバイスの数々が次々に生まれた。作った本人はそのプロダクトのヘビーユーザとなり、その幾つかは販売されることにまでなった。他方、販売はされないが家庭や職場の環境を劇的に改善する一点ものも多数あった。いずれにせよ、ここには、アノニマスな「製品」ではなく、一人一人の「固有名(個人名)」と「ストーリー(ものがたり)」と「もの」とが不可分に基づいた個別一品生産の可能性が顕在化したのである。

 

 このことが理系の技術者であるニール・ガーシェンフェルドにもたらしたであろう意識変革は想像に難くない。一般的に、理系の研究者は「一般論」のわなにどうしても陥りがちな傾向を持つ。技術の使われ方を考える際にも、「世の中の多勢」つまり「平均的な大衆」像を脳内に勝手に作り上げてしまいがちである。しかしそうした「架空の想定」のあい路にはまり込むことなく、現実の中での、一人一人の顔、一人一人の人生に根差した「個別具体的」な、臨床的な世界へと着地したのがファブラボの功績であったと筆者は考える。つまりは、工学と文化人類学が接したのだ。

 

 彼は、ここで発見した、生き生きとした個人の顔の見える世界でのものづくりを「パーソナルファブリケーション」と名付け、「パーソナルコンピュータ」の歴史と並置するようにしてその社会がやってくる必然性を歴史的に語り起こし、世界に発表していくことになる(7)、(8)。

 

 この書籍の半分のパートは、技術体系を概説し、技術史を整理することに捧げられているが、残り半分のパートは、彼自身が活動の中で出会った世界中の具体的な「一人一人の名前」が章のタイトルとなって記述され、それぞれの背景や人生のストーリーが描かれている。不思議な形式の書籍である。

 

技術の使われ方が発見されるとき

 

 ファブラボ誕生の経緯からも言えることだが、新しい技術が社会に本格的に着地し、展開を始めるときとは、技術者が考えたのとは異なる「使い方」を、利用者の側によって見つけられたときなのではないだろうか。

 

 筆者を含め、技術者は、技術を進化させること自体に喜びを覚える存在であることは否定できない。しかし他方、その技術が本当に社会で活用されるためには、自分以外の、異なるタイプの「利用者」を見いだし、そうした人たちの参加を促し、行動を観察しながら、彼らが何をどう本当に求めているのかを見つけ出す必要がある。更には、技術の利活用例や新しい可能性を「共に」開拓していく姿勢こそが大切である。この考え方が、今、社会的にも大きくなってきていることは、近年のハッカソンやメーカソン、デザイン思考などの高まりを考えても明らかである。

 

 そうしたことから考えれば、ファブラボが単に3Dプリンタやレーザカッターといった「新技術」のアクセス(利用)を「社会(ここでは一般市民のこと)」に提供し、教育、啓発する“だけ”の施設であったとしたら、それはまだ不十分である。むしろ、まだ目的のはっきりしない段階の技術をいち早く取り入れ、その利活用(使い方)の可能性を市民が自由に実験し開拓できるようにして、そこから技術の新しい意味を生成・熟成させることこそがその本来の役割である。ここに、技術と社会の、どちらかが上位でどちらかが下位ではない、「双方向の」交流と貢献が生まれるはずなのだ。

 

 例えば次のような逸話がある。ファブラボでよく使われるようになった機械に「レーザカッター」がある。レーザカッターは、平面にレーザ光で彫りを入れるための機械であり、元々は看板や印鑑を作ることに多く使われていたものだ。小形レーザを購入するのはもっぱらそうした業者であったという。しかしファブラボに導入されて以後、レーザカッターは、小形マイクロコントローラArduinoのケースを作ったり、平面の部品を組み合わせて小さな箱を作ったりすることに使われるようになった。その理由の一つは、CADソフトウェアの進化にあった。2Dだけでなく3Dのデータが作りやすくなったことでこうした活用法が開拓されたのである。今や、Dukta Bendingという細い切り込みを木に入れる技法で三次元曲面を作り出せるまでになり、工芸作家やAppleまでもが注目する技術となった(後に、Appleはこの技術の特許を取得している)。レーザカッター販売業者の方々は、こうした3D目的での「利用」がされる日が来るとは、これまで夢にも想像していなかったと次々に驚きを口にする。技術の新たな利活用法をユーザが広げた例ではないだろうか。

 

 世界最古のファブラボは結果的にスラム街のコミュニティ再生に大きく貢献した。ほかにも、世界のファブラボでは、農業の問題、林業の問題、介護/看護の問題、伝統工芸の疲弊の問題などに対して、適切な新技術を、ちょうどいい距離感で結び付けながら、多くの人々の参加を促し、包摂を通じて解決できるように導く取組みが、今も多数進められている。

 

 「必要は発明の母」という言葉があるが、イノベーションは、ある固有の問題と向き合い、斬新な方法での解決を進めた際に起こりやすい。この場合、ソリューションとイノベーションは限りなく一つにまとまり、結晶化する。こうした作法は近年「Contextualized Innovation」と呼ばれて理論的な整理も行われつつある(9)。

 

