制御装置一体型携帯発電機

 

特許

 

 

【書類名】明細書

【発明の名称】制御装置一体型携帯発電機

【技術分野】

 【0001】

本発明は、流体の運動エネルギーの利用を高めて、携帯することが可能な小型で安定した電力を高出力で発電する制御装置一体型携帯発電機に関するものである。

【背景技術】

 【0002】

流体である水と空気のもつエネルギーを利用した、既知の水力発電機と風力発電機の基本発電原理は、流れる流体の持つ運動エネルギーを回転機構により回転エネルギーに変換し、その回転エネルギーにより永久磁石を回転させ、電磁誘導現象により誘導起電力を発生させることによって電気エネルギーを得ることにある。よって流体を利用した発電機の性能評価は、どの様な機構で効率的に発電機内の永久磁石を回転させる回転エネルギーを生成させるかによるために、さまざまな発電機があるが、小型化および構造の簡素化を図るには、アウターロータ型の一体型発電機が適している。

 【0003】

発電機の小型化および構造の簡素化を図ったアウターロータ型の一体型発電機の技術が特許公開2003-193952号広報に公開されている。図10で前記一体型発電機の構成例を示す。この技術は、内部が流体通路となっている円筒形状のケーシングの軸芯方向に羽根がついたロータヨークをステータの外側に、水中軸受で回転可能に設け、通路を流れる液体によってロータヨークが回転し、電力を発生させるものである。

 【0004】

さらに、ステータ保持部材に流体の連通路を設け、連通路を通る液体によってステータコイルの発熱による温度上昇を低減している。また水中軸受けから漏れた液体によりステータを冷却している。

 【0005】

【先行技術文献】

【特許文献】

 【0006】

【特許文献1】 特許公開2003-193952号広報

【発明の概要】

【発明が解決しようとする課題】

 【0007】

上記特許文献1の技術では第一に、流体通路を流れる流体を連通路に通過させて冷却用として使用しているため、流体の一部がロータの回転に寄与せず、流体の全エネルギーを有効活用ができずに、ロータの回転力の減少によって電力出力の低下を招いている。第二に、アウターロータ型発電機はステータ内部にコイルがあり、さらにインライン型発電機ではステータが水密され、密閉空間内部にコイルがあるために密閉空間内の空気がコイルの発熱による温度上昇によりコイルの焼付きを招いている。第三に、発電する三相交流誘導電力の回転速度に対応する整流制御装置と、さらにステータ内が定格以上の温度上昇に対応する制御装置が発電機として一体化されていないために、安定した電力を供給できない。第四に、ロータ回転部の水潤滑軸受は、流体通路を流れる流体が流体通路内部を満たしている場合には有効であるが、通路内部の流体量が変動し、少ない場合には、すべり軸受の水潤滑が均一に行われずに軸受の発熱による焼付けを招いている。第五に、配管内での使用に限定され、発電装置の汎用性に欠けるという問題があった。

 【0008】

本発明は上記従来技術の問題点を解決するためになされたものであり、流体の運動エネルギーの利用を高めて、携帯することが可能な小型で安定した電力を高出力で発電する制御装置一体型携帯発電機を提供することをその目的とするものである。

【課題を解決するための手段】

 【0009】

前記の課題を解決するため、第1の発明は、吸引口が具備された中空の円筒形状を有するフロントフレームと、中間部の内径が両端部より広い中空の円筒形状を有するセンターフレームと、排出口と導入口が具備された中空の円筒形状を有するテールフレームと、を所謂瓢箪形状に一体固定し、フレームの軸芯方向に沿わせて前記フレームの中空内部にクールコアと、ステータヨークコアと、コントロールコアと、を先端角度が概ね30°から60°の範囲内の形状を有する所謂フットボール形状に一体固定し、フレームホルダーで前記フレームに保持され、前記吸引口から前記排出口へ流体が前記フレームの内部に形成された流体通路を通過すると、中空の円柱形状を有するフリーロータが前記ステータヨークコアの外周に接して回転するように配置していることを特徴とする制御装置一体型携帯発電機である。