 こうした際、社会問題は、大学の中や企業の研究所の中にないことは言うまでもないだろう。外のフィールドで起こっているのだ。そうしたことから、むしろイノベーションを促進するためにこそ、大学や企業の中ではなく、「固有の問題を抱えた地域や場所」が積極的に選ばれて、そうした場所にファブラボが設置されるという事例が海外で続いているのである。

 

 実際、ボストンのファブラボと前後するようにして作られた世界最古のファブラボは、一つはインドの山奥の小さな村の中、もう一つはノルウェー北部の小さな牧場の中に作られている。まだ水も完全に浄化されているわけではなく、電気も不安定なインドの山奥では、どう猛な犬を超音波で撃退する装置や、日光で調理をするためのソーラークッカー、自作のWiFiアンテナ、農業やかんがいの支援のための装置などがファブラボで日々作られている。ノルウェーのファブラボは山の湖のほとりにあるが、羊一頭一頭にGPSを取り付けて、その位置を記録するためのハイテク牧畜システムが構築されている。羊飼いによる現場でのイノベーション・ソリューションである。一次産業の問題を、現在のICTが解決しようとしているのである。

 

 その後、個人的なものづくりの世界はクリス・アンダーソンの「Makers」でも描かれ、個人メーカーによる「ハードウェアスタートアップ」の登場がニュースとなり、都内には大形のシェア工房・レンタル工房の設立が今も続いている(9)。しかし筆者は、人口の多い都市のオフィス街などではなく、病院や森の中といった、「固有の課題」を抱えた場所や地域の中にこそ、これからファブラボを多数設立すべきだと考えている。そこにこそニーズがある。

 

 「新技術」があり、新しい視点を持った「参加者」がいるだけではまだ足りない。解決したい「社会課題」があること。このことで初めて強度を持った「プロジェクト」が持続的に生まれる環境になるのだ。

 

 これから、ファブラボは「ものづくり施設」ではなく、「課題解決ラボ」に近づいていくだろう(10)。筆者はそういった希望を込めて、ニール・ガーシェンフェルドの唱えた「パーソナルファブリケーション(個人的なものづくり)」を、「ソーシャルファブリケーション(社会的なものづくり)」に昇華させたいと、技術と社会の両面からの研究活動を実践している。それこそが、課題先進国と言われる日本でファブラボを展開する筆者らの役割でもあると思うのだ。

 

文献

(1)Fab Map, http://fablabjapan.org/2014/12/07/post-5356/

(2)総務省,“ファブ社会の展望に関する検討会,”http://www.soumu.go.jp/main_sosiki/kenkyu/fab/

(3)総務省,“ファブ社会の基盤設計に関する検討会,”http://www.soumu.go.jp/main_sosiki/kenkyu/fab_kiban/index.html

(4)経済産業省,“新ものづくり研究会,”http://www.meti.go.jp/committee/kenkyukai/seisan/new_mono/report01.html

(5)渡辺ゆうか,津田和俊,岩嵜博論,すすたわり,水野大二郎,太田知也,松井茂,久保田晃弘,城一裕,FABに何が可能か「つくりながらいきる」21世紀の野生の思考,田中浩也,門田和雄(編),フィルムアート社,東京,2013.

(6)Fabの本制作委員会,実践FABプロジェクトノート 3Dプリンターやレーザーカッターをつかったデジタルファブリケーションのアイディア40,グラフィック社,東京,2013.

(7)ニール・ガーシェンフェルド,Fab─パーソナルコンピュータからパーソナルファブリケーションへ,田中浩也(監修),オライリージャパン,東京,2012.

(8)田中浩也,FabLife─デジタルファブリケーションから生まれる「つくりかたの未来」,オライリージャパン,東京,2012.

(9)クリス・アンダーソン,MAKERS─21世紀の産業革命が始まる,関美和(訳),NHK出版,東京,2012.

(10)徳島泰,“‘コンテキスチュアライズド・イノベーション’環境の構築による経済開発:フィリピン共和国ボホール州における『FabLabを用いたイノベーション環境構築による貧困削減プロジェクト』,”2015.http://jicari.jica.go.jp/ja/topic/post_226.html

 

http://techon.nikkeibp.co.jp/atcl/feature/15/051700030/051700001/

 

ファブラボについて

平成25年版 情報通信白書より

 

・「ファブラボ」(Fab Lab)とは、デジタル・ファブリケーション(パソコン制御のデジタル工作機械)を揃え、市民が発明を起こすことを目的とした地域工房の名称である。

 

・コンピュータの進化が巨大なメインフレームコンピューターから個人用のパーソナルコンピューターのように小型化・民主化してきたことになぞらえ、いずれ工作機械も、現在工場に置かれているような巨大なものから個人用のパーソナルなものへと進化していくことを予想した。

 

・デジタル・ファブリケーションの本質は、「データをものにし、ものをデータにすることである」と述べた。ものがデータとして記述されれば、物理的な輸送を伴わずに、メールで転送ができるようになる。

 

・「計算のデジタル化(論理計算がアナログからデジタルに変化したこと)」「通信のデジタル化(電話回線がアナログからデジタルに変化したこと)」に続く、第3の「製造のデジタル化(物質を加工構成する方法がアナログからデジタルに変化したこと)」