 【0010】

第2の発明は、中空の円錐形状を有する前記クールコアの中空内部に、ステータカバーで密封されている前記ステータヨークコアの内部を貫通する熱交換器と、前記クールコア内部に冷却材が密封充填されるように配置していることを特徴とする制御装置一体型携帯発電機である。

 【0011】

第3の発明は、中空の円錐形状を有する前記コントロールコアの中空内部に、ステータカバーで密封されている前記ステータヨークコアの内部を貫通する温度センサーと、前記コントロールコア内部に制御装置が密封されるように配置していることを特徴とする制御装置一体型携帯発電機である。

 【0012】

第4の発明は、中空の円柱形状を有する前記フリーロ―タの両端部に固定されているリング形状の永久磁石と、前記ステータヨークコアの両端部に前記永久磁石と磁極反発するようにリング形状の永久磁石を配置していることを特徴とする制御装置一体型携帯発電機である。

 【0013】

第5の発明は、前記センターフレームの下部に偏芯回転軸を具備し、前記センターフレームと蓄電池パックを内蔵した防水蓄電池チャジャーとを回転自在に連結し、前記テールフレームによって形成される導入口から流体が通過することにより、流体の流れの方向に合わせて前記フレームが回転するように配置していることを特徴とする制御装置一体型携帯発電機である。

【発明の効果】

 【0014】

第1の発明によれば、吸引口が具備された中空の円筒形状を有するフロントフレームと、中間部の内径が両端部より広い中空の円筒形状を有するセンターフレームと、排出口と導入口が具備された中空の円筒形状を有するテールフレームと、を所謂瓢箪形状に一体固定し、フレームの軸芯方向に沿わせて前記フレームの中空内部にクールコアと、ステータヨークコアと、コントロールコアと、を先端角度が概ね30°から60°の範囲内の形状を有する所謂フットボール形状に一体固定し、フレームホルダーで前記フレームに保持され、前記吸引口から前記排出口へ流体が前記フレームの内部に形成された流体通路を通過すると、中空の円柱形状を有するフリーロータが前記ステータヨークコアの外周に接して回転するように配置しているため、流体の運動エネルギーを利用し、携帯することが可能な小型で安定した電気を高出力で発電することが可能となる。

 【0015】

第2の発明によれば、中空の円錐形状を有する前記クールコアの中空内部に、ステータカバーで密封されている前記ステータヨークコアの内部を貫通する熱交換器と、前記クールコア内部に冷却材が密封充填されるように配置しているため、故障の少ない安定した発電機を供給することが可能となる。

 【0016】

第3の発明によれば、中空の円錐形状を有する前記コントロールコアの中空内部に、ステータカバーで密封されている前記ステータヨークコアの内部を貫通する温度センサーと、前記コントロールコア内部に制御装置が密封されるように配置しているため、安定した電力を供給することが可能となる。

 【0017】

第4の発明によれば、中空の円柱形状を有する前記フリーロ―タの両端部に固定されているリング形状の永久磁石と、前記ステータヨークコアの両端部に前記永久磁石と磁極反発するようにリング形状の永久磁石を配置しているため、回転部の摩擦抵抗が低減され、高出力の電力を供給することが可能となる。

 【0018】

第5の発明によれば、前記センターフレームの下部に偏芯回転軸を具備し、前記センターフレームと蓄電池パックを内蔵した防水蓄電池チャジャーとを回転自在に連結し、前記テールフレームによって形成される導入口から流体が通過することにより、流体の流れの方向に合わせて前記フレームが回転するように配置しているため、優れた汎用性と携帯可能な発電機を供給することが可能となる。