 

・ラボを設置したところ、意欲ある市民が通う溜まり場となり、大学で行われる学術研究とは異なる意味で、現場指向の「草の根発明」が多数起こされたという。

 

・「Self Assembly」(自己組み立て・自己組織化)するマテリアル(素材)の研究

 

 

第1節 新たなICTトレンド=「スマートICT」が生み出す日本の元気と成長

トピック ファブラボについて34

A ファブラボの概要

「ファブラボ」(Fab Lab)とは、デジタル・ファブリケーション(パソコン制御のデジタル工作機械)を揃え、市民が発明を起こすことを目的とした地域工房の名称である。こうしたラボの概念を提唱したのはマサチューセッツ工科大学(MIT)のビット・アンド・アトムズ・センター所長のニール・ガーシェンフェルド氏であり、同氏が世界で最初のファブラボをボストンの旧スラム街とインドの田舎の村に設置したのは1998年のことであった。同氏は、コンピュータの進化が巨大なメインフレームコンピューターから個人用のパーソナルコンピューターのように小型化・民主化してきたことになぞらえ、いずれ工作機械も、現在工場に置かれているような巨大なものから個人用のパーソナルなものへと進化していくことを予想した。その現場検証のためにこうした場所にラボを設置したところ、意欲ある市民が通う溜まり場となり、大学で行われる学術研究とは異なる意味で、現場指向の「草の根発明」が多数起こされたという。

その後同氏は、個人的な人脈をつたって、ガーナ、ノルウェー、南アフリカ、ニューヨーク郊外などにファブラボを設置していった。そのような経験を同氏がまとめ、著書35として出版したところ、その概念が世界に知られることになり、世界各地で自発的にファブラボを立ち上げる動きが起こり始めた。ファブラボはフランチャイズではなく、「ファブラボ憲章」に従えば誰でも名乗り、立ち上げることができる施設である。2013年現在、世界50か国以上に200カ所以上のファブラボが存在する36

その運営形態はさまざまで、政府や市がバックアップしているもの、大学が支援しているもの、美術館・科学館・図書館の中にあるもの、NPOやNGOが管理しているものから、個人的なパトロンの支援によるものまでがある。ファブラボでは「グローバルな情報共有(世界に広がるラボ間での交流)」と、「ローカルな市民へのアクセス」(市民がデジタル工作機械に触れる機会をつくること)」の2つの原則を掲げており、大学や企業の中に閉じた状態で運営されているラボのことはファブラボとは呼ばない。

世界のファブラボでは、毎年国際集会を開いており、そこでファブラボ憲章も議論されている。また、ファブラボでは世界共通のロゴを用いているが、そのロゴは「MAKE(作る)」「LEARN(学ぶ)」「SHARE(分かち合う)」の3つのコンセプトが具現化されたものになっている。

「ファブラボを名乗る」ために備えなければならない工作機器として、レーザーカッター、CNCミリングマシン、CNCルーター、ペーパーカッター、電子工作機材一式及びビデオ会議システムが指定されている。

多くのファブラボに3Dプリンターが導入されているが、指定機材リストに含まれていない(2012年時点)。市場で販売されている3Dプリンターは高価であり、製造時間が長く、材料費も高く、通常は大量生産のための型の製造に利用されているためである。

図表1 ファブラボのロゴ
図表2 ファブラボに備えられている機材

B ファブラボの基礎研究

世界にファブラボが増えていくことに呼応するように、新しい学術分野の創成が議論されるようになった。2013年3月、MITビット・アンド・アトムズ・センターはEXECUTIVE OFFICE of the PRESIDENT of the UNITED STATESと共催で、「デジタル・ファブリケーションの科学」と題されたイベント37を開催した。

米国では現在、オバマ大統領が先頭に立って、「製造イノベーション推進機構」(NAMII : National Additive Manufacturing Innovation Institute)を2012年8月16日にオハイオ州ヤングスタウンに設置し、そこでチタンやインコネルなどを用いる超高性能3次元プリンター(Additive Manufacturing:付加製造方式)の研究が行われている。ボーイングやIBM、カーネギーメロン大学などの大企業や大学、非営利団体からなるコンソーシアムからの資金に加え、米国防総省はNAMIIを軌道に乗せるために3000万ドルを提供している。3Dプリンターへの興味を既に示している米航空宇宙局(NASA)や米国立科学財団(NSF)なども資金提供する予定である。

しかし、ファブラボの提唱者ニール・ガーシェンフェルド氏は「3Dプリンティングはデジタル・ファブリケーションの中の一部でしかない」と警鐘を鳴らし、デジタル・ファブリケーションの本質は、「データをものにし、ものをデータにすることである」と述べた。ものがデータとして記述されれば、物理的な輸送を伴わずに、メールで転送ができるようになる。また、データをものとして出力する方法は、3Dプリンティングだけではなく、レーザーカッター、CNCミリングマシン、ミシン、編み機など様々な方法がある。

むしろ同氏の研究上の関心は「いかにしてものをデジタル化できるか」であり、それは「計算のデジタル化(論理計算がアナログからデジタルに変化したこと)」「通信のデジタル化(電話回線がアナログからデジタルに変化したこと)」に続く、第3の「製造のデジタル化(物質を加工構成する方法がアナログからデジタルに変化したこと)」であるとされる。

同氏のいう「製造のデジタル化」を実現するためには、3Dプリンティングにより、ものを出力するだけではなく、それを再び分解して材料にまで戻す技術の開発が鍵であるとし、このイベントでも「Self Assembly」(自己組み立て・自己組織化)するマテリアル(素材)の研究が様々なスケールに渡って紹介された。

また、会議は学術的な集会であったにもかかわらず、市民工房「ファブラボ」の代表者も、米国各地やロシア、スペイン等から集結していた。ファブラボが現場での実践知を育むとともに、かつその現場で起こった問題や改善点を次なる基礎研究のテーマへと反映させることにより「フィールド型研究」の拠点にもなっている。大学での研究と現場での知とが混然一体となっている現在の状況が見て取れる。

C ファブラボの政策

これらの科学技術政策の動きに加えて、米国では人材の育成が重要であるとし、米民主党のBill Foster議員が中心となって、これまで草の根であったファブラボの活動を、国策として「National Fab Lab Network」を立ち上げることが宣言された38。このNational Fab Lab Networkでは、70万人に一つのファブラボを作ることをゴールとしており、これは新しい「図書館のようなもの」と喩えられている。

上述した米国の政策に加えて、都市政策の中心にファブラボを据える事例も出てきている。その一つはスペインのバルセロナであり、10年前からバルセロナでファブラボを運営してきたヴィンセント・ギャラットは、昨年、市のシティ・アーキテクトに任命された。そして、バルセロナ市内に5~6箇所のタイプの異なるファブラボを設置することが予定されている。また、ロシアでは、モスクワ市内に20箇所のファブラボを作ることを支援する声明を発表し、ロシア全域に100箇所のファブラボの設置が予定されている。

このようにして、現在各国で急速に施策に取り入れられているファブラボであるが、過去10年間は専ら草の根の取組であった。米国内に限れば、各地のファブラボを精神的に支えてきたキーワードは「STEM(Science, Technology, Engineering, Math)」であった。STEMは技術離れ、理科離れを食い止めるための人材育成の仕組であり、オバマ大統領も頻繁に言及している制度である。米国のファブラボの多くは、地域の市民や子供(移民を含む)に、科学技術を教えながら包摂するためのコミュニティリソースとして機能している。

D 日本国内のファブラボ

日本国内では、2010年に有志団体「Fab Lab Japan」が設立され、日本におけるファブラボの実現の形について議論がなされてきた。そして、2011年に、日本初のファブラボが鎌倉と筑波に誕生したのを皮切りに、2012年にはファブラボ渋谷が、2013年には大阪にファブラボ北加賀屋が誕生した。

それらのラボを運営する中心人物は、有志団体「Fab Lab Japan」の設立当時からのメンバーであるが、ファブラボの運営には、間接的に大学が関わっている。ファブラボ鎌倉は慶應義塾大学SFC,ファブラボつくばは筑波大学、ファブラボ渋谷は多摩美術大学、ファブラボ北加賀屋は大阪大学と人的な交流がある。

現在では、ファブラボの概念が日本各地に広がっており、各地でファブラボの設立の動きが見られる。

図表3 日本におけるファブラボ(Fab Lab渋谷)

 


34 本トピックは、慶應義塾大学田中浩也准教授の協力を得て執筆した。

35 「FAB―From personal computer to personal fabrication」

36 「地球上のファブラボ」インタラクティブマップ(http://maps.google.com/maps/ms?ie=UTF&msa=0&msid=100531702172447774282.00044fdbd79d493ad9600別ウィンドウで開きます

37 http://cba.mit.edu/events/13.03.scifab/index.html別ウィンドウで開きます

38 http://3dprintingindustry.com/2013/03/20/rep-foster-introduces-bipartisan-legislation-to-promote-advanced-manufacturing-in-america/

 

http://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/whitepaper/ja/h25/html/nc111330.html

 

思いを形にする

 

何かこういうものを作りたいと考えたとき、個人は「日曜大工」や「DIY」で資材や工具を購入し、手作りとして簡単なモノを作ることは出来た。複雑な金属加工や電子回路が必要な工業製品などは、これまで個人で作ることは不可能であった。複雑で難しいモノの製作は、高価な製作機械を持つ企業やプロに任せるしかなかったが「パーソナルファブリケーション」という個人によるモノづくりの場である「ファブラボ」の登場と活用により個人的なものづくりが可能な新たな製造の時代が到来した。

 

個々の持つ思い(精神)を、様々な形(物質)にすることが可能な道具と技術を手にし、この世に唯一のモノ(精神と物質のエネルギー融合体)を創り出すことが、人の持つ本来のモノづくりという生産活動である。

 

生産活動とは人間が生きるため、また社会が存続するためには常にさまざまな食料、衣服などの生活手段や商品・サービスが必要になる。原材料や資本、土地、労働力などを用いてこれを作り出すこと、または作り出す過程が生産と呼ばれる。経済学においては、生産に伴い商品には付加価値が付与されると考えられている。

 