【図面の簡単な説明】

 【0020】

【図1】この発明の一実施形態を示す断面図である。

【図2】この発明の一実施形態を示す断面図である。

【図3】この発明の一実施形態を示す分解図である。

【図4】この発明の一実施形態を示す分解図である。

【図5】この発明の一実施形態を示す分解図である。

【図6】この発明の一実施形態を示す分解図である。

【図7】この発明の一実施形態を示す分解図である。

【図8】この発明の一実施形態を示す拡大図である。

【図9】この発明の一実施形態を示す配線図である。

【図10】従来技術を示す斜視図である。

【発明を実施するための形態】

 【0021】

本発明の一実施形態に係る制御装置一体型携帯発電機について図1、図2、図3を参照して説明する。図1、図2は本発明の一実施形態に係る制御装置一体型携帯発電機の断面図である。図3はフレーム5の分解図である。図1、図2、図3を参照にしてフレーム5について説明する。内部が中空の円筒形状のフレーム5は、フロントフレーム5aと、センターフレーム5b,5cと、テールフレーム5dと、を一体結合して前記フレーム5が構成されている。

 【0022】

中空の円筒形状の前記フロントフレーム5aは、外部側の吸引口2の開口面積A1よりも内部側の流体通路1の開口面積A2は小さく、前記フロントフレーム5aの形態はA1>A2の関係式にあり、さらに既知の流体運動の原理により、流量m3/s=流速m/s×断面積m2であるため、流量が一定ならば開口面積が小さいほうが流体1aの流速は速くなる。また流体1aのエネルギーF=質量m×加速度aであるため、前記フロントフレーム5の形態による作用によって、流体1aの流速が早まることにより、前記フロントフレーム5aの流体通路1の内部側に向かって流体1aの運動エネルギーが高まるように構成されている。

 【0022】

中空の円筒形状の前記センターフレーム5b,5cは、製作上、軸芯に平行な面に二つ割りの中空構造であり,ボルトで一体固定されている。一体化された前記センターフレーム5b,5cの中間部の開口面積B1は両端の開口面積B2よりも大きく、前記センターフレーム5b,5cの形態はB2<B1>B2の関係式にあり、開口面積が大きければ流体1aの質量が多くなる。よって前記センターフレーム5b,5cの形態による作用によって、流体1aの質量が多くなることにより、前記センターフレーム5b,5cの中間部に向かって流体1aの運動エネルギーが高まるように構成されている。

 【0023】

中空の円筒形状の前記テールフレーム5dは、内部側の流体通路1の開口面積C1よりも外部側の排出口3の開口面積C2は大きく、前記テールフレーム5dの形態はC1<C2の関係式にあり、開口面積が大きければ内部空間の気圧は低下し、流体1aは気圧傾度力により、内部側の流体通路1の高気圧から外部側の排出口3の低気圧に向けて流れる。よって前記テールフレーム5dの形態による作用により、流体1aは気圧傾度力によって、前記テールフレーム5dの排出口3の外部側に向かって流体1aの運動エネルギーが高まるように構成されている。さらに外部から流体1aを導入する導入口4が設けられているため、導入された前記流体1aが排出口3から排出されるときに、流体通路1から流れてくる流体1aに吸引力として作用し、流体1aの流れを促進し、流体1aの運動エネルギーが高まるように構成されている。

 【0024】

よって内部が中空の円筒形状の前記フレーム5は、所謂瓢箪形状にフレームホルダー11a,11bと、フレーム固定リング11cと、ボルトと、で一体固定され、前記フレーム5の形態の作用により、流体1aの流速が速まり、密度が高まり、流力が促進されることにより、前記フレーム5の内部に形成された前記流体通路1を流れる流体1aの運動エネルギーが高まるように構成されている。さらに既知の風力発電や水力発電による自然現象の風や水の流れを利用するだけでなく、流体1aに対して吸引するエネルギーと排出するエネルギーが付加され、前記流体通路1を流れる流体1aの運動エネルギーの利用を安定して高めることが可能になる。前記フレーム5の材質は、例えば成形しやすいアルミダイカスト合金が用いられることが好ましい。