生産活動としては、以下のものが挙げられる。

 

第一次産業

農・林業 - 農産物を栽培・育成し、収穫すること。

水産業 - 魚介類を養殖・収穫すること。

第二次産業

鉱業 - 地下資源を採掘・精錬すること。

製造業 - 原材料・部品を組立・加工すること。

建設業 - 建物・施設等を建築・建設すること。

第二次産業の生産は製造ともいう。

第三次産業

サービス業 - サービスを提供すること。

第三次産業はサービスの特性上(在庫ができない)、生産=出荷(提供)=費消(使用)となる。

 

生産とは工場において材料から部品、製品などの商材を作る行為である。

 

モノづくりと経済活動

 

企業の大量生産によるモノづくりの一方で、職人の手づくりによる一品生産が続けられている。人の想像力と技能から生まれる「モノ」は無くなることはなく、新たな生産技術が進化し、効率的な技術の進歩によって多くの製品が経済活動として生産、販売され、消費されていく。

 

インダストリー4.0

 

第一次産業革命では水・蒸気を動力源とした機械を使った生産の事を指し、第二次産業革命では電気を使い機械を動かして分業の仕組みを取り入れたことにより大量生産(マス・プロダクション)が可能となり、そして第三次産業革命はコンピューターエレクトロニクスを使ったオートメーションが実現された。 インダストリー4.0はそれに続く「第四次産業革命」という意味合いで名づけられたものである。

 

IoT

 

モノのインターネット(Internet of Things、IoT)は、様々な「モノ(物)」がインターネットに接続され(単に繋がるだけではなく、モノがインターネットのように繋がる)、情報交換することにより相互に制御する仕組みである。それによる社会の実現を指す。

 

AI

 

人工知能(artificial intelligence、AI)とは、人工的にコンピュータ上などで人間と同様の知能を実現させようという試み、或いはそのための一連の基礎技術を指す。

 

 3DCAD

 

「パーソナルファブリケーション(個人的なものづくり)」に必要な技術は、個人が3DCADを使いこなすことが出来るかである。これまで高価であった3DCADソフトが安価(無料)で個人でも手にすることが可能になったことによって、より高度なモノづくりが身近になった

 

3Dプリンター

 

通常の紙に平面(二次元)的に印刷するプリンターに対して、3DCAD、3DCGデータを元に立体(3次元のオブジェクト:製品)を造形する機器。

 

3Dプリンタは金型を作っての成形や切削による造形などの従来手法と比較されることが多い。3Dプリンタをはじめとした積層造形では鋳型の製造や治具の作成を必要としないと言う特徴から、設計段階での試作のように頻繁に形状を変更して迅速に実態が欲しい場面(ラピッドプロトタイピング)や、医療機器のように個々の患者に合わせて形状を変更するような製品の製造、航空宇宙分野のようにそもそも従来手法のコストがさして低くないチタン部品の製造などに向いているとされる。

 

作る造形物という意味では、

  • 切削では削ることの出来なかった中空形状・複雑な内部形状も3Dプリンターであれば造形が可能
  • 中空構造を容易に作成できる事から、強度を要求されない部品の軽量化が非常に容易
  • 部品を製造するのではなく、一体化されアセンブリされた状態を一度で造形する
  • 複数の異なる材料を使用しての一体造形が可能。
  • 誰が何個作っても毎回同じ物が出来る。
  • 複数のモデルを一度に作ることが出来る。

 

操作という意味では、

  • 操作者の技術力に依存しない。
  • 機器の取り扱いが容易。造形に人手をあまり要さない。

 

一方、欠点は以下の通りである。

  • 現状では大量生産への適用が難しい
  • 基本的に従来手法と比較して高価・低速なため要求される精度が高くなるとリニアに製作時間が増加する
  • 層の厚さが精度と直結するため(FDM法)強度を求められる部品への適用が難しい
  • 使用可能な樹脂の制限や層間の剥離のため(FDM法)接地部よりも上部の方が広い漏斗型の形状では支持材を使用する必要があり、後行程で除去する必要がある

 

夢の3Dプリンターはもう失速

Out of 3-D Ink

 

多くの人がこう考えた。この技術が製造業に民主化をもたらし、消費者は家庭で自由にカスタマイズした製品を作れるようになる。小売店は無意味になり、消費者は好きなブランドのウェブサイトから商品のファイルをダウンロードし、数分でプリントできる。商品価格は大幅に下がり、国際貿易赤字は逆転し、倫理的に問題がありそうだったサプライチェーンは不要になり、環境への計り知れない負荷も抑えられるだろう......。

 

3Dプリント業界を駆け巡る熱狂は、その期待と現実との間に隔たりを生んだ。デジタルデザインのスタジオ「メイクモード」はメーカーボットの2500ドルの機種など低価格プリンターを2台購入したが、どちらも頻繁に故障。結局はストラタシスの2万2000ドルと3Dシステムズの6万5000ドルの高額機種に買い替える羽目になった。低価格プリンターのトラブルや訴訟が相次ぎ、メーカーボットの経営は悪化。親会社ストラタシスの株価も急落した。低価格機種への参入を狙っていた3Dシステムズの株価も暴落した。

 

 

3Dプリンターが変える未来のモノづくり

http://dentsu-ho.com/articles/2244

 

「売れない時代」のオープンイノベーション

 

平川 健司(電通ビジネス・クリエーション・センター事業開発室 室長)

 

モノが売れにくい時代だといわれています。消費者自身、自分が何を望んでいるか分からなくなっている。ここで注目を集めるのが、企業と消費者が一緒になって行う「オープンイノベーション型のモノづくり」です。ネットの領域ではすでに見られる手法ですが、3Dプリンターの登場で、フィジカルなモノづくりにおいても可能になりました。

オープンイノベーション型のモノづくりでは、技術を持つ企業が消費者と対話しながらブランドを創出します。3Dプリンターでモノのベータ版ともいうべきプロトタイプでの検証を重ねることで、商品が市場に出る時点である程度需要やターゲットがつかめています。発売後も対話を継続しながら改良・進化させ、息の長いブランド醸成につなげることができます。また既存商品でも、3Dプリンターを活用してアクセサリーなどの周辺アイテムを多彩に用意することで、ブランドエンゲージメントの深化が図れるでしょう。

IoT(モノのインターネット)の世界的な流れの中で、モノは単体ではなく、サービスとの組み合わせで売る時代になってきています。ならば、商品を一番よく知っているのはそれを使っているユーザーで、企業の思考の外側にビッグチャンスが存在します。3Dプリンターによってロットの束縛から解き放たれることで、「プロシューマー」(producer=生産者とconsumer=消費者を掛け合わせた造語)と共に需要そのものをつくり出す、新しいマーケティングが始まっているのです。3Dプリンターの登場でモノづくりは爆発的に加速しつつあります。そこから生まれ出る多数の優れたアイデアを、企業がキュレーションし、マスへと拡大する。さまざまな企業と一緒に、未来の「モノづくり日本」のビジネスモデルを形づくる一翼を、電通が担っていけることを目指します。

 

ものづくりの民主化へ

 

稲田 雅彦 氏(カブク代表取締役 CEO)

 

今までは一つ商品を世に出すためには、試作品と本制作で1年がかり、金型の採算が取れる最低ロットが設定され、販売が不振に終わると在庫を抱えるリスクもありました。ソフトウエアの世界ではパソコンが1台あれば、アプリも映像も音楽も作れます。カブクでは3Dプリンターという手段の登場を契機に、モノづくりにおいても個人で簡単に参加できるプラットフォームがつくれると考え、rinkak(リンカク)を立ち上げました。

アプリ制作やアフィリエイトなど、ネットでは個人が収入を得られるシステムがすでに確立しています。モノづくりでも海外では、「エッツィー」などの個人のハンドメードプロダクトのマーケットプレースが急成長していて、日本にも流れが来始めています。rinkakはそのデジタル版ともいえます。

rinkakでは樹脂や金属などの素材や使う色数などに対応して、日本をはじめ欧米や東南アジアなど、世界の3Dプリント工場と提携しています。プリンターは価格にして数百万円から高いものでは億を超えます。ユーザーはデータを用意してワンクリックするだけ。瞬時に条件に合致する3Dプリンターにつながり、製造管理チェックと制作費用の算出が自動で行われます。制作にかかる日数は1週間程度で発送もこちらでやります。手数料はアップストアやグーグルプレイ同様に売り上げの30%で、残りはユーザーの収入となります。3Dプリンターへの注目の高まりとともにrinkakへのアクセスも急増しています。プロのクリエーターから主婦や学生まで、幅広い層の方が自分のアイデアをプロダクト化しています。

 

rinkakとは?

 

「作りたい・売りたい・買いたい」を実現する、3Dプリント技術を使った新しいものづくりサービス。ユーザーはrinkakのサイトに3Dデータをアップロードするだけで、高性能な製造設備でプロダクトを製造・販売できる。

地産地消のネットワークづくりも積極的に行っています。岡山の藍染めなど日本各地の工房と提携し、主に仕上げを職人にお願いしています。3Dプリンターであらかた作り、最後の工程を職人が手掛けることで、見え方が大きく変わります。これからも日本の伝統工芸の魅力を最大限に引き出していきたいと考えています。

教育にも、力を入れています。3Dプリンターが、爆発的に普及する時期は必ず来る。扱える人を育てることは急務です。海外では義務教育に取り入れようとしている国も出てきていますが、日本はまだまだ。カブクでは、子どもが遊びながらデータを作れるアプリを教育会社に提供したり、地方の大学生を対象としたトレーニングプログラムなどの活動を行っています。プログラミングの先、モデリングまでできれば、実際にモノが作れる。次世代のソニーや松下が1000社生まれる、そんな土壌をつくるのが願いです。

3Dプリンターなどデジタルファブリケーション(デジタル工作機械で成形する技術)の普及で、世界的に商品の開発サイクルが加速し、ソフトウエアに近いペースになっています。早くやらないと勝てない。コミュニティーを中核としたオープンイノベーションでは、モノづくりのスピードを10倍、100倍と早めることができます。企業の方にも、ぜひrinkakをオープンイノベーションプラットフォームとして使っていただきたい。日本発のワクワクするようなモノづくりができるのではと期待しています。