 【0025】

図1を参照にしてコア6について説明する。中空の円筒形状のフレーム5の内部に、前記フレーム5の軸芯方向に沿わせて、クールコア7と、ステータヨークコア8と、コントロールコア9と、を軸芯方向の中心点を貫通するフロント固定ボルト12aと、テール固定ボルト12bと、で前記ステータヨークコア8の両端に具備されているネジ穴8qに螺合し、前記コア6として一体固定される。前記コア6は、流体1aの導入翼を有するフレームホルダー11a、11bによって前記フレーム5に保持され、吸引口2から排出口3へ流体1aが流れる流体通路1を前記フレーム5の内部に配置している。さらに前記コア6は、両端に先端角度が概ね30°から60°の範囲内の形状を有する前記クールコア7と、前記コントロールコア9と、によって所謂フットボール形状に構成することにより、流体通路1を流線形に形成し、流体1aが接する前記フレーム5の内面と前記コア6の外面に生じる流体摩擦の負荷が減少され、流体1aの運動エネルギーが高まるように構成されている。

 【0026】

図4を参照にしてステータヨークコア8について説明する。図4は本発明の一実施形態に係る制御装置一体型携帯発電機のステータヨークコア8の分解図である。図4において、中心軸を有する円柱形状のステータヨークコア8は、中心軸の中心点に対して120°の間隔で鉄芯8i~nに巻線された起電コイル8c~hを具備し、二つ割りの中空の円柱形状のステータカバー8a,8bと、止水ガスケット8sと、で形成された密閉内部空間に二つ一組の前記起電コイル8c~hを中心点に対して120°の間隔置きに並列で三段に設置している。よって、所謂アウターロータ型三相交流発電機の三相を持つヨークとして機能するように前記ステータヨークコア8が配置されている。このように構成することによって、小型で高出力の発電が可能となる。材質は、例えば前記ステータカバー8a,8bは反磁性体のアルミが用いられることが好ましい。

 【0027】

図5を参照にしてフリーロータ10a、10bについて説明する。図5は本発明の一実施形態に係る制御装置一体型携帯発電機のフリーロータ10a、10bの分解図である。図5において、中空の円筒形状のフレーム5の内部に、リング形状を有する固定リング10eと、ボルトと、で一体固定された、中空の円柱形状を有する前記フリーロ―タ10a、10bが、ステータヨークコア8の外周に、前記ステータヨークコア8の中心軸の中心を中心点にして、流体通路1に接して回転するように設置しているために、流体1aが流体通路1を流れると、流体1aの運動エネルギーと圧力エネルギーが前記フリーロ―タ10a、10bに具備されているフィン10fに回転エネルギーとして作用し、前記フリーロ―タ10a、10bが、前記ステータヨークコア8の中心軸の中心を中心点にして、前記ステータヨークコア8の外周を回転することが可能となるように構築されている。

 【0028】

よって前記フリーロ―タ10a、10bのステータカバー8a、8bと近接する内面に固着されている、磁極のS極とN極が交互に磁化された二つ割りのリング形状を有するラジアルリング永久磁石10c、10dが、ステータヨークコア8に具備されている鉄芯8i~nに巻線された起電コイル8e~hの外周を回転するように構築されている。前記ラジアルリング永久磁石10c、10dと前記起電コイル8c~hによって回転磁界が生じ、電磁誘導現象を発生させて電力を得ることが可能となるように構成している。材質は、例えばラジアルリング永久磁石10c、10dは磁力の強いネオジム磁石を用い、フリーロータ10a、10bは腐食しにくいステンレスが用いられることが好ましい。