 

 

この世に唯一のモノ(精神と物質のエネルギー融合体)を創り出す

 

誰もが創造者であり、思い(精神)を形(物質)にすることが出来る。精神の物質化にとって、エネルギーの高密度化が必要である。エネルギーにはモノを創り出すエネルギーとモノを動かすエネルギーがあり、エネルギーが社会を形成している。

 

物理エネルギーの種類

  • 力学的エネルギー(機械的エネルギー)
  • 運動エネルギー
  • 位置エネルギー(ポテンシャルエネルギー)
  • 重力ポテンシャル(重力による位置エネルギー)
  • 弾性エネルギー
  • 化学エネルギー
  • 原子核エネルギー
  • 熱エネルギー
  • 光エネルギー
  • 電気エネルギー
  • 静止エネルギー
  • 音エネルギー
  • ダークエネルギー

 

精神エネルギーの種類

  • 活動の源として体内に保持する生命エネルギー
  • 物事をなしとげる意志エネルギー
  • モノを創り出す創造エネルギー
  • 世界を理解する知エネルギー

 

この社会はまさにエネルギー社会であり、エネルギーが新たなエネルギーを創り循環している一方で、エネルギーが大量消費・廃棄されエネルギー資源の枯渇を招いている。だが電気・石油・ガス・鉱石のエネルギー資源は大資本によって独占され、利潤追求のために有限であるエネルギー資源が尽きるまで大量消費は止まることは無いだろう。

 

視点を変えれば社会を動かす生命エネルギーは確かに存在している。人の創り出した社会は人の持つ無限のエネルギーが動かしているのだ。

自らの中に存在する無限の精神エネルギーを高めていけば社会を動かすことが可能となる。

 

自分たちの使うものを、使う人自身がつくる文化

 

自分たちの使うエネルギーを、使う人自身が創ることが出来れば新たな文化が生まれる。未だモノの動力源である電気・石油・ガス・鉱石のエネルギー資源は自由に自分たちで作ることができない。少数ではあるが自作発電機によって自分で電気を作る人がいる。風や水や太陽光の自然エネルギー利用による発電機を手軽に手に入れ、作れるようになった。

「パーソナルファブリケーション」によって、自分たちの使うものを、使う人自身が創り出すだけでなく、モノの動力源である電気を、使う人自身が「パーソナルエネルギー」を創ることが可能となる文化を目指すべきである。

 

革命的なエネルギー生産

 

米で特許 再現成功で「常温核融合」、再評価が加速 

 

日本経済新聞 電子版2016/9/9 6:30

■米国で初めて特許が成立

 

 2016年10月2~7日、「第20回凝縮集系核科学国際会議(ICCF20)」が仙台市で開かれる。ホストは、新設した東北大学の凝縮系核反応研究部門が担う。同会議は、1~2年おきに開かれ、世界から凝縮集系核反応の研究者が200人以上集まり、最新の成果を発表する。ここでも日本の2つのグループによる研究成果が大きな目玉になりそうだ。

 

 ICCF20の準備は着々と進んでおり、「欧米のほか、中国、ロシアなど、約30か国から研究者が参加する予定で、企業からの参加者も増えそう」(東北大学の岩村特任教授)。ICCFは、2012年に開かれた第17回会議の頃から企業に所属する研究者の参加が増え始め、2013年7月の第18回会議では、4割以上が凝縮集系核反応を利用した「熱出力装置」の開発を進める企業などからの参加者だった。

 

 クリーンプラネットの吉野社長は、「凝縮集系核反応に取り組む企業は、表に出ているだけでも75社に達し、その中には、電機や自動車の大手が含まれる。こうした企業の動きに押される形で、米国の政策当局は、凝縮集系核反応を産業政策上の重要な技術として、明確に位置づけ始めた」と見ている。

 

 米国特許庁は2015年11月、凝縮集系核反応に関する米研究者からの特許申請を初めて受理し、特許として成立させた。これまでは、現在の物理学では理論的に説明できない現象に関して、特許は認めていなかった。特許が成立した技術名は、「重水素とナノサイズの金属の加圧による過剰エンタルピー」で、ここでもナノ構造の金属加工が技術上のポイントになっている。

 

■日本とイタリアがリード

 

 米国議会は2016年5月、凝縮集系核反応の現状を国家安全保障の観点から評価するよう、国防省に対して要請しており、9月には報告書が出る予定だ。この要請に際し、米議会の委員会は、「仮に凝縮集系核反応が実用に移行した場合、革命的なエネルギー生産と蓄エネルギーの技術になる」とし、「現在、日本とイタリアが主導しており、ロシア、中国、イスラエル、インドが開発資源を投入しつつある」との認識を示している。

 

 「常温核融合」から「凝縮集系核反応」に名前を変えても、依然としてこれらの研究分野を“似非科学”と見る研究者は多い。そうした見方の根底には、現在の物理学で説明できないという弱みがある。特に低温での核融合反応に際し、陽子間に働く反発力(クーロン斥力)をいかに克服しているのか、粒子や放射線を出さない核反応が可能なのか、という問いに応えられる新理論が構築できていないのが実態だ。

 