 【0029】

図6を参照にしてクールコア7について説明する。図6は本発明の一実施形態に係る制御装置一体型携帯発電機のクールコア7の分解図である。図6において、フロント固定ボルト12aが貫通できる貫通孔7dを有する中空の円錐形状のクールコア7の閉鎖内部空間内に、前記ステータヨークコア8の側面を貫通する熱交換器7aと、冷却材7bと、を配置している。前記ステータヨークコア8の内部に具備されている起電コイル8c~hは通電するとジュール熱が発生し、前記ステータヨークコア8と前記ステータカバー8a,8bと、で形成された閉鎖内部空間内の空気の温度上昇を招く。

 【0030】

よってステータヨークコア8の閉鎖内部空間内の空気の温度を、熱交換器7aの熱伝導作用によってクールコア7の閉鎖内部空間に充填されている冷却材7bに熱伝導され、前記ステータヨークコア8の閉鎖内部空間内の空気を冷却し、前記起電コイル8c~hの焼き付けを防止する制御装置として機能するように構築している。さらに前記クールコア7の外周面にはリブ7eが具備され、流体通路1を流れる流体1aによって前記リブ7eが冷却され、クールコア7の閉鎖内部空間内の温度の冷却がより促進されるように配置している。メンテナンスとして前記クールコア7に設けられた充填孔7cから前記冷却材7bの補充を可能としている。例えば熱交換器7aは熱伝導率の高い銅材を用い、冷却材7bは冷却効果の高い油性オイルが用いられることが好ましい。

 【0031】

図7を参照にしてコントロールコア9について説明する。図7は本発明の一実施形態に係る制御装置一体型携帯発電機のコントロールコア9の分解図である。図7において、テール固定ボルト12bが貫通できる貫通孔9eを有する中空の円錐形状のコントロールコア9の閉鎖内部空間内に、サーモスタット9bと、インバータ9cと、を配置している。

 【0032】

よってステータヨークコア8の室内温度を感知する温度センサー9aと、コントロールコア9の内部に定格以上の温度上昇を制御するサーモスタット9bと、を防水コード9dで接続して設置しているために、前記温度センサー9aと前記サーモスタット9bが連動し定格温度設定以上の温度上昇を監視し、定格以上の温度上昇に対して通電のオン、オフを前記サーモスタット9bが制御し、前記ステータヨークコア8の室内温度の上昇に伴う前記起電コイル8c~hの焼き付けの防止を可能にしている。さらに前記ステータヨークコア8で発電した電力は、前記フリーロータ10a、10bの回転速度の変動によって出力電圧の変化を発生させるため、前記ステータヨークコア8内の起電コイル8c~hと配線されている変調電圧と、電力の過負荷と、の防止のために通電のオンオフを制御するインバータ9cを設置し、電圧の制御装置として機能するように構築しているため、安定した電力出力を可能にしている。

 【0033】

図8を参照にしてフリーロータ10a、10bの回転部について説明する。図8は本発明の一実施形態に係る制御装置一体型携帯発電機のフリーロータ10a、10bの回転部の拡大図である。図8において、中空の円柱形状を有するフリーロータ10a、10bの両端部に固着されたリング形状のロータリング磁石10g,10hと、ステータヨークコア8の両端部に前記ロータリング磁石10g,10hと磁極反発するようにリング形状のステータリング磁石8p,8qを配置している。

 【0034】

よってフリーロータ10a、10bは、両端が磁極の反発力に支えられ、前記フリーロータ10a、10bが回転すれば、ジャイロ効果によりステータヨークコア8の中心軸の中心を中心点にして、センターフレーム5b,5cの内面に接触することなく安定して回転する、非接触型の回転機構を構築しているために、前記フリーロータ10a、10bの回転摩擦の負荷が少なく、流体1aの運動エネルギーを効率良く利用し、高出力な電力を生成する、前記フリーロータ10a、10bの回転エネルギーが高まるように構成されている。

 【0035】

前記非接触型の回転機構は、所謂空転機構である。例えば風で回転する玩具の「かざぐるま」の羽根は針金を中心にして無負荷状態で空転している。羽根の回転運動と連動する回転軸が無いために、「かざぐるま」の羽根は風力を羽根に受け続けるかぎり抵抗なく回転し続ける。さらに回転抵抗が極めて少ないために、人の息を吹きかけるだけの微風でも回転し、持って走ることによって生じる走行風の低速の風でも回転する。また所謂回転機構が持つ定格回転数値なる風速に対する上限値である所謂カットアウトがなく、高速の風にも対応して回転する。この低速から高速の風速に応じて羽根が回転する無負荷の回転運動の維持を可能とする回転機構が空転機構である。所謂アウトロ―タ型電磁誘導発電機は、運動エネルギーによって磁極を変化させ誘導起電力を生み出す原理を利用している装置である。つまり既知の水力発電機や風力発電機は水や空気がもつ位置エネルギー、運動エネルギー、圧力エネルギーを利用し、ロ―タに設置されたS極とN極を交互に配置した複数の永久磁石を、複数の鉄心コイルで構成されたステータの周囲で回転させ、その回転エネルギーを電気エネルギーに変換し、電力を得るものであり、周知の発電機は、羽根や回転軸と軸受を連動させ、永久磁石を配置したロ―タを回転させるための回転機構を持っている。対して空転機構はフリーロ―タに具備されたマグネットによって直接ステータコアの磁極を変化させ、誘導電流を得る機構であるため、羽根と、回転軸と、軸受と、回転制御装置と、の回転機構に必要な主要部材が不要となり、回転抵抗が極めて少ないため高効率な発電が可能になる。しかし空転機構を発電機に利用する場合に、例えば回転機構を持つ所謂扇風機において羽根が空転していることは、電動モーターの回転力を羽根伝えることができず、本来の風を発生される機能が不全状態にあり、負荷の無くなったモーターは定格以上に回転するために、想定外の摩擦抵抗と温度上昇により回転機構が焼き付き故障するために、適切なオーバーヒート対策が必要になる。回転動力機構において、回転軸の空転は、意図された空転と予期せぬ空転がある。意図された空転は、一方向に回転を制限するフリーホイール機構やラチェット機構がある。それらの機構は、回転の制御機能として空転を利用している。予期せぬ空転は、回転力が正常に伝達できなくなるだけでなく、定格以上に回転数が上昇し、回転機構がオーバーヒートして回転機械の鉄損や破損、さらには焼き付けを起こすなどの回転機構部の致命的な故障につながる。よって回転動力機構には空転防止の制御機構が必要とされる。制御装置として例えば、トラクションコントロールシステムの空転を制御する機構があるが、複雑で高価であり故障しやすい回転機構である。

 【0036】

既知の回転動力機構において空転は、制御する現象であるが、一方、空転機構は無負荷状態によって生じる最大限の回転力を得ることが可能となり、摩擦などのエネルギー損失を最小限にして空転を発電機の回転機構に有効利用すれば、回転損失が少なく、回転効率が高まり、高出力の発電機の供給が可能となる。よって、前記非接触型の回転機構は、水車や風車の流体の回転運動受動装置と、回転軸や軸受の回転運動伝達装置と、回転制御装置が不要で、流体の少ない運動エネルギーであっても、効率良く簡易な機構で回転エネルギーを電気エネルギーに変換が可能な回転機構である。

 【0037】

図1を参照にして防水蓄電池チャジャー14について説明する。センターフレーム5cの下部に偏芯回転軸13を固着し、前記センターフレーム5cと蓄電池パック15を内蔵した防水蓄電池チャジャー14とを回転自在に連結し、テールフレーム5dによって形成される導入口4から流体1aが通過すると、前記偏芯回転軸14はフレーム5の重心位置に対して回転軸が偏芯しているため、所謂風見鶏の如く前記フレーム5の吸引口2が流体1aの進行方向に敏速に対面するように回転自在に配置している。よって流体1aの流れる方向に対応して簡易で効率良く流体1aを前記吸引口2に導入し、流体1aの運動エネルギーの利用を高め、小型で安定した電力を高出力で発電することが可能となる。