 とはいえ、説明できる理論がまったく見えないわけではない。2つの元素間の反応ではなく、複数の元素が同時に関与して起こる「多体反応」による現象であることは、多くの理論研究者の共通認識になっている。金属内で電子や陽子が密集している中で、何らかの原理でクーロン斥力が遮蔽され、触媒的な効果を生んでいることなどが想像されている。

 

 東北大学では、熱発生の再現実験と並行して、こうした理論解明も進める方針だ。こうして、理論検討が進み、新しい物理理論が構築されれば、「革命的なエネルギー生産」の実用化はさらに早まりそうだ。

 

(日経BPクリーンテック研究所 金子憲治)

 

 

マイジェネレータ開発への道 2016/10/10

 

『自分たちの使うものを、使う人自身がつくる文化』

 

 パーソナル3Dプリンターを駆使すれば、自らパーソナルマシンを製造することが可能となる。使う人自身がつくる自由なる創造的文化に向けての道が開けてくる時代となった。3Dプリンターの技術が製造業に民主化をもたらし、家庭で自由にカスタマイズした製品を作れるようになる。

 

マイジェネレータ開発への道は製造業の民主化への実践である。

 

 

10万円以下の低価格なパーソナル3Dプリンターによって機械製作が身近になる

 

 

 

   パーソナル3Dプリンターで出力したモバイル・ジェネレターのパーツ

 

 

 

製品作りには試行錯誤が必要だが3Dプリンターで試作品が自由自在にできる

 

 

 

3Dプリンターがあれば自宅内で工場のように機械製作が可能となる

 

 

 

3Dプリンターデータによって誰もが同じものを簡単に製作できる

 

勝手創千界への

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2013年

6月

09日

勝手創千界から世界へ

この世界が持つ多くの問題への解決は待っていては果たせない

より良き社会を目指して我が「勝手自由なる提案」を創り上げていく

そして「勝手創千界」の描く世界から解決に向けての一歩を踏み出す

10 コメント

2013年

1月

01日

勝手にエネルギー論を構築する

人類の行く末は「エネルギー」を如何に獲得していくかである。

日本の社会も経済も「エネルギー問題」の解決抜きには語れない。

6 コメント

2012年

10月

02日

新しいエネルギー開発に向けて

「水危機」と「エネルギー危機」が目前に迫っている。この二つの「危機」だけでも「人類の生存基盤」の危機である。 一刻も早く、地球と人類にとって安全・安心な「自然エネルギー」「再生可能エネルギー」の開発が求められている。

10年、100年先の「危機管理」として、今から行動しなければ遅いことは明白だ。

「消費社会」から「循環社会」「持続可能社会」「自然共生社会」「エネルギー自立社会」へ向けての「意識改革」と「構造改革」が重要である。

7 コメント

2012年

7月

08日

新しい日本改造に向けて

国の言う「国民のための判断」が本当でないことが明らかにされているいま

国民の持つ価値観として、何が大事で何が大事でないかという判断や、ものごとの優先順位づけ、ものごとの重み付けの体系の価値判断から、3.11震災を契機にした「新しい価値観」と「国民全体の幸福度」についての「提言」が、いまこそ日本に必要である。

10 コメント

2012年

6月

04日

勝手に発想法を研究する

差し迫る「少子高齢化の縮小社会への突入」「産業の空洞化」「エネルギー問題」「雇用問題」「財政問題」等々・・・日本社会が抱える問題は多岐に渡るが、政治や行政や官僚に「問題解決能力」の欠如が著しい。

さらに日本の技術を支える産業界や学界の「研究開発機関」においても「劣化」が進んでいる。

今こそ「フロンティア精神」と「新しい発想」が連動して「革新的なイノベーション技術」を生み出していくことが必要だ。

6 コメント

2012年

5月

01日

自然エネルギーと共に生きる

日本の自立と未来を切り開くためには、日本の国土に適合した再生可能エネルギーの社会が必要であり、最先端の日本技術を結集して「世界に誇れる日本」を創っていかなければならない。

15 コメント

2012年

4月

07日

勝手創千界から「尊敬される日本」へ

まず、現状のまま進行した100年後の日本の未来を想定し、その想定社会状況から、今必要な「方策」を考えてゆく視点が必要ではないかと思っています。新しい視点が必要です。

「勝手創千界」による「勝手な発想」が「脳内停止」状態の人々に「インパクト」を与えなくてはいけません。

13 コメント

2012年

3月

11日

3.11震災から海上都市計画へ

3.11震災を契機として、日本という国家のもつ様々な問題点が明らかにされ、新しい国家像が求められている。たぶんこのままでは、さらに日本の解体状況は進んでいくだろう。ラブーン海上都市計画がひとつの方向性を提示できればと思う。

8 コメント

2012年

2月

19日

勝手に復興計画 in 石巻を提案

3.11震災からの新しきまちづくりとして「勝手に復興計画 in 石巻」を発進いたします。

6 コメント

2011年

12月

31日

ホームページ開設

3.11震災以降、如何にすれば「津波につよいまち」が可能なのか?考えてきました。

その「ひとつの答え」を提示できればと思います。実現に向けて多くの人の意見を求めています。

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