 【0038】

さらに、図9の配線図で示すように、ステータヨークコア8内の起電コイル8c~hと防水蓄電池チャジャー14内の蓄電池パック15を防水コード9eで配線され、発電した電力を前記蓄電池パック15へ蓄電と、出力端子16による電力使用が可能になるように構築しているため、流体の水や空気の流れる場所ならば、固定具17と、ハンドホルダー18と、防御ネット19と、を利用することによって携帯し、簡易に設置ができ、設置場所の制約が少なく、同一場所で発電と、蓄電と、電力使用と、が可能で汎用性に優れた制御装置一体型携帯発電機を提供できる。

【符号の説明】

 【0039】

1…流体通路、1a…流体、2…吸引口、3…排出口、4…導入口、5…フレーム、5a…フロントフレーム、5b,5c…センターフレーム、5d…テールフレーム、6…コア、7…クールコア、7a…熱交換器、7b…冷却材、7c…充填孔、7d…貫通孔、7e…リブ、8…ステータヨークコア、8a,8b…ステータカバー、8c~h…起電コイル、8i~n…鉄芯、8o…貫通孔、8p,8q…ステータリング磁石、8r…ネジ穴、8s…止水ガスケット、9…コントロールコア、9a…温度センサー、9b…サーモスタット、9c…インバータ、9d…防水コード、9e…貫通孔、10a,10b…フリーロータ、10c,10d…ラジアルリング永久磁石、10e…固定リング、10f…フィン、10g,10h…ロータリング磁石、11a,11b…フレームホルダー、11c…フレーム固定リング、11d…貫通孔、12a…フロント固定ボルト、12b…テール固定ボルト、13…偏芯回転軸、14…防水蓄電池チャジャー、15…蓄電池パック、16…出力端子、17…固定具、18…ハンドホルダー、19…防御ネット


 

【書類名】特許請求の範囲


【請求項1 】吸引口が具備された中空の円筒形状を有するフロントフレームと、中間部の内径が両端部より広い中空の円筒形状を有するセンターフレームと、排出口と導入口が具備された中空の円筒形状を有するテールフレームと、を所謂瓢箪形状に一体固定し、フレームの軸芯方向に沿わせて前記フレームの中空内部にクールコアと、ステータヨークコアと、コントロールコアと、を先端角度が概ね30°から60°の範囲内の形状を有する所謂フットボール形状に一体固定し、フレームホルダーで前記フレームに保持され、前記吸引口から前記排出口へ流体が前記フレームの内部に形成された流体通路を通過すると、中空の円柱形状を有するフリーロータが前記ステータヨークコアの外周に接して回転するように配置していることを特徴とする制御装置一体型携帯発電機。


【請求項2 】前記制御装置一体型携帯発電機において、中空の円錐形状を有する前記クールコアの中空内部に、ステータカバーで密封されている前記ステータヨークコアの内部を貫通する熱交換器と、前記クールコア内部に冷却材が密封充填されるように配置していることを特徴とする前記請求項1に記載の制御装置一体型携帯発電機。


【請求項3 】前記制御装置一体型携帯発電機において、中空の円錐形状を有する前記コントロールコアの中空内部に、ステータカバーで密封されている前記ステータヨークコアの内部を貫通する温度センサーと、前記コントロールコア内部に制御装置が密封されるように配置していることを特徴とする前記請求項1に記載の制御装置一体型携帯発電機。


【請求項4 】前記制御装置一体型携帯発電機において、中空の円柱形状を有する前記フリーロ―タの両端部に固定されているリング形状の永久磁石と、前記ステータヨークコアの両端部に前記永久磁石と磁極反発するようにリング形状の永久磁石を配置していることを特徴とする前記請求項1に記載の制御装置一体型携帯発電機。


【請求項5 】前記制御装置一体型携帯発電機において、前記センターフレームの下部に偏芯回転軸を具備し、前記センターフレームと蓄電池パックを内蔵した防水蓄電池チャジャーとを回転自在に連結し、前記テールフレームによって形成される導入口から流体が通過することにより、流体の流れの方向に合わせて前記フレームが回転するように配置していることを特徴とする前記請求項1に記載の制御装置一体型携帯発電機。


図1
図1
図2
図2
図3
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図4
図4
図5
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図6
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図7
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図8
図8
図9
図9

勝手創千界への

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2013年

6月

09日

勝手創千界から世界へ

この世界が持つ多くの問題への解決は待っていては果たせない

より良き社会を目指して我が「勝手自由なる提案」を創り上げていく

そして「勝手創千界」の描く世界から解決に向けての一歩を踏み出す

10 コメント

2013年

1月

01日

勝手にエネルギー論を構築する

人類の行く末は「エネルギー」を如何に獲得していくかである。

日本の社会も経済も「エネルギー問題」の解決抜きには語れない。

6 コメント

2012年

10月

02日

新しいエネルギー開発に向けて

「水危機」と「エネルギー危機」が目前に迫っている。この二つの「危機」だけでも「人類の生存基盤」の危機である。 一刻も早く、地球と人類にとって安全・安心な「自然エネルギー」「再生可能エネルギー」の開発が求められている。

10年、100年先の「危機管理」として、今から行動しなければ遅いことは明白だ。

「消費社会」から「循環社会」「持続可能社会」「自然共生社会」「エネルギー自立社会」へ向けての「意識改革」と「構造改革」が重要である。

7 コメント

2012年

7月

08日

新しい日本改造に向けて

国の言う「国民のための判断」が本当でないことが明らかにされているいま

国民の持つ価値観として、何が大事で何が大事でないかという判断や、ものごとの優先順位づけ、ものごとの重み付けの体系の価値判断から、3.11震災を契機にした「新しい価値観」と「国民全体の幸福度」についての「提言」が、いまこそ日本に必要である。

10 コメント

2012年

6月

04日

勝手に発想法を研究する

差し迫る「少子高齢化の縮小社会への突入」「産業の空洞化」「エネルギー問題」「雇用問題」「財政問題」等々・・・日本社会が抱える問題は多岐に渡るが、政治や行政や官僚に「問題解決能力」の欠如が著しい。

さらに日本の技術を支える産業界や学界の「研究開発機関」においても「劣化」が進んでいる。

今こそ「フロンティア精神」と「新しい発想」が連動して「革新的なイノベーション技術」を生み出していくことが必要だ。

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2012年

5月

01日

自然エネルギーと共に生きる

日本の自立と未来を切り開くためには、日本の国土に適合した再生可能エネルギーの社会が必要であり、最先端の日本技術を結集して「世界に誇れる日本」を創っていかなければならない。

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2012年

4月

07日

勝手創千界から「尊敬される日本」へ

まず、現状のまま進行した100年後の日本の未来を想定し、その想定社会状況から、今必要な「方策」を考えてゆく視点が必要ではないかと思っています。新しい視点が必要です。

「勝手創千界」による「勝手な発想」が「脳内停止」状態の人々に「インパクト」を与えなくてはいけません。

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2012年

3月

11日

3.11震災から海上都市計画へ

3.11震災を契機として、日本という国家のもつ様々な問題点が明らかにされ、新しい国家像が求められている。たぶんこのままでは、さらに日本の解体状況は進んでいくだろう。ラブーン海上都市計画がひとつの方向性を提示できればと思う。

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2012年

2月

19日

勝手に復興計画 in 石巻を提案

3.11震災からの新しきまちづくりとして「勝手に復興計画 in 石巻」を発進いたします。

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2011年

12月

31日

ホームページ開設

3.11震災以降、如何にすれば「津波につよいまち」が可能なのか?考えてきました。

その「ひとつの答え」を提示できればと思います。実現に向けて多くの人の意見を求めています。

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